美莉、こういうのがいいインタビュー

人気コミック『こういうのがいい』(ABC)の実写ドラマで奔放な役柄を演じて話題を呼んだ元SUPER☆GiRLSの美莉(旧芸名・田中美麗)。現在、モデルや女優として活躍する彼女は、今作で新境地を拓いたと評判だ。
今記事ではそんな彼女のインタビューを再掲。ドラマの前の意気込みを語ってもらっているので、ドラマを振り返りながら楽しんでもらいたい!
【美莉(みれい)】
アイドルグループ「SUPER☆GiRLS」元メンバー、2018年~2020年雑誌「JELLY」(文友舎)の専属モデルを務めた/生年月日: 1996年10月14日/出身:埼玉県出身/身長:163センチ/趣味/特技:カメラ(一眼レフカメラ7台所有)・絵を描くこと/公式X@MIREITANAKA301/Instagram:mirei_tanaka_
美莉インタビュー
一一ドラマ『こういうのがいい』は、恋人でもない友達でもない、新しい男女のトモダチ像を描いています。ドラマを拝見しましたが、原作同様にかなり刺激的な描写が見られました。本作のオファーを受けたときにどう思いました?
美莉 大変申し訳ないのですが、原作を知らなかったんです。そこからマンガを買って読んでみたら、もう衝撃で。ものすごく端的に言うと、「ヤって、寝て、食べて…」が続いていくみたいな(笑)。
一一友香と村田の日常風景がメインですもんね。
美莉 内容はかなり刺激的ですが、ふたりの生活自体は“フリフレ”として淡々と進んでいきます。ただ、ものすごく新しい作品だなとは思いました。
一一どんなところが?
美莉 マンガにしろアニメにしろ、起承転結は大事ですよね。でも、『こういうのがいい』という作品はずっとふたりの日常が描かれていて、それでも飽きずに読めるというのは斬新だなぁと。

一一ちなみに、村田と友香の“フリフレ”という関係について、美莉さんはどう感じました?
美莉 あくまで第三者的な視点ですが、自由な生き方としてよいとは思います。悪くとらえると「都合の良い関係」と思われることもありそうですが、ふたりがその関係に相互で納得している前提があると、また違ったところが見えてくると思うんです。でも、わたしは気になる異性からは特別扱いして欲しいというタイプなので、実際に自分自身がこの関係を築くとなるとちょっとイヤかも(笑)。
一一いわゆる「友達」としての異性と関係を持ちながら束縛しないというのは違和感がありますよね。
美莉 普通は「恋人」になっちゃいますから、“フリフレ”はまだファンタジーのような関係と感じる人が多いのではないでしょうか。ただ、ふたりの関係が本当に自由に見えるので、「ありかも」と思う人は確実にいらっしゃるだろうと。まさに「こういうのがいい」と感じる人ですね。
ドラマはモザイクだらけ?
一一美莉さんと友香の共通点ってあります?
美莉 性に対する意気込みや考え方は違いますが、何事にもまっすぐに受け止める姿勢みたいなものは似ているかもしれません。人間らしいというか、裏表のない素直なところは自分にもあるような気がします。あと、友香がけっこう豪快に寝ているシーンがありますが、「わたしもあんな感じで寝ているのかも……?」と、思ったりしています。
一一実際、友香を演じることになって苦労したことは?
美莉 原作がある作品なので、とにかくマンガをきちんと読み込んだうえで台本を照らし合わせるという作業を何回も繰り返しました。原作に対する口コミなんかも調べていくなかで、友香という役柄はキャラクター性が強く、実はあまりいそうでいないタイプだと思ったのと、それを演じたときに原作ファンの思いを壊さないようにと考えて、どう演じたらよいのか、かなり悩みましたね。
ただ、共演した村田元気役の西山潤さんがナチュラルな演技をしていて、それも良いのかなと気づかされたんです。後半になるにつれて、あまり肩ひじ張らずに感じたままの友香役を演じられるようになりました。
一一最初はかなり気合を入れて臨まれたんですね。髪もウイッグかと思ったら、本当に染められているとか。
美莉 そうなんです。クランクインの前日に6時間かけて染めました。撮影中も4日に1回ある撮休に染め直して1カ月間キープするのがかなり大変でしたね。
一一ドラマの初回は黒髪でしたね。
美莉 実はあの黒髪がウイッグなんですよ。かなり気合を入れて染めたのに、クランクイン当日の撮影で黒髪のウイッグからスタートというのがなんだかなと(笑)。

こういうのがいいの話
一一性に奔放な友香役を演じてみていかがでしたか?
美莉 わたしは性的な知識がほとんどなかったので、新しい世界にいるなという不思議な感じでしたよ。
一一地上波で流せないモノが多そうですけど。
美莉 映せるモノと映せないモノがあるみたいです。
一一地上波とは思えないドラマですね。
美莉 あと濡れ場も多くて、性に向き合った1カ月でした。
一一その濡れ場も見どころのひとつですが、現場にスタッフさんがいるなかでの撮影は大変そうですね。
美莉 今回のドラマは女性スタッフさんが多かったので、そこまで周囲を気にせずに済みました。ただ、濡れ場のシーンを演じてわかったのが、ほとんどアクションと同じということです。どの体位でも「ここに手があって、こういう腰の動き方をして、このタイミングで声を出して」という感じで、念入りに計画を立てて行われました。
また、見せてはいけない部分についても、役者の手で隠すのか、炊飯器やペットボトルなどのセットや小道具で隠すのかで動きが違ってくるんですよ。「小道具で隠すときはこの位置から動いちゃダメ」など、本当にハードなアクションシーンみたいでした。
一一かなり迫力のある濡れ場シーンになりそうですね。田中さんのファンもビックリするんじゃないでしょうか。
美莉 ドラマの出演を公表したときからザワついてました(笑)。コミックスを読んでくれたファンからは「本当に友香をやるの?」とかって、わりとストレートなコメントをSNSでいただきました。
一一ファンのみなさんも心配だったのでしょうね。
美莉 このご時世なので「ポロリ」はないですけど、アイドル時代はグラビアの仕事も多くなかったので、本当に新しい田中美麗をお見せすることができると思います。
一一SUPER☆GiRLSの仲間たちも驚かれたのでは?
美莉 そうですね。みんな「おめでとう」と言ってくれました。心配してくれる声もありましたが、これまでとは違うわたしということで大丈夫なんじゃないかと。
一一友香役という新境地を経て、今後の展開は?
美莉 これまでも今を大事に仕事をこなしてきたので、今後もあまり大きな目標を立てずにそのとき思ったことをがんばろうと考えています。『こういうのがいい』の反響をしっかりと受け止めて、それを糧に今後につながればいいと思っています。まずは、友香としての新しい美莉をぜひ楽しんでください!

(文=丸山大次郎/編集=サイゾーオンライン編集部)