CYZO ONLINE > カルチャーの記事一覧 > フジ日枝久が作った“上納文化”  > 2ページ目
週刊誌スクープ大賞

松本人志、中居正広、石橋貴明の「次は誰だ?」日枝久が作った“上納文化”

 AはB子に酒を飲ませ、判断能力の鈍ったB子に対して、その日から翌日にかけてみだらな行為に及んだというのだ。

『フジコーズ』は年齢を発表しているので、Aの「20歳以上だと思っていた」といういい訳が通るはずはなかった。

 そこの飲食店の店主から、今年に入って、「A氏が十代に酒を飲ませていた」とフジに通報があったというのだ。

 きっと、中居正広の性的トラブルを知って、店主は電話をかけたのではないのか。

 フジは、Aを現場から外し、自宅待機にしているという。

 フジには、第二第三の港浩一や編成部幹部が育ってきているようだ。これでは、フジのこれから先が思いやられる。

 お次は、大横綱・白鵬(現宮城野親方・40)が相撲界から出ていくことを決断したと、文春と新潮が報じている。

 せっかく、大の里や尊富士など人気力士が出てきて、大相撲人気が盛り上がっているのに、水を差すような話である。

 文春によれば、白鵬が相撲協会と絶縁するに至る理由はさまざまあるが、直接のきっかけは昨年の宮城野部屋無期限閉鎖にさかのぼるという。

 相撲担当記者がこう解説している。

「2024年2月、宮城野部屋の北青鵬が同じ部屋の力士に悪質な暴力行為をはたらいていたことが発覚しました。協会のコンプラ委員会の調査を経て、北青鵬は2月23日付で引退、白鵬にも協会の役職降格の処分がくだりました」

 翌3月の理事会では宮城野部屋の無期限閉鎖と白鵬を含む親方と力士一同の伊勢ヶ濱部屋への転籍が決まった。

「部屋が閉鎖されてからのこの1年、部屋付き親方の身になっても白鵬は腐ることなく弟子の指導、協会業務に励んできた。本人としてもこの間の態度が評価され、部屋の再興が許されるのではないかと希望を抱いていました」(後援会関係者)

 この処分は厳しすぎる、ほかの部屋の不祥事には寛大なのに、なぜ、白鵬だけがという声は、内外から上がっていた。

 だが白鵬は土俵上とは違って、穏やかに運命を受け入れ、仕事に励んでいるように見えたのだが……。

 ところが、3月27日に行われた相撲協会の理事会では、宮城野部屋再興は議題にすらのぼらなかったというのだ。

 部屋再興の希望を絶たれた白鵬が、失意の中で角界との別れを決意したのか? 近しい支援者筋には相撲協会退職の意向を明かしていたという。

「白鵬は、理事の浅香山親方を通じて伊勢ヶ濱親方から、まだ当面、部屋の閉鎖が解除されないことを通告されたようだ。それは伊勢ヶ濱親方の定年後、『照ノ富士の下につけ』と言われたに等しかった」

 照ノ富士(33)は今年の初場所に引退をした。5年間は四股名のまま親方になれる横綱の特権で、照ノ富士親方を名乗っているが、近く、伊勢ヶ濱部屋を継承するのが既定路線になっている。

 白鵬と照ノ富士はともにモンゴル出身だが、2人には深い因縁がある。

 2017年10月に起きた「貴ノ岩暴行事件」がそれだ。

 秋巡業中の鳥取市内の会合で、白鵬、日馬富士、鶴竜らモンゴル出身の三横綱が、同郷の後輩である貴ノ岩、照ノ富士らを説教していた。

 その前に、貴ノ岩は白鵬に勝ったことで、「これからは俺たちの時代だ」と喋ったことがきっかけだった。

 二次会に移っても、白鵬らの説教は続き、当時関脇の照ノ富士は、こう反論した。

「自分たちは思っていることを言えないんで。壁があるんで」

 その後、説教が終わったと思った貴ノ岩はスマホを見ていた。それに激怒した日馬富士がカラオケのリモコンで貴ノ岩の頭を殴ったのだ。

 それに師匠の貴乃花親方が激怒。彼が相撲協会を去る遠因となり、日馬富士は廃業に追い込まれた。

 さらに2021年7月の名古屋場所で、二場所連続優勝の照ノ富士が、通路ですれ違った白鵬にこうささやいた。

「あんたの時代は終わった。これからは俺の時代だ」

 そして千秋楽を迎える。互いに全勝同士。立ち合いから白鵬は、照ノ富士の顎に強烈な右肘を食らわせ、平手打ちを連打。照ノ富士を土俵に這わせたのである。

 その瞬間、白鵬はガッツポーズを決め、咆哮した。その場所で白鵬は引退し、照ノ富士が横綱に昇進したのである。

 これでは遺恨が残るのは当然である。

 文春が白鵬を直撃すると……

――親方が相撲協会を退職すると聞きました。

朝稽古を終え、伊勢ヶ濱部屋を出てきた白鵬に直撃した。問いかけに一瞬絶句した白鵬だったが、次いで鷹揚にこう言った。

「なんの話ですか?」

 問いを重ねる記者に苦笑を浮かべる余裕があった。そして最後まで、“退職の決意”を否定はしなかったという。

 新潮でも同様のことが報じられている。

 白鵬が考えているこの先というのは、新潮によれば、

「まずはアマチュア相撲の団体に身を置いて指導を行う。その間に資金を貯め、ゆくゆくは『世界相撲グランドスラム』といった組織を立ち上げ、元力士だけでなくアメフトやレスリングの経験者などにも、幅広く参加を呼び掛けていくと聞いています」(宮城野親方と近しい関係者)

 面白いではないか。ちまちました相撲界など飛び出して、世界を相手にして相撲を柱にする格闘技をつくったらいい。

 いまのままの偏狭な相撲界では、将来がない。白鵬に期待するところ大である。

 さて、広末涼子事件である。

「高速道路で事故を起こした後、搬送先の病院で看護師を蹴るなどしてけがをさせたとして、俳優の広末涼子容疑者(44)が傷害容疑で逮捕された事件で、静岡県警は10日、東京都内の広末容疑者の自宅に危険運転致傷容疑で家宅捜索に入った。
県警によると、広末容疑者は7日午後6時50分ごろ、新東名高速道路上り線で、乗用車を運転して大型トレーラーに追突する事故を起こした疑いがある。車にはマネジャーとみられる男性も同乗していた。
この事故で広末容疑者と、同乗者の男性がけがをして病院に搬送された。広末容疑者は搬送先の病院で看護師の女性(37)の足を蹴ったり腕を引っかいたりするなどの暴行を加え、けがを負わせた傷害の疑いで8日に逮捕されていた」(朝日新聞Digital4月10日 16時30分)

 自宅までガサをかけられたのは、あまりにも広末の言動がおかしかったため、アルコールを疑ったが、それはシロだった。そのため、何らかの薬物によるものではないかと彼女の自宅に捜索に入ったが、薬物は出なかったようだ。

 薬物検査のため尿検査をしようとしたが、広末が拒否したといわれるが、検査結果もシロだったという。

 44歳で子どもも3人いる、いい年をした女優が、死ぬ危険もあった大型トレーナーにぶつかるなど、狂気の沙汰としか思えない。

 文春によれば、事故を起こす前に立ち寄ったサービスエリアでは、「周りに『広末です』と声を掛けたり、見知らぬ男性三人に抱きつくなど、不可解な言動を目撃されていました」(社会部記者)

 文春の2023年6月8日号で、鳥羽周作シェフ(46)とのW不倫が報道され、その翌年には、夫だったキャンドル・ジュンとの離婚が成立。

 子ども3人の養育と個人事務所「R.H」をつくり、オファーが来る仕事には自分で目を通していたというから、かなりハードな日々だったことは間違いない。

 鳥羽もその後離婚し、別々に暮らしてはいるが仲は順調だそうで、「将来を長い目で見据え、お互いが今できることを二人でしっかり考えています」(広末の親しい知人)

 しかし、彼女の奇行癖は今始まったことではない。

「〇一年、クラブから朝帰りすると、都内自宅からタクシーで二時間半かけて千葉の白浜へ。路上に座り込み足首にテーピングをしたり、現地の食堂の夫婦にお金を無心したり……それらの一部始終を『FRIDAY』が報じた」(文春)

 スポーツ紙記者はこう話す。

「絶頂期だった広末でしたが、事務所に押し付けられる“清純派”のイメージに苦しんでいた。後に大麻取締法違反容疑で逮捕される伊勢谷友介や、格闘家に転身する金子賢らとの交際も相次いで報じられました」

 彼女と一緒に暮らしていた元夫のキャンドルも、記者会見でこう語っていた。

「過度なプレッシャーがかかったり、不条理なことに出くわしたりとかそうなってしまうと、濃い化粧をして派手な格好をして、眠ることができず、常に何かを書いていなければ心が収まらず、誰かに連絡をしたり、豹変してしまうんです」

 文春に限らず大方の見方は、広末という女性は、プレッシャーがかかるとおかしなことをする“変人”で、今回のことも、役作りか、鳥羽との将来への不安とか、同乗していた自称マネージャーとの間に何やらトラブルがあったかして、精神的におかしくなったのではないかということのようだ。

 だが、私には何かしっくりこないのだ。

 彼女が早稲田大学に入ったからどうというのではなく、そこそこ頭のいい女性ではないかと思っている。

 男を見る目はあまりないと思うが、自分の生き方については他の凡百の女優より考え、悩んできているように思う。

 彼女が3年前に出したエッセイ集がある。『ヒロスエの思考地図』(宝島社)。そこで彼女は「哲学が好きだ」と書いている。

 一章は短いものだが、哲学者の言葉を引いて、自分の考えを思いつくままに書いたようだ。

 例えば、セーレン・キルケゴールの「人は、他人にとっても自分にとっても、等しく謎であるらしい。私は私自身を研究する」という言葉を引用してこう書いている。

「『ミッドライフ・クライシス』という言葉を聞いたことがあるだろうか? この考えを呈示したのは、精神科医であり心理学者の礎を築いた学者でもあるカール・グスタフ・ユングだ。
『人生の前半にはなかった悩みや問題が現れ、アイデンティティが揺らぐ』現象を指している。きっとこれは、必ず誰しもに起こる“中年の危機”ではなく、個人差があるだろうと私は思う(ユングは、32歳から38歳の間に深刻な変容が必ず起こる、と言ったけれど)。
 今までの価値があったものに価値を見出せなくなったり、今までの仕事や生き方に関心を失い始めたりする。そんなことが、私にもそろそろ起こるのだろうか?
『生の転換期』とも言われるこの現象が、平均寿命が延びている現代社会では40歳前後にあたるのだとすると、キルケゴールの言う“謎”は私の中で、ますます、これから深まるのだろうなと思う。
『人生の正午』とユングが例えた中年期。体力の低下、記憶力の衰え、肌の乾燥や老化も否めない。(中略)
 これからもし私にも“中年の危機”(ミッドライフ・クライシス)がやってきたとしても、くじけず! めげずに! 私も、私自身を研究しよう」

 彼女がこれを書いたのは3年前。今が中年の危機の真っただ中であろう。

 広末という女性は、芸能界というドロドロした人間関係や魑魅魍魎たちの住む世界に住むには、純粋すぎるのではないか。

 それに耐えられずに、時々神経が悲鳴を上げ、暴走してしまうのではないか。

 これを機に芸能界を引退することを考えるべきではないだろうか。

 今週の第1位は、文春が報じている「とんねるず」石橋貴明(63)の下半身スキャンダルである。

 石橋は4月3日の自身のYouTubeで、「食道がん」であることを公表した。それに対して、コンビの木梨憲武(63)が、「体調を戻し、次のライブに向けてスタンバイしてください!」というメッセージを発したことが話題になっている。

 新潮はわざわざ石橋の例を出しながら、「今知るべき『食道がん』最新知識」という特集を組んでいる。

 だが、どうやら石橋の入院はがんのためだけではないようなのだ。

 中居正広の性加害問題で、第三者委員会が設置されたが、そこで明らかになった「重要な類似事案」に、石橋が関わっていたと文春が報じたのである。

 中居正広がフジの元アナウンサーに「性暴力」をふるったことを第三者委は認定した。当時、フジの編成幹部であったAには、有名タレントたちとの飲み会に自社の女子アナを侍らせ、会食の途中で秘かに退席して女子アナを置き去りにし、タレントから女子アナがセクハラを受ける危険な状態を作り出す“不適切”なやり方を何度もしていたと、第三者委は厳しく指弾した。

 さらに第三者委は、「重要な類似事案」として、10年以上前に、当時20代のあるフジの女性社員が、Aから「有力な番組出演者」との飲み会に誘われた時のことを記している。

「夜十時頃。A氏が指定した店に到着すると、出演者とA氏の他、三、四人の男性が個室でグラスを傾けていた。数時間後、事態が動き出す。トイレに立った女性社員が戻ったところ、A氏を含む男性陣が行方をくらましていた。二人きりになった出演者から『場所を変えよう』と提案された彼女は、共にタクシーで一軒家風の飲食店に向かったという。
〈チャイムを鳴らすと店員らしき男性が出てきて、地下の部屋に通された。地下はかなり大きな部屋でテーブルとソファーが設置されていた。当時男性から注文を聞かれ、番組出演者がハイボールを注文し、女性社員も同じものを注文した〉(調査報告書)
 その夜、地下で二人きりで過ごすことになった女性社員と番組出演者。店員がハイボールを運んできて、立ち去った後、悪夢が起きたという。

「番組出演者が突如としてズボンと下着を脱ぎ。下半身を露出した。危険を感じた女性社員は、『私はそういうのだめなので』と荷物を持ち地上階に上がり、外に出てタクシーを拾い帰宅した。番組出演者は引き止めるということもなく、ぽかんと見ていた〉(調査報告書)

 彼女はAに「番組制作の上で迷惑をかけるかもしれない」という趣旨のメールを送った。

 第三者委に対して彼女は、「上記のメールでA氏は何が起こったかを察したと考えている」と証言した。

 この番組出演者というのが、「お笑いコンビ『とんねるず』の石橋貴明さんです」(フジ幹部)というのである。

 石橋とAには、2014年3月に終了した『笑っていいとも』で接点があった。Aは番組のチーフプロデューサーで、番組終了の2カ月前から、とんねるずはレギュラーを務めていた。

 こうした女性を有名タレントに“上納”するフジの文化をつくってきたのは、42歳で編成局長に抜擢された日枝久だった。

 石橋は日枝に、自分たちの番組をやりたいと懇願して、「とんねるずのみなさんのおかげです」が始まり、後年、社長になる港浩一が担当した。

 以来、とんねんるずの番組は「会長案件」といわれ、日枝は石橋らとよくゴルフを一緒に回ったという。

 日枝のお抱えのお笑いコンビ・石橋の魔の手から逃げてくるのは、当該の女性社員には相当の覚悟がいったのであろう。

 しかも、こうしたAが上納し、石橋が「据え膳食わぬは」とぱくりと食ったフジの女性は少なくなかったのではないか。

 これまでみんないうことを聞いてくれたのになぜ? 石橋はそう思ったのではないか。

 石橋は第三者委の質問状を、受け取らずに返送してきたそうだ。文春に対して石橋の事務所は、「このような状況で質問は受けられないです」と担当者がいったらしい。

 だが、食道がんがたとえ本当であっても、石橋はこの恥ずかしい行為を説明しないままでは、フジはもちろん、他のテレビ局にも出られなくなるに違いない。

 松本人志、中居正広、石橋貴明。フジだけではなく、多くのテレビ局の女性たちの肉体を弄んできたのは、この3人だけではないはずだ。

 次は誰だ? ほとんどのテレビ局は、次なるスキャンダルが出てこないか戦々恐々としているに違いない。(文中一部敬称略)

(文=元木昌彦)

中居正広の「性暴力」を第三者委が認定

茨城県庁職員13人自殺の異常事態

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2025/04/15 18:00