CYZO ONLINE > カルチャーの記事一覧 > 武知海青、DDT正式入団!

武知海青、DDT正式入団!アーティスト×プロレス二刀流へ―コーチが明かす「驚異の才能」

武知海青、DDT正式入団!アーティスト×プロレス二刀流へ―コーチが明かす「驚異の才能」の画像1
武知海青(写真:二瓶彩)

 LDH JAPAN所属のTHE RAMPAGEメンバー・武知海青(27)が、DDT プロレスとエージェント契約を締結し、正式入団することが6月5日の記者会見で発表された。LDH所属を継続しながらのプロレス団体入団という異例の形態で、アーティストとプロレスラーの二刀流に本格挑戦する。

恋愛小説家志望のプロレスラー

 記者会見には武知をはじめ、CyberFight代表取締役副社長の髙木三四郎、CyberFight取締役の彰人、さらにデビュー戦から武知とタッグを組んでいる上野勇希も出席。3者に激励を受けた武知は正式入団への思いを次のように語った。

「プロレスをもっと世に広めたい。知れば知るほど美しい世界ですし、まだ触れたことない方にぜひ触れていただいて、その良さを伝えたいんです。やるからにはテッペンを取りたいので、いつかはベルトにも挑戦したい」(武知)

 そうした武知への期待の高さは、7月13日の後楽園ホール大会への参戦発表と同時にチケットが即日完売したことからもうかがえる。

武知海青、DDT正式入団!アーティスト×プロレス二刀流へ―コーチが明かす「驚異の才能」の画像2
会場チケットは完売したが、ABEMAでの生中継も予定されている。

指導者が目撃した『別格の才能』と衝撃デビュー秘話

武知海青、DDT正式入団!アーティスト×プロレス二刀流へ―コーチが明かす「驚異の才能」の画像3

この記事の画像(2枚)
武知海青、DDT正式入団!アーティスト×プロレス二刀流へ―コーチが明かす「驚異の才能」の画像4
デビュー戦からタッグを組む上野(写真右)も「いつか試合をしてボコボコにしたい」と期待を語った。

 武知海青は2017年にTHE RAMPAGEとしてメジャーデビュー。アーティストとしての活動を続ける中、2022年にドラマ『覆面D』(ABEMA)でプロレスラー・ハオウ役を演じたことをきっかけに、プロレス監修を担当していたDDT関係者の目に止まった。

 ドラマ撮影時から武知の指導にあたるプロレスラー大石真翔は、初対面での印象をこう振り返る。

「まず最初にマット運動で動きを見たのですが、こちらが言ったことに対して一発で完璧にこなして見せるので驚きましたね。これまでも芸能人の方がプロレスに挑戦する際に指導役をやってきましたが、海青は別格。髙木副社長にも『冗談抜きで1ヶ月後にはデビューできます』と報告したくらいです」(大石)

 昨年2月のプロレスデビュー後は急激な成長を見せ、同年10月にはTBS系「最強スポーツ男子頂上決戦2024秋」で番組史上初の3連覇を達成するなど、アスリートとしての才能も開花させている。

 そうした身体能力に加え、武知にはプロレスラーとしてのもう一つの魅力がある。指導者の大石は「運動能力は申し分ないが、それに加えてやっぱり顔がいい(笑)。」と分析する。

「顔の造形だけの話ではなく、試合中の表情の変化が魅力的で、見ているだけでワクワクさせてくれる。『顔が見たくなるレスラー』なんですよ。これもスターレスラーの素質と言っていい」(大石)

プロレス界が求めた『新星』、エンタメ業界に革命の予感

武知海青、DDT正式入団!アーティスト×プロレス二刀流へ―コーチが明かす「驚異の才能」の画像5
「武知海青をスター選手に育てたい」と意気込む髙木副社長(写真左)。

 今回の正式入団は、エンタメ業界にとって興味深い実験的取り組みと言える。LDH JAPANとしては音楽・ダンスを中軸としたエンタメ事業から、プロレスという格闘エンタメ分野への進出を意味し、多角化戦略の一環として注目される。

 一方、プロレス業界にとっても戦略的なメリットは大きい。近年のプロレス界は競技としての技術レベルは向上している一方で、エンタメ業界全体での存在感や新規ファン獲得に課題を抱えている。髙木副社長はこうした現状を踏まえ、「今のプロレス界は新しいスターを求めている。だからこそ、武知をスターに育てたい」と会見で語った。

 武知の挑戦は、従来の「アーティストかプロレスラーか」という二択ではなく、「アーティストもプロレスラーも」という新たな可能性を提示するものだ。成功すれば、他の芸能事務所やアーティストにとっても参考になるモデルケースとなるだろう。指導者の大石選手も武知の今後に大きな期待を寄せる。

「最初は『芸能人だから』と偏見を持たれるかもしれないけど、武知の試合を見ればすぐに考えが変わると思います。いつかDDTが東京ドームで興行をやる時は、武知にタイトルマッチをやってほしい。そうした夢を見させてくれる逸材だと思います」(同)

 LDHの多角化戦略、プロレス業界の活性化、そして武知海青のキャリア拡大。三方良しの関係が実現するか、今後の動向に注目が集まる。

武知海青、DDT正式入団!アーティスト×プロレス二刀流へ―コーチが明かす「驚異の才能」の画像6

(取材・文/竹田磨央)

アイドルプロレス挑戦記
「女子プロ」女優の未来

竹田磨央

編集者・ライター。編集担当書籍に『HiGH&LOW THE FAN BOOK』(サイゾー)など。『日刊サイゾー』『QJWeb』『Forbes JAPAN』等で編集・執筆を担当。

最終更新:2025/06/08 18:00