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石破茂首相“居座り”の目的は高市早苗潰し? 毎日・読売の「退陣」誤報は何だったのか

石破茂首相“居座り”の目的は高市早苗潰し? 毎日・読売の「退陣」誤報は何だったのかの画像1
石破茂首相(写真/GettyImages)

今週の注目記事・1「“高市首相”潰し 石破居座りの姑息」(『週刊文春』8/7日号)
同・2「悠仁さま筑波大“電車通学”で皇宮警察『凄まじい緊張感』」(『週刊文春』8/7日号)
同・3「トランプ関税15%は日本の勝利か」(『ニューズウィーク日本版』8/5日号)
同・4「安藤裕参院議員美熟女タレントとW不倫」(『週刊文春』8/7日号)
同・5「日米関税交渉 決着の裏にトランプを悩ます『エプスタイン事件』」(『週刊新潮』8/7日号)
同・6「藤井颯太も疑念…『羽生前会長』が提案『女流棋士制度』に異論」(『週刊新潮』8/7日号)
同・7「オウム元最高幹部上祐史浩(62)に直撃50分」(『週刊文春』8/7日号)
同・8「ベネッセ450人リストラ 対象者が証言する“圧迫面談”の実態」(『週刊新潮』8/7日号)
同・9「永野芽郁『不倫LINE』個人情報流出は『人災が9割』」(『FLASH』8/12日号)
同・10「12人の著名人が明かす これが私の終活プラン」(『週刊現代』8/18日号)

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 暑い、とにかく暑い。もともと出不精のほうだが、今夏は外に出る気がまったくしない。

 夏バテは週刊文春にも来ているようで、文春らしい“超ド級”スクープがこのところほとんどない。

 私は文春の電子版にも入っているのだが、紙の週刊文春も毎週買っている。やはり発売日にコンビニへ行って、セロテープで閉じてあるのを剥がし、パラパラとめくる感じが好きだからだ。

 こんな人間、日本にほとんどいないだろう。今や絶滅危惧種といわれる週刊誌の愛読者である。

 次号は夏の合併号だから、暑さを忘れるようなスクープを頼んますよ。

 ところで、もうすぐ敗戦の日が来る。「8月ジャーナリズム」と揶揄されるように、メディアがおざなりにやる内容に新味はなく、反戦と口ではいうが、心のこもっていないため、読んでいる、見ているこちらに思いが伝わって来ない。

 最近、朝日新聞(7月24日 11時00分)でこんな記事を読んだ。

 福岡市の伊藤芳美さん(88)は3年前、長く続けてきた被爆体験の語り部の活動から身を引いたという。

 数多くの小中学校で平和の尊さを伝えてきた。しかし、言葉をいくら重ねても「体験していない人にはわからない」。いつしかそんな思いが芽生えていたそうだ。

「近年は語り部活動をしていても子どもたちの反応が薄くなったと感じる。『昔のこと過ぎて戦争の話をしても意味がわからないのかもしれない。時代が違い過ぎるのか』。会合で被爆2世らと言葉を交わしても、自身が経験したあの日の光景を次世代に伝えていくことの難しさを感じるそうだ。

「始めたころは、話を進めるにつれて真剣になっていく子どもたちの顔つきに手応えを感じた。『表情で理解してもらえていることがわかる。話を終えたときの反響も大きかった』。そんな喜びを糧に、長らく活動を続けてきた。

 根底には『家族を失うような戦争があってはいけない』との考えがあった。その思いを表すかのように2017年には自身の最後の企画作品として『おねがい折り鶴』と名付けた人形を制作した。『皆が平和に過ごせるように』との願いを込めた。

 身体が許す限り、語り部活動を続けるつもりでいた。ただ、戦後80年が近づくにつれ、戦争の本当の恐ろしさが伝わっていないのではないかと思うようになっていた」

「話を聞いている子供たちの目が輝かなくなったきた」というのである。確かに戦争も原爆も80年前のことである。子どもらが知らなくて当然だろう。しかし、今も世界中で戦争が起きていて、毎日、何百人、何千人という民間人が殺されているのだ。そこに思いを馳せられない子どもたちを育ててきたのは、「戦後レジームからの脱却」などをいい出した安倍晋三元首相の意を受けて、学校で「みじめな敗北の歴史を教えるな」という教育がなされてきたからではないか。

 私のように敗戦の年に生まれた人間も少なくなってきた。私たちは「戦無派」「戦争を知らない子供」といわれ、実際の戦争体験はないが、そこここに戦争が残した傷跡が残り、一様に貧しかった。

 戦争をしてはいけない。そんな単純で明確なことさえ、伝わらなくなってしまったのかと愕然とする。この国の民は付和雷同型民族である。ヒットラーとはいわないが、トランプ型の政治家が出現して、「日本をもう一度偉大な国にしよう」とアジれば、フラフラとついていきかねない“危うい”民族である。

 戦後80年を機に、今一度、「日本は唯一の被爆国。戦争は絶対悪だ」と学校もメディアも、子どもたちに伝える。彼らの心に伝わるためにはどうするのか。真剣に考えないとこの国は危ない。

 御託はこのへんにして早速いこうか。

 今週のポストは「遅咲き老後」「落ちぶれ老後」と、年寄りの気が滅入る大特集。それよりも現代の「終活プラン」のほうが、私に読みたいと思わせた。

 いろいろな人が出てきてさまざまなプランを話しているが、こうした時、一番面白いのは超老人の話である。

 一人は97歳の発明家・ドクター中松。今一人は92歳の三浦雄一郎である。

 中松センセイ、まだまだ長生きするために、ミトコンドリアを活性化させて老化を防ぎ、1日を有効に使うために食事を1日1回、睡眠時間を4時間にしているそうだ。

 毎日発明という栄養を脳に与えると、センセイの脳は「美味しい、嬉しい」とそれを食べ、脳と対話をする習慣があるから、ボケずに脳が冴えわたっているというのである。

 それが証拠に、40代より90代のほうが2.5倍も多くの発明ができているそうだ。

 センセイ、75歳の時に脳梗塞になり、86歳で前立腺管がん、94歳で再び脳梗塞、95歳で心筋梗塞を患ったが、全て克服したという。

 週2回の筋トレとプールで1,800メートル泳ぎ、自らが発明した「ドクター・ドリンク」でカルシウムを補う。

 そして次の都知事選で100歳になるから、立候補するというのである。そのためにみんなが驚く「選挙カー」を作っているそうだ。

 これでは死神も尻尾を巻いて逃げるだろう。

 スキーヤーの三浦雄一郎も凄い。この人、70歳と75歳でエベレスト登頂をやってのけた。さらに80歳で3度目の登頂をして、史上最高齢記録をつくった。

 現在92歳。2000年に要介護4と認定されたのだが、リハビリに励み、今は要介護2にまで回復したそうだ。

 長嶋茂雄より凄いかもしれない。

「体の状態は毎日、1ミリずつ良くなっている。一昨年より去年、去年よりも今年のほうが改善しています。サポートを受けてスキーを楽しんでいますが、滑る距離も少しずつ長くなっているんです。

 このままリハビリを続けて、3年後には、アルプス山脈最高峰で標高4807mのモンブランの氷河を、スキーで滑るのが目標です。

 今のところ、体はまだ動きます。でも、動かなくなったときには『どうすればまた動けるようになるか』を考えて、小さな目標を一つ一つ立てて前に進んでいきたい。
 夢や目標を持ち続けることで、人生は面白くなる。チャレンジすること、無我夢中になること、それ自体が生きる力になるんです」

 確かにイチローも「小さな目標を立ててそれをクリアーしていく」ことの重要性を語っていたな。

 三浦は「100歳になったら終活を考えてみようかな」といっている。

 こういうスケールの大きな人間の話を読んでいると、勇気をもらえる。79歳、まだまだ鼻たれ。もうイッチョやってみようか、俺も。

 お次はFLASHから。文春が報じた永野芽郁と田中圭の不倫話を持ち出すまでもなく、最近の不倫は携帯電話でやりとりしたLINEのデータが誰かに見られ、それが誌面に載ってしまうことが多い。

 妻がふと夫が忘れていったスマホを見て浮気を知り、文春にタレ込んで発覚することが多いというのは、容易に想像できる。

 FLASHでスマホのセキュリティに詳しい齋藤実が、LINEには「トーク履歴をテキスト化する機能があるから、設定すればそうした『うっかりミス』を防ぐことができる」と教えている。

①LINEで、履歴を送信したいトークルームを開く②画面右上の「≡」または「…」のアイコンをタップし、メニューを開く③メニューの中から「設定」を選択④「トーク履歴を送信」をタップ⑤LINEで送信する場合は「LINE」を、メールで送信する場合は「メール」を選択。指示に従って送信する。

 このように簡単に操作ができ、しかもトーク履歴をメールなどで送信しても、通知や表示はされないという。

 さらに、

「LINEのパスコードロックを設定すれば、スマホのロックを解除されても、LINEを勝手に開かれることを防げます。それだけ? と思うかもしれませんが、パスコードを不正に解除しようと思ったら、その場ですぐ解除するのは無理。プロが本気で時間をかけないとできません。LINEを開くたびに、パスコードを入力しないといけないので手間はかかりますが、設定したほうが安全でしょう。スマホやアプリに最初からあるセキュリティ機能を使うことで、個人情報の流出は、ほぼ防げます。この最低限のセキュリティすらしていない人が多いので、個人情報の流出は、9割が人災なんです」

 だいぶ前になるが、私の友人は、パソコンを妻に貸してくれといわれ、ふと、貸してしまったら、不倫相手とのメールを全部見られ、大騒動になったことがあった。

 毎回パスコードでロックすればとはいうが、これがめんどくさいのだな……。まあ、今の私は、メールを誰に見られても何の心配もないのだが、なんだか寂しいね。

 お次はベネッセのお話。もとは福武書店といって、岡山県にあった書店だったが、「お受験熱」に目を付けえ、妊娠から出産・育児までの子育て情報誌「たまごクラブ」「ひよこクラブ」などを出し急成長。今は介護事業にも進出している「教育サービス」の大企業である。

 だが、新潮によると、35歳以上の社員を対象にした希望退職を募集しているという。それも、約3,500人いる全社員の13%にあたる450人というのだから、かなり大きなリストラである。

 だが、そのやり方が苛烈を極めていると、同社社員の須山聡志(40代・仮名)がこういうのだ。

 6月初旬に行われた最初の面談で、「あなたは対象者です」といわれ、割増退職金は、これこれといわれたそうだ。加算分込みで500万~800万円らしい。

 だが須山は募集に応じないという意向を伝えたところ、

「毎週のように直属の上司と1対1で30分にわたる面談がセッティングされるようになりました。その席で上司から、“残っても茨の道だと思いますよ”とか“今後は人が減る半面、仕事は増える。要求ハードルも高くなり、その結果、評価は下がって年収は減る可能性がある”などと告げられました。面談が終わるたび気分がひどく落ち込みました」

 あくまでも希望退職に応じない意志を示すと、介護事業のほうで人が足りてないから、そっちに転籍になる可能性があるといわれたそうだ。給料も3割ほど下がるそうだ。

 須山は、会社が本気で辞めさせようとしていることを理解したと話している。

 同僚の中には延々「圧迫面接」を続けられ、音を上げて転職を決意した者もいるという。

 昔はよくあったが、今はこうした「圧迫面接」は禁じられているはずだが?

 その背景には、ドル箱だった通信教育サービス「進研ゼミ」が、10年前の約260万人から、現在は150万人程度に落ち込んでいることがあるそうだ。

 退職に応じない須山は、「これまで自分が担当していた業務が若手社員に割り振られ、(中略)会社にいってもやることがなくなりました。まるで真綿で首を絞めるように退職を迫るやり口には呆れて不信感が募るばかりです。今では〈一人ひとりの『よく生きる』を実現する〉との企業理念も空々しく響きます」

 ベネッセは、2012年に強引なリストラのやり方をめぐって社員から訴訟を起こされ、敗訴・和解した過去があるという。

 子どもたちを教育する企業が、あまりなりふり構わないリストラをやるというのは、企業イメージに傷がつかないか。

 次は、私には懐かしい「ああいえば上祐」のインタビュー。

 1995年、地下鉄サリン事件が起き、オウムに世の非難の目が注がれた時、メディア対応を一手に引き受けたのが上祐史浩(62)だった。

 誠実そうな表情で、メディアの追及をのらりくらりとかわす様は、「敵ながら……」と、メディアの怒りをさらにかき立てたのだった。

「上祐氏はオウムで責任役員を務め、『正大師』と呼ばれる高い位にあった。有印私文書偽造などの罪で懲役三年の実刑判決を受けて服役。出所後、二〇〇二~〇七年に後継団体アレフ代表を務めた後、『麻原一家と対立した』『脱会した』として分裂、07年に『ひかりの輪』を設立。オウム時代を反省して脱会支援を担う、と主張している。

『ひかりの輪は「脱麻原」を宣言し、オウム真理教の後継団体であることを否定しています。一方、公安調査庁は〈実態は“麻原隠し”であり、麻原の教えを広めるために活動〉している〈上祐派〉だとして、団体規制法に基づく観察処分を続けています』(社会部記者)」(文春)

「光の輪」はともかく、アレフに危険な動きがあるという。

「世紀末の日本を恐怖に陥れたカルト教団を巡って今夏、衝撃的な情報が飛び交った。一九九五年三月の地下鉄サリン事件から三十年余りが過ぎた今年七月二十二日、公安調査庁が次のように認定したのだ。

 オウム真理教の教祖・麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚(二〇一八年に刑執行)の次男(31)が二代目“グル”(宗教指導者)を自称している。そして、後継団体『アレフ』の主導者になっている――」(同)というのだ。

 その内情を知るオウム元最高幹部の上祐史浩氏(62)は、

『彼は幼少期から、教団内で“グル”として位置付けられ、信者の前に公に出ていました。内向的で、宗教に向いている』

――アレフで何が起きている?

『あの教団ではグルというと絶対、非常に大きな影響力がありますから。次男が今の教団の方針を決めているということですよ』

 次男は、上祐にいわせると、生まれたときから教団は彼をグルと呼んでいたというのである。

 またアレフから、次男と母親に現金を流しているといい、公安調査庁が今年4月に次男の自宅を家宅捜索したところ、数千万円の現金が見つかったという。

 かなり反体制的言動が目立つ次男だというが、またオウムの再現という危険性はないのか?

 上祐はこう話している。

「今はまだなんとも言えません。ただ、反社会的なことをしていて一時的に報道されても、喉元過ぎればという感じで増長していく可能性はある。違法と呼べるものはしっかりと処置をして、報道を通じて社会にアピールをし、問題視していくような、社会全体としての対応が求められるのかなと、私個人としては思いますね」

 オウム事件でさえも風化してきている。この事件の深刻さを今一度、世に語り継ぐという責任が、メディアにはあるはずだ。

 ところで、羽生善治前将棋連盟会長が主導した「女流棋士のプロ編入を認める新提案」が、6月6日、棋士総会で賛成多数で可決された。

 私は将棋に詳しくないのでよくわからないが、女流棋士にとっては高すぎるハードルだった将棋界にも女性の進出を促そうというものなのだろう。

 新潮で観戦記者がこう解説する。

「羽生さんの『新提案』によって、今後は女流棋戦の実績だけでプロ棋士として認められることになりました。具体的には、今年8月30日から始まる『ヒューリック杯玲戦』で、女流最高位タイトル『白玲』を通算五期獲得した女流棋士が、その権利を得られます」

「羽生さんがいうのだから仕方ない」という雰囲気だったのに、一人の若手棋士の発言によって雰囲気が変わったというのだ。

 それが誰あろう、あの藤井七冠だったのだ。羽生をはじめ、トップたちの間で緊張感が漂ったという。

 藤井のすぐ後ろには、女流タイトルを分け合う女流棋士2強がいたそうだが、藤井は怯むことがなかったそうだ。

 そして藤井はこういった。

「棋力の担保は取れているのでしょうか」

 羽生の次の会長は女流棋士の清水市代(56)である。連盟幹部はもちろんのこと、女流棋士たちからも“反感”を買うことは必至だが、藤井の真意は那辺にあったのか?

「若手を中心に反対の声は根強く、“よくぞ言ってくれた”との感想を抱いた棋士もいました。多くの棋士は幼少期から人生を将棋に捧げて、血の滲む努力をしてきた。それでもプロ棋士への正規ルートである奨励会を勝ち抜けず、涙ながら将棋界を去っていった人たちの姿を見ている。藤井さんは新制度でプロ棋士のレベルが担保されるのか。伝統が壊れやしないかと心配なのでしょう」(会の参加者)

 数も少ないが、これまでの歴史の中で、女性が棋士になったことはない。羽生の時代を見る目は評価するが、次期尚早だと、私も思うのだが。

 ところで、読者諸兄は「エプスタイン事件」というのを記憶しているだろうか。

 エプスタインは億万長者だった。政財界に人脈を持ち、陰で動かしていたともいわれた。だが、

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2025/08/05 18:00