SUPER BEAVER渋谷龍太が映画『ナイトフラワー』で銀幕デビュー! Mrs. GREEN APPLEら人気バンドマンたちが俳優として重宝されるワケ

4人組ロックバンドSUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太が映画『ナイトフラワー』(内田英治監督、11月28日公開)で俳優デビューすることが各メディアで報じられて話題となっている。
同映画は借金を抱えつつ子供2人の夢をかなえるためにドラッグの売人に身を投じる、俳優・北川景子演じる主人公の夏希をめぐるヒューマンサスペンス。
作中で渋谷は麻薬密売の元締めで、夏希と取引をするサトウ役を演じるという。
「元々、渋谷さんは腕にタトゥーがビッシリのコワモテのビジュアルながらも繊細な歌詞を抜群の歌唱力で歌い上げて実力派アーティストとして人気を集めてきました。今作で演じるのは感情の一部が欠落した危険なキャラクターとのことですが、公開されたビジュアルを見ただけでもかなりのハマり役といった印象です」(音楽誌ライター)
近年の音楽業界を見渡すと、渋谷以外にも俳優デビューを果たす人気バンドのメンバーは多い。
昨年の「輝く!日本レコード大賞」で大賞に輝き、今年度新設された音楽賞『MUSIC AWARDS JAPAN 2025』で「最優秀アーティスト賞」を受賞するなど音楽業界を席巻しているMrs. GREEN APPLEだが、ボーカルの大森元貴も今年4月に公開された映画『#真相をお話しします』で人気グループtimeleszの菊池風磨とのダブル主演で本格的に俳優デビューを飾った。
大森は現在放送中の今田美桜主演のNHK連続テレビ小説『あんぱん』にも出演して耳目を集めているが、映画会社のスタッフは語る。
「『#真相をお話しします』は興行収入20億円超えのヒット作となり、大森の俳優としての評価もかなり高まっています。今年度の各映画賞では渋谷とともに新人賞の有力候補になるでしょうし、今後は俳優業のオファーも増えそうです」
Mrs. GREEN APPLEに関してはキーボードの藤澤涼架もお笑いタレント・バカリズムが脚本を手掛けて、今年9月12日公開予定の映画『ベートーヴェン捏造』で映画初出演を果たす。
作中では「ピアノの詩人」と言われ、19世紀前半に活躍したポーランド出身の天才ピアニストのショパンを演じる予定だ。
また、ここ10年間ではRADWIMPSの野田洋次郎が15年公開の映画『トイレのピエタ』で主演を務め、flumpoolの山村隆太が17年のフジテレビ系“月9”ドラマ『突然ですが、明日結婚します』、SEKAI NO OWARIのFukaseが21年公開の映画『キャラクター』でそれぞれ俳優デビューして注目を集めた。
さらに、在日ファンクのボーカル兼リーダーの浜野謙太は今ではすっかり名脇役として定着している。
芸能ジャーナリストの竹下光氏はこう話す。
「萩原健一さんだったり、沢田研二さんだったり、武田鉄矢さんだったりと昭和の時代から俳優デビューを果たす人気バンドのメンバーはたくさんいましたが、令和になってもこうしたムーブは変わらないですよね。その背景には人気バンドのメンバーを出演させることで作品の話題性や注目度、集客のアップが狙えるという起用する側のメリットがあり、当初オファーする役はアーティストイメージに近いものになるケースが大半ですよね。もちろん、俳優業に慣れてくればイメージとはギャップのある役を演じることもありますけどそれに、歌手やミュージシャンに関しては特別な演技のレッスンなどを受けなくても、表現者としての存在感や豊かな感性などにより作品の世界に溶け込むことができるタイプが多く、このあたりも他ジャンルの人たちに比べて俳優業でも重宝されているゆえんでしょう」
次はどの人気バンドのメンバーが俳優デビューを果たすことになるのか?
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)