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Snow Man・佐久間大介、声優オーディション落選が「ある意味、健全」といえるワケ

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声優業に積極的なSnowMan・佐久間大介(写真:サイゾーウーマン)

 Snow Man・佐久間大介が、1月29日、出演する朗読劇『ノサカラボ Reading Echoes「Fiend/Friend in 20faces」』(同30日~2月2日、東京・THEATER MILANO-Zaほか)の取材会に、共演者の山寺宏一、山口勝平、井上和彦、梶裕貴らとともに登壇。その中で、声優仕事の「オーディションを受けまくっています」などと発言したという。

Snow Man・佐久間大介、声優のオーディションに落ちているのは「ある意味、健全」

 30日にニュースメディア「モデルプレス」が公開したレポートによれば、佐久間は『ノサカラボ Reading Echoes「Fiend/Friend in 20faces」』の取材会にて、稽古の様子を振り返りながら、作品にかける意気込みや見どころを語ったそう。

 また、井上や山寺は佐久間の声優ぶりを高く評価しているようで、山寺は「『たくさん声優の仕事しているんでしょ?』と聞くと、『いやいやオーディション落ちていますよ』って」(原文ママ、以下同)と佐久間とのやりとりを明かしつつ、「誰だよ、オーディション落としているヤツ(笑)」とツッコむ場面も。佐久間はあらためて、「必死こいて、受かるようにオーディション受けまくっています」と明かしたという。

「佐久間は事務所の先輩であるKis-My-Ft2・宮田俊哉とともにアニメオタクとして知られており、20年8月にテレビアニメ『ブラッククローバー』(テレビ東京系)で声優デビュー。21年7月公開の劇場アニメ『白蛇:縁起』では、声優として初主演(三森すずことのダブル主演)を務めました。もともとアニメに対する造詣が深く、声優という職業にリスペクトがあるだけに、真摯に仕事に取り組む姿勢はもちろん、『発声や音圧が声優そのもの』と実力面が高く評価されている印象です」(アニメ制作会社関係者)

 なお、佐久間は宮田と同様に、事務所公式サイトの自身のプロフィール欄で“ボイスサンプル”を公開していることからも、声優業に前のめりであることが見て取れる。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの人気グループのメンバーである彼がオーディションに落選しているとは意外な気もするが、理由はいったいどこにあるのだろうか。

「佐久間や宮田のように、本職ではない人を起用して人気に便乗したり話題性を狙いたい気持ちはありつつも、アニメの現場はやはり“作品ファースト”ですから、まずは声優から起用していくのがほとんど。その理由は、端的に言えば、声優のほうが“場慣れ”しているから。佐久間のような人気タレントをオーディションで落とすという判断がなされるのは、ある意味で健全なんです」(同)

STARTOタレントの声優仕事増加、事務所の体制の変化が影響?

 一方で、前述の2人以外にも、声優業にトライするSTARTOタレントは、以前よりも増えてきている印象だ。昨年は、嵐・相葉雅紀が10月に声優・早見沙織、大塚明夫と音楽朗読劇『THANATOS~タナトス~』(大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)に出演。テレビアニメ『殿と犬~もふもふ!~』(TOKYO MXほか、同10月〜)や映画『PUI PUI モルカー ザ・ムービー MOLMAX』でも声優を務めた。

 それに加えて、King&Prince・永瀬廉はアニメ映画『ふれる。』で坂東龍汰、前田拳太郎とトリプル主演。また、Travis Japanからは、川島如恵留がテレビアニメ『多数決』(日本テレビ系、7〜12月)、松田元太が実写映画『ライオン・キング:ムファサ』で、日本語吹き替え版声優を担当した。

 さらに、今年3月には、Aぇ! group・佐野晶哉が、中国で大ヒットしたアニメ映画『ヨウゼン』の日本語吹き替え版で主役を演じる。

「近年、声優業界の門戸が広がっているのは、制作サイドがさまざまな経歴のタレントを起用しているだけでなく、演者側にも『本気で声優業に挑戦したい』と考える人が増えているからでしょう。それは、アニメを愛する人が増えたことの表れでもあります。かつてアニメは『オタクのもの』というイメージが強かったと思いますが、今やサブカルチャーからメインカルチャーへ、より一般的な文化へと移行しつつあります」(同)

 また、芸能ライターの阿部ベア氏は、STARTOタレントの声優仕事増加について、以下のように指摘する。

「旧ジャニーズがSTARTOへと体制を変えたことも、この流れに大きく影響しているのでは。現体制になってから、タレントの主体性を重んじるようになり、それぞれの意見や希望が以前よりも通りやすくなっている印象を受けます。例えば、佐久間や宮田のように『声優をやりたい』と明確な意志を持つ人には、自由に挑戦させているのではないでしょうか。なによりタレント自身が幅広い分野で活躍するために、“声優”という選択肢を“普通”にした可能性もあるでしょう」 

タレントが「プロ声優の地位を崩すのは容易ではない」ワケ

 なお、前出のアニメ制作会社関係者は、声優挑戦の機会が増えるのは「STARTOタレントに限った話ではない」と話した上で、こう続けた。

「他事務所のタレントたちも、出演オファーを受けたり、オーディションに参加したりする機会が増えていくでしょう。しかし、声優人口が増えている昨今、決して簡単に踏み込める世界ではありません。もちろん、役にハマればチャンスはありますが、アニメの分野において、プロ声優たちの地位を崩すのは容易ではないはずです。逆に、タレント業を行っている声優もいますが、その割合は全体から見ればごくわずか。今後さらにそれぞれの領域において垣根が低くなれば、兼業で成功していく人は増えていく可能性があるものの、やはり『本業には敵わない』という現実を覆すのは、なかなか難しいと思います」

 タレント活動をしながら声優としても大成するには、高いハードルがありそうだが、佐久間をはじめ、タレントたちにはオーディションに果敢にトライして出演枠を勝ち取り、ファンを喜ばせるのと同時に声優・アニメファンをうならせてほしいものだ。

勅使河原みなみ

独自に集めた情報をもとに、声優に関する記事を執筆しているライター。好きな食べ物は浸し豆。

最終更新:2025/02/10 08:00