【夏ドラマ視聴率】『明日はもっと、いい日になる』4.6%で「月9史上最低」……『民衆の敵』『ONE DAY』と並ぶ


8月18日午後9時より第7話が放送される福原遥主演の“月9”ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(フジテレビ系)。ネット上では「社会的意義のあるドラマ」「子どもたちの演技に涙が止まらない」といった声が相次ぐ中、第6話の平均世帯視聴率が“月9史上最低”を記録してしまった。
オリジナル脚本の『明日はもっと、いい日になる』は、児童相談所を舞台としたハートフルヒューマンドラマ。ある日突然、児童相談所への出向を命じられた刑事・夏井翼(福原)が、ベテラン児童福祉司の蔵田総介(林遣都)とバディを組み、家庭や子どもたちの問題と向き合いながら成長していく姿が描かれる。
11日放送の第6話では、近隣の小学校にそこの生徒ではない児童(谷利春瑠)が忍び込んだとの通報があったことから、翼のもとへ浦ヶ崎署の猪俣健一(佐々木道成)から身柄付き通告を頼みたい、との連絡が入る。
その児童は「一ノ瀬愁! 7歳」と名前は伝えられても、両親や住所は「知らない」と答えるだけ。蔵田たちは、経済的な理由やDVからの避難などさまざまな理由で各地を転々とすることで、どこに住んでいるかわからなくなってしまった居住不明児童ではないかと推察する――。
『明日はもっと、いい日になる』脱落者続出のワケ
ネット上では、「こういう現実を描くドラマは必要だと思う」などと好意的な声が上がる一方、「すごくいいドラマだけど、子どもたちが傷つく場面がつらすぎるから見るのやめる」「第4話まで見たけど脱落。暴走気味の主人公にモヤモヤする」などの声も目立つ。
そんな同作について、芸能ジャーナリスト・竹下光氏はこう語る。
「児童養護施設を舞台にしたドラマを月9でやるという点では意欲作ではありますし、月9初主演となる福原さんをはじめキャスト陣の演技も悪くはないのですが、やはり視聴者の好みが分かれる作品とも言えるでしょう。重いテーマを扱う放送回もあり、インターネットやSNS上で『見ていてつらい』という声があるのも頷けるところです。逆に、今作を高く評価している視聴者の中には、録画してじっくりと作品を楽しみたいといった人もいるのではないでしょうか」
同ドラマは初回こそ平均世帯視聴率7.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人4.1%とそこそこの滑り出しであったが、その後にダウンし、第6話で世帯4.6%、個人2.7%を記録。
月9における単話での平均世帯視聴率は、2017年10月期『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』の最終回と23年10月期『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』の第6話が記録した4.6%が歴代最低であり、これに『明日はもっと、いい日になる』の第6話も並んだ形だ。
「フジテレビ問題」ドラマへの影響は?
なお、『明日はもっと、いい日になる』はもともと福原主演の“航空モノ”で進行していたものと見られる。しかし、中居正広や元フジテレビアナウンサーをめぐる「フジテレビ問題」の影響で撮影に全面協力する予定だった大手航空会社が撤退。企画の立て直しを余儀なくされた経緯があるようだ。
同問題の影響について、前出の竹下氏が語る。
「主演の福原さんは22年後期放送のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』でパイロットを目指すヒロインを演じていましたし、もし当初の予定どおり航空会社を舞台にした作品になっていたら放送前からファンを中心に話題になっていたでしょうね。
フジに関する一連の問題が発覚した当初は、所属俳優の同局のドラマへのブッキングを避ける大手芸能事務所も一部あったようですが、今クールや前クールの同局の連ドラのキャスト陣を見ても、現状ではそこまでの影響はないように思われます。ただ、一連の問題によるCM出稿減などから、ほかの番組と同様にドラマに関しても制作費は抑えられているでしょうし、そうしたことが多少なりとも視聴率の苦戦に影響している可能性はあります」
ヘビーなテーマを取り扱う回もあることから、脱落者も少なくない様子の『明日はもっと、いい日になる』。今後の視聴率の推移にも注目したい。