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松本人志、復帰プラン明かしたインタビューに反響…芸能記者は「地上波復帰が遠のいた」と指摘

松本人志、来春くらいに独自のプラットフォームで復活の画像1
松本人志(写真:サイゾー)

 今年1月から活動を休止しているダウンタウンの松本人志が、2025年春をめどに独自のプラットフォームを作り、相方の浜田雅功と共に「ダウンタウンチャンネル(仮)」で復帰する意向を明かした。地上波で復帰すると信じていたファンからは複雑な声が上がった一方、独自のプラットフォームでの発信を歓迎する意見もあり、さまざまな反響を呼んでいる。

 松本が復帰に言及したのは、12月25日にYahoo!ニュースの「エキスパート」内で配信された独占インタビュー記事。関西を拠点に活動する中西正男記者が聞き役となり、松本が「週刊文春」(文藝春秋)の記事をめぐる騒動について語ると共に、初めて具体的に復帰プランを告白した。

 現状、復帰の場となるのは以前から構想があったという「ダウンタウンチャンネル(仮)」。独自に月額制のプラットフォームを作り、ファンが直接お金を払うことで番組などを視聴できる形にするという。松本は同インタビュー記事で「お笑いをする松本人志を見る場としてはここが最初になると思います。今のところだと」としている。

大手動画サイトに匹敵する巨大コンテンツに

 地上波どころか、YouTubeや既存のネットテレビでもなく、まさかの「独自プラットフォーム」というプランを出してきたことには驚きの声が広がっている。この復帰計画について、豊富な取材経験と業界知識を持つ芸能ライターの田辺ユウキ氏はこう指摘する。

「落としどころとしては『やはりそうなりますよね』と感じます。ダウンタウンや松本さんを見たい方たちがスポンサーとなってお金を支払ってチャンネルが成り立っていくので、そういった動き自体を止める理由は、現状は誰にもないと思います。

 大げさな言い方かもしれませんが、数ある大手動画配信サイトに匹敵するほど、巨大な独自プラットフォームになる可能性を秘めています。そこにはきっと、いろんなタレント、番組関係者らも携わるはずですし。松本さんに対する印象が良い、悪いとか、タレントとして好き、嫌いなどは人それぞれあるでしょうが、事実としてそれくらい大きなコンテンツになることは間違いありません。

 その独自プラットフォームに契約する、しないは消費者次第。そういった部分で『消費者的分断』が起こるかもしれません。それも個々の判断。もしかするとその独自プラットフォームから松本さんが再び地上波などの表舞台に出てくるかもしれませんし、今後も無理かもしれません。そのあたりもご本人たちの頑張り次第ですから」

テレビ局の及び腰ムードは「ある」

 松本は独自プラットフォームの計画を明かした一方、「テレビへの決別だとか、反テレビだとか、そういうものではない」と強調。地上波復帰への意欲は隠さなかった。

 しかし、同時に「改めて、今回のことであくまでも自分は雇われの身であることを感じたんです。スポンサーさんをはじめ、いろいろな方々が決めたことによって呼ばれたり、呼ばれなかったりする。当然なんですよ。でも、噛みしめました」とも発言し、スポンサーなどの関係で地上波復帰が難しい現状を示唆している。

 かねてから「各テレビ局がスポンサーへの忖度で松本の起用に及び腰になっている」と報じられていたが、そのような雰囲気は業界にあるのだろうか。

「その雰囲気があることは間違いないと思います。テレビ番組はスポンサーとなる企業なくしては成り立ちません。もし松本さんを番組で起用したとなると、『スポンサーの各企業も松本さんを受け入れた』と見られかねません。松本さんの復帰を歓迎する人たちがいる一方、松本さんに対して不信感や拒否感を抱く人たちも多数います。スポンサーとなる企業としては、そこまでリスクを犯す必要はまったくない。松本さんは影響力がある方ですし、そういった人たちを納得させられる対応がなされない限り、テレビ復帰は厳しいと感じます」(前出・田辺氏)

松本の地上波復帰は「遠のいた」

 今回の独占インタビュー記事や復帰プランの告白などを踏まえ、地上波復帰の可能性はどのように変化したのだろうか。

「今回の独占インタビュー記事への読者らの反応から、スポンサーとなる企業の多くがより神経をとがらせることになったのは確実です。番組側には『松本さんに出てほしい』と願う関係者もいるでしょうが、現実的なところでは、逆にテレビ復帰は遠のいたようにみえます」(前出・田辺氏)

 今回の発信によって、逆に遠のいたとみられている地上波テレビ復帰。もし地上波に戻りたいのではあれば、復帰に反発する人たちを納得させ、スポンサーを安心させるような「対応」が必要となりそうだが、それはどのようなものなのか。

「一番は、まず記者会見を開くことです。ただし、中西正男記者による独占インタビュー記事では『文春側との話し合いで決着がついたことなので、こっちが好き勝手に話せない』として、それは難しいとしていますよね。その部分は、私たちでは把握できない事情があるはずなので仕方がない気がします。それであれば、松本さん側や吉本興業とほぼ関わりがなく、また力量のある記者・ライターの取材を他にも受けたほうが良いと思います。

 中西記者は、ご自身としては中立性を持ってお仕事に取り組んでいらっしゃるはずです。ただ吉本の芸人さんたちを取材したり、番組などでご一緒されている以上、あくまで印象論という意味で『近い距離にいる記者』『松本さんに加担している』と読者的にどうしても感じてしまうでしょう。たとえば私自身も、吉本の所属タレントや関係者と親しいわけではなくとも、やはりよく取材などしているので不適合です。

 中西記者の独占インタビューは、松本さんの『第一声』をそのまま伝えるという役割であると認識しています。そのやり方や取材内容については、私は肯定も否定もしません。ただその記事を踏まえた上で『第二声』『第三声』を発したほうが良いことは、間違いない。そもそも文春報道以降の松本さんの発信は、印象が芳しくないものが多かったように映りますから。松本さんほど影響力を持つ方だからこそ、とにかく『やりつくす必要』があるのではないでしょうか」(前出・田辺氏)

(文=佐藤勇馬)

協力=田辺ユウキ
大阪を拠点に芸能ライターとして活動。映画、アイドル、テレビ、お笑いなど地上から地下まで幅広く考察。

佐藤勇馬

1978年生まれ。新潟県出身。SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。著書に『ケータイ廃人』『新潟あるある』がある。

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最終更新:2025/01/17 10:37