米津玄師に続くか!? 紅白ゲスト審査員から読み解く特別枠歌手の出場確率と本番演出
NHKが12月18日、大みそかに放送する『第75回NHK紅白歌合戦』のゲスト審査員を発表した。
今年の審査員は漫画家・青山剛昌氏、お笑いコンビ・ウッチャンナンチャンの内村光良、プロ車いすテニスプレーヤーの上地結衣、俳優・河合優実、プロスケートボーダー・堀米雄斗、バレリーナ・森下洋子、俳優・横浜流星、脚本家・吉田恵里香氏という顔ぶれとなった。
「メジャーリーグで50‐50を達成した大谷翔平は当然、候補に挙がっていたでしょうが、今年もフラれてしまったようですね。25年度前期の朝ドラ『あんぱん』のヒロイン・今田美桜は入っていても良さそうですが、そのポジションが河合ということなのでしょう。彼女は今年の流行語大賞にもなった1月期のドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)で大ブレイクしましたが、お茶の間の知名度はそこまでのようで、『誰?』と思った人もいたとか。出場歌手が発表された際も“目玉不足”だと言われましたが、インターネット上では『審査員もちょっと……』との声が聞かれます」(週刊誌記者)
そんな中、Xのトレンド入りしたほどのサプライズとなったのが人気漫画『名探偵コナン』(小学館)の作者の青山氏だ。
民放テレビ局の番組プロデューサーはこう話す。
「一見、唐突すぎるようにも見えますが、『コナン』は30周年という節目で、4月に公開されたアニメ映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』は今年のナンバー1ヒットとなっています。青山氏は5月に放送された『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演しており、NHKへの“貢献度”も十分なので、良い人選だったように思います」
さらに、青山氏の審査員起用が決定した時点で、特別枠での出演が決まったあの大物アーティストとの関連性も噂されていたとか。
「B’zですね。現在放送中の朝ドラ『おむすび』の主題歌『イルミネーション』を手掛けているB’zについては今年の出場が期待された一方で、アニバーサリーイヤーだった昨年も紅白出場が実現しなかったことから『今年も厳しいのでは?』といった声も出ていました。しかし、稲葉浩志がパーソナリティーを務めるラジオ番組に手紙を送ったこともあるほどB’zの大ファンで、『コナン』の主題歌で何度も“コラボ”している青山氏が審査員として出演することが発表されると、ファンを中心に“青山氏の審査員出演はB’zの初出場のフラグでは?”なんて声もあがっていました」(同民放テレビ局の番組プロデューサー)
一方、河合が審査員入りしたことによって中森明菜の出場確率が上がったとの指摘もあるようだ。
「『ふてほど』で河合が演じた昭和のスケバン・純子は、その容姿が『中森明菜に似ている』と大きな話題となりましたから、2人のコラボが実現をすれば盛り上がることは確実。制作サイドとすれば少なくとも80年代のアイドルとの絡みはほしいでしょうから、河合が出演中のCMで『なんてたってアイドル』を熱唱している繋がりで、小泉今日子の登場が“代案”といったところでしょうか」(音楽ライター)
また、12月20日に出場が追加発表された米津玄師に関しては意外だったとの声も。
「米津は内村が総合司会を務めた2018年に出演。徳島県から生中継で出演。歌唱した際、内村から『米津くんが喋った!』と神秘的なキャラクターをイジられたのですが、本人はこれが不愉快だったようで、後に雑誌インタビューで『いや、喋るだろうがっていう笑。珍獣のような扱いを受けてるのが本当に嫌なんですよ』と内村に対して不快感を示していました。事実上の共演NG宣言と思われていましたから、逆に今回審査員として出演する内村との絡みがあるのか興味深いですね」(前出・週刊誌記者)
特別枠での出場歌手や本番での演出を深読みしたくなる審査員の顔ぶれとなったが、芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。
「『紅白』といえば、近年は視聴率で苦戦傾向にあり、昨年にいたっては平均世帯視聴率は第一部で29.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と初めて30%を割り込み、第二部も31.9%と前年よりも3.4ポイント下げ、2部制となった1989年以降で歴代ワースト視聴率を更新してしまいました。加えて、早ければ来年10月からの導入も取り沙汰されている『ネット受信料』の存在もあり、今年は何としても巻き返しを図りたいところでしょうからね。特別枠で出場のアーティストや審査員の顔ぶれも含めて、かなり力を入れている印象です」
果たして、紅白は昨年のリベンジに成功することができるのか。
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)