お笑い界に新スター誕生も「チョコプラ」旋風は2025年も止まず?
24年12月22日に行われた『M‐1グランプリ』(テレビ朝日系)で連覇を果たした令和ロマンは連日テレビ番組をハシゴし、初の決勝進出ながら準優勝したバッテリィズも一気に知名度を上げ、出演オファーが殺到している状況。
新たなお笑いスターの誕生により、テレビ界における“芸人枠”の争奪戦がさらに熾烈を極めそうだ。
とはいえ、やはり「安定感」ではお茶の間の知名度の高い中堅たちの方がまだまだ有利。とりわけ盤石な構えなのがチョコレートプラネットである。
12月4日にニホンモニターが発表した、2024年1月~11月を対象にした「2024タレント番組出演本数ランキング(関東)」によれば、長田庄平と松尾駿がそれぞれ426本で9位にランクインしている。
「トップ3の『ハライチ』の澤部佑(578本)、『バナナマン』の設楽統(541本)、『麒麟』の川島明(539本)、5位の『南海キャンディーズ』の山里亮太(460本)のように朝や昼の帯番組を担当しているタレントの出演本数が多くなるのは当然の流れ。本当に勢いがある芸人は4位の『アルコ&ピース』の平子祐希(478本)と『チョコプラ』の2人で、多くの局の制作スタッフが彼らを使いたがっていることがよく分かります」(民放プロデューサー)
2人揃って上位にランクインしているあたりにもチョコプラの凄みが感じられるが、バラエティー番組を手掛ける放送作家もこう話す。
「番組出演本数にほぼ差がないように、チョコブラはコンビでの活動がほとんどですが、長田は俳優業やイルミネーションイベントの監修など、バラエティー以外の仕事が増えてきている印象。一方の松尾は、ダンスや体を張ったパフォーマンスで映画のイベントにピンで呼ばれることもある。毎年恒例の『クリスマスチャレンジ』で、クリスマスツリーが写っている自身の写真を100枚インスタグラムに投稿しようという唐突な試みは、いかにも松尾らしいですね」
お笑い芸人にとって年末年始は稼ぎ時だが、エム・データが発表している「年末年始TV番組出演ランキング」ではここ数年、長田と松尾が無双しており、長田が4連覇中。
毎年1月10日ごろに発表される24年の同ランキングでも、2人のどちらか、あるいは両方がトップになると目されており、もはや「相方が最大のライバル」状態だ。
芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。
「年末年始はテレビを視聴する人が増えて高視聴率を狙えることや幅広い世代をターゲットにした特番をメインに制作されるので、番組に起用されるタレントは人気や知名度があったり、芸に秀でているだけでなく、好感度の高さやファン層の広さなども求められる傾向にあります。チョコプラに関してはCMなどでも重宝されているように好感度も高く、そのネタやトークも良い意味でアクの強さがなく、Z世代から年配層まで幅広く受け入れられている印象です」
そんなチョコプラだが、2006年にコンビを結成する以前は、長田は「長紫庄屋仁時」、松尾は「松尾アンダーグラウンド」名義で、それぞれピン芸人として活動していた。
「松尾が相方を探しているタイミングで、同期のシソンヌのじろうと長谷川忍から別々に長田を勧められたことで声をかけたものの、最初は『見た目が良くない』という理由で長田に断られてしまったそうです。ブレイクのキッカケはモノマネ芸でしたが、当時は『汚れ仕事』や『小銭稼ぎ』と思われていたフシもあり、そこから実力が認められて現在の地位を確立。24年は米国のオーディション番組で披露した『TT兄弟』がバカウケし、25年は世界進出も視野に入れているといいます」(前出の放送作家)
2025年は「チョコプラ」の世界規模でのさらなる活躍が期待できそうだ。
(取材・文=サイゾーオンライン)