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唐沢寿明&鈴木保奈美が33年ぶり『プライベートバンカー』共演で再注目 『愛という名のもとに』の“伝説”

唐沢寿明&鈴木保奈美が33年ぶり『プライベートバンカー』共演で再注目 『愛という名のもとに』の伝説の画像1
鈴木保奈美と唐沢寿明(写真:Getty Imagesより)

 俳優・唐沢寿明と女優・鈴木保奈美が33年ぶりに地上波連続ドラマで共演を果たした『プライベートバンカー』(テレビ朝日系)が好スタートを切っている。

 本作は、資産家一族の前に現れた凄腕プライベートバンカー・庵野甲一(唐沢)が相続争いや愛人問題、裏金疑惑など一家に渦巻く“金”にまつわる数々の問題を卓越した金融スキルと巧妙な戦略で解決していくマネーサスペンス。

 プライベートバンカーとは個人一人ひとりを担当する“金庫番”的な存在だが、初回は唐沢が鈴木演じるだんご店社長の窮地を見事に救い、平均世帯視聴率9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した。

 今年1月期放送の注目ドラマとなっていきそうだが、オンエア後にインターネット上では「エモい!」の声が続出。

 1992年に2人が共演したフジテレビ系ドラマ『愛という名のもとに』の効果があったとして、改めて同作がクローズアップされることとなった。

『愛という名のもとに』は鈴木を中心に大学ボート部の仲間である唐沢や江口洋介、石橋保、中野英雄、洞口依子、中島宏海たちの友情や葛藤を描いた青春群像劇。

 テレビ誌ライターが述懐する。

「当時の日本はバブル経済が崩壊し、人々の生活や価値観が大きく揺らいでいました。野島伸司氏の脚本らしく学歴社会やフィリピーナのジャパゆきさん、ダイヤルQ2、ゴルフ場乱開発による自然破壊といった当時の世相が反映されており、その中で不倫、自殺、パワハラなど登場人物の不幸がこれでもかとばかりに詰め込まれていましたね。鈴木は『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)での成功を経て若者のアイコン的存在となっていましたが、唐沢もこのドラマを機に俳優として飛躍を果たしました」
 
 平均世帯視聴率は24.7%。最終回に記録した最高視聴率32.6%は同局の木曜劇場全作品の中でもいまだに歴代1位をキープし続けている。

「最も印象深かったのが、自ら命を落としてしまう“チョロ”役の中野英雄でした。次男の仲野太賀と同じ頃というのも今となれば感慨深いですね。中野いわく、父親の原点でもあるにもかかわらず太賀は『親父の芝居を見ても勉強にならないから』と言って作品は観ていないそうですよ」(前出・テレビ誌ライター)

 また、本作を“伝説”たらしめた要因の一つに主題歌の存在もあったという。

「大学生を主人公にしたドラマはウケないと言われた時代でしたが、主題歌に使われた浜田省吾の『悲しみは雪のように』がドラマの世界観にマッチし、約170万枚のミリオンヒットとなりました。このドラマを見て、浜省ファンになった人もかなりいたはずです」(音楽ライター)

 まさにフジの黄金期を彩った名作ドラマの一つと言えるが、芸能ジャーナリストの平田昇二氏はこう語る。

「『愛という名のもとに』といえば、『東京ラブストーリー』や『101回目のプロポーズ』などとともに現在は関西テレビの社長・大多亮さんが演出を担当した作品です。『プライベートバンカー』が放送されたことにより、『愛という名のもとに』が再びクローズアップされているこのタイミングで、その大多さんが中居正広さんと女性とのトラブル報道に端を発した騒動で系列局のフジが窮地の中、記者会見を開いて耳目を集めるというのも何とも因果なものですよね」

『プライベートバンカー』の会見で鈴木が共演について『久しぶりという感じがしない』と話せば、唐沢は「いずれはラブストーリーをやりたい」と語ったが、もし実現すれば往年の世代にはかなり突き刺さる作品となりそうだ。

(取材・文=サイゾーオンライン編集部)

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最終更新:2025/01/24 22:00