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近藤真彦、漂う再ブレイクの予感 ACジャパンのCMは今やサブリミナル状態、沸き上がる“マッチ待望論”

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近藤真彦(写真:サイゾー)

 中居正広の女性トラブルに端を発した騒動は、フジテレビの社長や会長が辞任するなど混乱が続いているが、視聴者が直接その影響を感じるのはCMだ。同社の港浩一社長(当時)が1月17日に行った会見の内容にスポンサーが不信感を抱き、各社がCM差し止めを決定。それ以降、ACジャパンのCMばかり流れる異常事態が続いている。

 思い出されるのは、2011年の東日本大震災直後のテレビの状況だ。甚大な被害が発生して多くの会社がCMを自粛し、代わりにACジャパンのCMが流れる状況が1カ月ほど継続した。「ぽぽぽぽ~ん」というほのぼのとした動物キャラのCMを覚えている方は多いだろう。ACジャパンのCMは、どのような意図で作られ、どのようなタイミングで使用されるのか? 元テレビ朝日のプロデューサー・鎮目博道氏に話を聞いた。

「公益社団法人ACジャパンは、 1000社を超える加盟社からなります。活動内容は、民間の企業・団体、メディア、広告会社などがお金を出し合い、社会にとって有益なメッセージを“広告”という形で発信すること。テレビで流れる“AC広告”も、その一環です」

 ACジャパンによれば、AC広告は社会問題や地域課題などさまざまなテーマで、年間合計20以上制作されるという。新AC広告に切り替わるのは毎年7月1日で、必要な時にメディア会員社の持つ広告枠を通して世の中に発信される。今回は、なかやまきんに君の「検脈」、ゆうちゃみの「防災バッグ」、SNSの発信に注意を促す「決めつけ刑事」といったAC広告を見た人も多いだろう。

 SNSには、《きんに君とゆうちゃみ見飽きた》という声もあるほど、大量投下されているAC広告。ところで、そもそも「AC広告」に差し替えるのを決めるのはスポンサー側だが、どのAC広告を流すのかを選ぶのは、どこなのか。前出の鎮目氏が、テレビ局がAC広告を流す仕組みを解説する。

「放送業に携わる地上波各局はACジャパンの正会員になっていて、それぞれ複数のAC広告を自社で保有しています。また、局にはCMを吐き出すサーバーがあって、その担当者が、“AC切り替え”の指示のもと、何のAC広告を流すかをチョイスするという流れです」

 つまりAC切り替え自体はスポンサーが決めるが、その時間にどのAC広告を採用するかは局側が決めているということになる。

フジ問題、ローカル系列局に影響

AC広告で、隠れたブレイクを果たしている近藤真彦

 そうしたなかで、とりわけインパクトがあるのが“マッチ”こと近藤真彦の「聴力検査」だ。このCMは、コンサート会場でコール&レスポンスをするマッチが「声が小さいなあ」と観客を煽るシーンから、聴力検査の啓発に繋がるもの。ネットでは好意的に受け止められており、「マッチの引きの強さを感じる」というのは、ベテラン芸能記者だ。

「聴力検査のCMはラジオでは昨年から流れていましたが、今回、予期せぬ形で繰り返し流れる状況に。コミカルな内容は好感度アップに繋がりますし、年齢を感じさせぬ若々しさもアピールできていて、本人にはメリットしかありません。

マッチは2020年の不倫騒動で活動を自粛し、翌年に事務所を退所しましたが、その後ジャニーズが大変なことになったのは御存知の通り。東山紀之は頭を下げまくった挙げ句、芸能界を去りましたが、マッチはほぼノーダメージで芸能活動を続けています。今回CMが大量に放送されるきっかけになったのも後輩の中居のおかげですし、強運ぶりには驚かされます」

 そして熱い視線を送るのはテレビ界だ。近年はテレビに出る機会がめっきり減っていたが、今回のCMラッシュで一気に再ブレイクの可能性が浮上してきた。

「マッチは現在60歳ですが、これは現在の地上波のコアターゲットにピッタリ。当時を知る人間にとってマッチは正真正銘のスーパースターですから、このタイミングを逃す手はありません。田原俊彦は10年ほど前に『爆報!THEフライデー』(TBS系)にレギュラー出演するなど、再ブレイクの瞬間がありましたが、今度はマッチにそのチャンスが生まれています。

 昨年には大ヒットドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)で、磯村勇斗がマッチに強い憧れを持つ『ムッチ先輩』を演じて大きな話題となりましたし、年末の『NHK紅白歌合戦』で目玉候補として名前が浮上したこともありました。トシちゃんとの共演が叶えば、同世代の人間は相当に盛り上がるでしょうし、都合の悪い質問にはCMのように『聞こえないよ』と返す裏技もある。『ぽかぽか』(フジテレビ系)に出たこともありますし、オファーさえあれば本人に拒む理由はないでしょう」(民放バラエティ番組制作関係者)

 フジテレビの“ACジャパン旋風”が続くのは確定的で、マッチのCMが目や耳に焼き付く人はますます増えるばかり。大先輩がテレビに映りまくる状況を、果たして中居はどう見ているのか……。

(取材・文=木村之男)

フジテレビの起死回生策

木村之男

芸能記者、TVウォッチャー。1972年10月15日生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

最終更新:2025/02/02 16:17