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みりちゃむ、福留光帆、森脇梨々夏……次々と“シンデレラ”を輩出する『NOBROCK TV』の発掘力

イメージ(写真AC)
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 8日に公開されたYouTube『佐久間宣行のNOBROCK TV』の最新動画「【必殺技炸裂】森脇梨々夏へ逆ドッキリ!森脇が仕掛け人として、なぜか喧嘩最強・ギャグ大爆笑とやることなすこと全部うまくいったら?」が、早くも110万回再生を突破。大いにバズっている。

霜降り明星・粗品が水浸しに!

 森脇梨々夏といえば、先日行われたプロボクシングの井上尚弥戦でリングガールを務め、一躍注目を浴びたグラビアアイドル。だが、ほんの1年前まではまったくの無名だったし、現在でも一般的な知名度が高いわけではない。この動画に出演しているのは森脇のほか、若手お笑いトリオ・リンダカラー∞のDenと女優の伊藤萌々香、こういっては失礼だが、決して数字を持っているキャスティングとは言えないラインナップである。

『NOBROCK TV』において、森脇は常にドッキリを仕掛けられる役割だ。

 初登場は2023年8月に公開された「【名作誕生】オードリー春日が裏では金でしか動かない超ドケチだけど、実は秘めたる想いがあってドケチだったら…?」という動画。オードリーの春日俊彰がスタッフに不当な金銭を要求する楽屋に同席し、そのリアクションをウォッチさせるという企画だった。

 この時点で森脇の存在は、プロデューサーの佐久間氏を含めほとんど認識されておらず、言ってしまえば「騙されやすそうなら誰でもいい」というキャスティングだった。

 しかし、この動画で春日の小芝居に号泣してしまう森脇のリアクションが「ピュアすぎる」と評判を呼び、同動画はすでに再生数500万回を超える大バズりを記録。これに味を占めた佐久間氏が、次々に森脇の「ピュア」にフォーカスした企画を立ち上げてきたのだ。

次々にヒット企画が立ち上がる

 第2弾は翌24年6月に公開された「【森脇号泣】ピュアすぎるアイドル森脇梨々夏へ久しぶりにドッキリを仕掛けたら、かが屋の芝居がうますぎて思わぬ感動の結末に!」。若手コント師のかが屋がまたしても同じ楽屋でスタッフに狼藉を働き、解散に至るというドッキリで森脇はまたしても号泣。この動画も250万回を超える再生数を記録している。

 このかが屋のドッキリでネタバラシ後に「仕掛け人役がいいって言ってるじゃないですか! 私できます!」と森脇が絶叫したのをいいことに、佐久間氏の悪ノリに拍車がかかる。

 翌7月、今度はぱーてぃーちゃん・すがちゃん最高No.1をドッキリにかける役として呼び出した森脇を佐久間氏がインカムで操りつつ、すべてを知るすがちゃんが逆ドッキリにかけるという企画を発案。またしても森脇の「ピュアすぎる号泣」を引き出すことになる。ちなみにこの動画の再生数は315万回を超えている。

 その後、同じく『NOBROCK TV』が発掘した罵倒ギャル・みりちゃむと共演して180万回再生、大喜利アイドル・福留光帆と共演すれば310万回再生と完全に“数字が読める”ゲストとなった森脇に再び仕掛けられた逆ドッキリが、今回、急上昇ランキングにも入ったDenとの企画だった。

森脇梨々夏だけじゃない、その発掘力

「NOBROCK TV」では、しばしばこうした想定外の「発掘」が行われることがある。

 23年3月15日、このチャンネルでは恒例になっている「100ボケ100ツッコミ」企画にトータルテンボスが出演した際にターゲットになった二瓶有加のケースもそうだ。この動画は1,900万回再生を記録。「下ネタで笑いたくないのに笑っちゃう」というキャラクターを見出されると、どぶろっくをゲストに迎えた「【下ネタ我慢】どぶろっくが本気ネタ8連発!下ネタで笑いたくない二瓶有加 & 松本優は我慢できるのか…?」という動画では2,000万回を超える再生数を記録している。

 すっかり同チャンネルのエースに成長したみりちゃむはNHK朝の連続テレビ小説『おむすび』のオーディションに合格し、同ドラマの重要な要素である“ギャル”の世界観を一手に担い、人気お色気企画を連発するグラビアアイドルの風吹ケイはAmazonでDVDランキングの総合1位を飾っている。年始から休養に入っていた福留光帆も活動再開を発表し、大喜利と深すぎる競艇愛で仕事を激増させている。

『NOBROCK TV』出身の無名女性タレントたちが、YouTubeを飛び出して芸能界に爪あとを残し始めているのだ。

 おそらくは佐久間氏も、狙って発掘しているわけではないだろう。だが、同氏がプロデューサーを務める『ゴッドタン』(テレビ東京系)でも、かつてはキャバクラ嬢のあいなや谷桃子など、特異な女性タレントが発掘されていた。

 一度とっかかりを感じたときの佐久間氏は極めてしつこい。そのしつこさと、しつこく無名のタレントの能力を追える制作環境によって、こうした知られざる才能が開花しているのだ。

(文=新越谷ノリヲ)

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新越谷ノリヲ

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。1977生。

n.shinkoshigaya@gmail.com

新越谷ノリヲ
最終更新:2025/02/11 18:00