成宮寛貴、約8年ぶりの俳優復帰 『相棒』再登場の可能性は…
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2016年12月に芸能界を引退した成宮寛貴が、3月27日にスタートするABEMAのオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』で約8年ぶりに俳優復帰する。ABEMAはテレビ朝日の関連会社であることから、業界内やファンの間では、3代目相棒を務めた人気ドラマ『相棒』(テレビ朝日系)への再登場の布石ではないかと期待する声が高まっている。
しかし成宮は引退騒動時、コンプライアンス的に問題のある可能性のある疑惑がうやむやになったまま芸能界を去った。この事情説明がないと地上波復帰は難しいとの見方もある。はたして、成宮が『相棒』に再び出演することはあるのか。在京テレビ局の関係者に状況を聞いた。
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いまだ残る引退騒動のモヤモヤ
成宮が主演する『死ぬほど愛して』は、ドラマ版もヒットした人気コミック『金田一少年の事件簿』などで知られる天樹征丸氏の同名マンガの実写化。成宮は表向きには献身的に妻に尽くす理想的な夫でありながら、恐ろしい裏の顔を持つ神城真人を演じ、妻役は瀧本美織、主題歌は「.ENDRECHERI.」こと堂本剛が手がける。
成宮は2001年版の『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)でドラマデビューするなど原作者との縁が深く、今作に並々ならぬ力を入れているようだ。約8年ぶりの復帰作ということでも注目され、早くもメイキング映像などがSNSで話題になっている。この状況を受けて、ファンからは『相棒』への再登場を期待する声も多く上がっている。
成宮が3代目相棒・甲斐享役を演じた『相棒』は、主演の水谷豊の高齢化などが原因で遠くないうちにシリーズが終了する可能性が指摘され、フィナーレに「歴代相棒が総出演する」といった噂が流れている。そのため、ABEMAでの俳優復帰は『相棒』への再登場の布石ではと見る向きがあるようだ。
期待が高まる一方、どこか視聴者にモヤモヤが残っているのも事実だ。それというのも、成宮が約8年前に一度引退した理由があいまいなままだからだ。
成宮をめぐっては、2016年12月に写真週刊誌「FRIDAY」(講談社)が違法薬物の使用疑惑を報道。成宮と所属事務所は「事実無根」として法的措置を示唆し、尿検査の結果も「陰性」としたが、翌週に違法薬物を隠語で呼ぶ成宮の肉声データがあるといった続報が出ると、急転直下で電撃引退となった。
業界関係者が分析する『相棒』再登場の可能性
成宮は報道によって性的指向が暴露されたことが引退の一つの要因であると示唆したが、薬物疑惑についてはスッキリしないまま芸能界を去った。今回の俳優復帰に際してのインタビューなどでも、当然ながら疑惑については具体的に触れていない。そうなると、ABEMAはともかく地上波への復帰にはハードルがあるように感じられる。
ただABEMAの主演ドラマが一定の話題になり、世間に受け入れられれば『相棒』再登場に現実味が出てきそうに思えるのも事実だ。
実際のところ、業界内で成宮の地上波および『相棒』への復帰の可能性はどう見られているのか。在京キー局の関係者はこう分析する。
「俳優復帰とはいえ、あくまでも配信ドラマへの出演ですから、正直なところ世間一般での注目度はそこまで高いとは思えません。製作陣としては賭けと言いますか、言葉はよくないですが”お試し”のキャスティングではないでしょうか。ABEMAはバラエティ含め、ワケありタレントさんの扱いに慣れていますから。ですから、今回のドラマの評判がよかったからといって、すぐに『地上波復帰』となるとは思えません。
そもそも、成宮さん自身も地上波にこだわってはいないような気がします。疑惑については今後も語ることはないでしょうし、そうすることが条件の仕事は受けないと思います。あくまで現在のスタンスが許される範囲内での俳優業、芸能活動をしていくでしょう。そう考えると『相棒』への再登場はまだハードルが高いと言わざるを得ない」
ABEMAでの俳優復帰は大きな前進ではあるが、地上波に彼が戻ってくるまでは、まだまだ長い道のりがあるようだ。
(文=佐藤勇馬)