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次は異世界人? バカリズム脚本の『ホットスポット』は令和の実写版『涼宮ハルヒの憂鬱』か

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脚本家としても大人気のバカリズム(写真:Getty Images)

 今年1月期ドラマの中でも“考察界”を盛り上げている女優・市川実日子主演のドラマ『ホットスポット』(日本テレビ系)の第9話が3月9日に放送され、いよいよクライマックスに突入した。

ホットスポットの結末を予想

 本作は2023年1月期放送の連続ドラマ『ブラッシュアップライフ』(同局系)の脚本を手掛けたお笑いタレント・バカリズムと同スタッフが再結集し制作された“地元系エイリアン・ヒューマン・コメディー”だが、芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。

「バカリズムさんは本名の升野英知名義でコンビとして活動後、『バカリズム』としてピン芸人に転身。『トツギーノ』のフリップネタで注目を集めると、『R-1ぐらんぷり』(現・R-1グランプリ)や『IPPONグランプリ』などでそのお笑い能力の高さを遺憾なく発揮して売れっ子芸人の仲間入りを果たしました。監督、脚本、主演を手掛けた映画『バカリズム THE MOVIE』が公開された12年頃から映像作品の脚本などにも積極的に取り組み、『素敵な選TAXI』や『黒い十人の女』、『住住』、『架空OL日記』、特別ドラマ『世にも奇妙な物語』などのドラマの脚本を担当。原作、主演も務めた『架空OL日記』は『第36回向田邦子賞』や『第55回ギャラクシー賞』のテレビ部門特別賞を受賞するなど高い評価を受けて映画化もされました。さらに、『ブラッシュアップライフ』はツイッター (現X)で日本&世界のトレンド1位、23年1~3月期におけるTVerの総合番組再生数1位に輝くなど大きな反響を呼び、『東京ドラマアウォード2023』の脚本賞に輝くなどさまざまな賞を受賞しました」

 そんなバカリズムが手掛ける『ホットスポット』は、山梨県のビジネスホテルを舞台にシングルマザーの遠藤清美(市川)が、ホテルの同僚の高橋孝介(角田晃広)が宇宙人であることを知ったことからストーリーははじまるが、視聴者の予想を超えて物語は「宇宙人」だけでは収まらない展開を見せている。

 第7話ではホテルの長期滞在者・村上博貴(小日向文世)が未来人であることを明かし、第8話では清美の同僚・磯村由美(夏帆)の幼なじみ・みずぽん(志田未来)が超能力者であることが判明。

 物語はSF的な方向へと一気に加速しているのだ。

 そんな中、ここに来てSNS上では作品の展開が谷川流氏のライトノベルシリーズで、2006年にアニメ化された『涼宮ハルヒの憂鬱』に酷似していると話題になっている。

「『涼宮ハルヒの憂鬱』は、高校生の涼宮ハルヒが『宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら私のところに来なさい』と言い放ち、実際にその条件に合う人物が集まるというストーリーでした。『ホットスポット』ではすでに宇宙人と未来人、超能力者が登場しており、令和の実写版『ハルヒ』を想起する視聴者も多いようです」(アニメ誌ライター)

 この類似性に対し、インターネット上では「『ホットスポット』、ハルヒの布陣に似てきてる!次は異世界人か」「清美、涼宮ハルヒ説が浮上してきたな」といった声も上がり、一部の視聴者が作品の構成に驚きつつも楽しんでいる様子がうかがえる。

「バカリズムがどの程度『ハルヒ』を意識しているかは不明ですが、彼の作品はSFと日常の絶妙なバランスを取るのが特徴。『ホットスポット』も同様に、非日常的な存在を描きつつも主人公の清美の日常が崩れることはなく、職場や家庭、幼なじみとの関係が主軸となっています。これはまさに『ハルヒ』が持つ“日常の中の非日常”という魅力と共通しています」(前出のアニメ誌ライター)

 また、「ハルヒ」は学園生活を中心に据えながら、世界の危機を裏で解決する構造を持っていたが、「ホットスポット」も宇宙人・高橋が町の小さな事件をひっそりと解決していくという点で重なる部分がある。
特に、視聴者が何気ない日常の中にあるSF要素を楽しめる作風は00年代のアニメファンにも刺さるポイントだろう。

 ここまでの展開からすれば、異世界人が登場する可能性もゼロではないが、バカリズムの作風を考えれば意外な形で物語を締めくくることも十分考えられる。

 果たして視聴者の予想を超える結末が待っているのか、最終話まで目が離せなさそうだ。

市川実日子『ホットスポット』好調

(取材・文=サイゾーオンライン編集部)

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最終更新:2025/03/18 12:00