加藤晴彦、久しぶりの“ゴールデン枠”日曜劇場出演とテレビから消えていた理由とは

俳優・加藤晴彦が、4月13日から放送されるTBS系日曜劇場『キャスター』で約8年ぶりのドラマ出演を果たすことが話題となっている。
日曜劇場『キャスター』、のんが“小保方さんをイメージした科学者”役
主演の阿部寛や永野芽郁、人気グループなにわ男子の道枝駿佑らが出演する同作は完全オリジナルストーリーの報道ドラマ。
加藤にとっては久しぶりのゴールデン枠でのドラマ出演となり、日曜劇場という“名門”の舞台に立つことからファンにとっても何とも感慨深い様子。
加藤の出演が報じられるとインターネット上では「加藤晴彦!? 懐かしすぎる」や「『あいのり』のMCまた見たい」、「『どうぶつ奇想天外』のイメージが今でも強い」などかつての活躍を思い出す声が数多く見受けられる。
加藤といえば、90年代後半から2000年代初頭にかけてドラマや映画、バラエティー、CMと幅広い活躍を見せた。
スポーツ用品大手「アルペン」のCMで見せた、シンガー・ソングライターの広瀬香美のナンバーに乗せてゲレンデを滑る温かみのある笑顔、スポーティでさわやかな佇まいが記憶に残っている人も多いだろう。
芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。
「加藤さんは子役として『中学生日記』(NHK)などに出演後、高校時代の同級生からの誘いで応募した『第6回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』で審査員特別賞を受賞して注目を集めて、94年放送の矢沢永吉さん主演の連続ドラマ 『アリよさらば』(TBS系)で本格的に芸能界デビューします。翌95年放送のNHK朝の連続テレビ小説『走らんか!』で主人公の親友役を好演、同時期に放送された『アルペン』のCMが脚光を浴びてブレーク。01年公開の『回路』で映画初主演、同年にテレビ朝日系で放送されたドラマ『早乙女タイフーン』でドラマ初主演を果たすなど俳優として活躍する一方、MCを務めた『あいのり』(フジテレビ系)や『どうぶつ奇想天外!』などバラエティーでも存在感を放ちます。私生活では14年7月に一般女性と結婚して現在は2児のパパでもあります」
そんな加藤だったが、いつしかその姿は画面から消えていった。
レギュラー番組の降板が続き、ドラマからも姿を消し、ついには所属していた大手芸能事務所アミューズとの契約も終了(現在はプラチナムプロダクション所属)。
地元・名古屋を拠点としたローカルタレントのような立ち位置となり、全国放送でその名を聞く機会は減った。
「加藤については当時業界内でもさまざまな憶測が流れました。『あいのり』でMCをともに務めた久本雅美さんからの“勧誘”を断ったとか、福山雅治に女性を紹介した話を吹聴したとか……。どれも本人が明確に否定していないので真偽は定かではないものの、そうした“あの人に嫌われた”説がひとり歩きしていましたね」(週刊誌記者)
こうした“芸能界都市伝説”が生まれるのも、加藤が突然メディアから消えたように見えたからに他ならない。
しかし、2021年には加藤本人が「文春オンライン」のインタビューに登場。
その中で、「芸能人としての自分は一部でしかないのに、男・加藤晴彦、人間・加藤晴彦としての時間がなかった。日々追われるように仕事をしていて、自分の中でそのバランスがとれなかった」と語り、精神的な疲弊と自身の人生観の変化が芸能活動のペースを落とす一因だったことを明かした。
東京での目まぐるしい生活、次々と入る仕事、移り変わる人間関係……。その中で加藤は「人としての自分」を見失いかけていたという。
そして出身地である名古屋に戻ることで、ようやく生活のリズムと心の平穏を取り戻したというのだ。
もっとも、この“自ら退いた”という本人の説明とは別に、じつは別の要因も取り沙汰されているという。
広告代理店関係者は明かす。
「21年に当時のアルペンの会長が会員制マッチングアプリで知り合った女性に対し、暴行とわいせつ行為をしてケガをさせ、さらには現金の窃盗という容疑で愛知県警に逮捕されました(後に示談により不起訴)。事件そのものの衝撃もさることながら、テレビ関係者の間で注目されたのがこの会長と加藤さんの関係性でした。会長にとって加藤さんはまさに“芸能界の息子”でした。豪快な性格で知られる会長は、気に入った俳優を自社の顔に据えることで彼らの芸能活動を後押ししてきたんです。中でも加藤さんはプライベートでも食事や旅行を共にするほどの親密な関係で、実際に加藤さんが出演する番組のスポンサーにアルペンがついていたことも珍しくありませんでした。そんな会長が経営の第一線を退き、息子に会社を任せた時期と加藤さんの露出が減った時期が符合しているといった見方もあるんです」
加藤が派手な活躍を見せていた当時、同社は大手クライアントとしてテレビ業界にも大きな影響力を持っていたようだ。
「自社のCMだけではなく、スポンサーを務める番組の制作や企画にも“会長案件”としてその意向が働いていたともっぱらです。まあ、大手スポンサーの意向は番組制作サイドとしても無視できないでしょう。もちろん、後の会長の逮捕劇と加藤さんとは何の関係もありませんけどね」(前出・広告代理店関係者)
いずれにせよ、久々に話題の地上波ドラマで加藤の雄姿を見られることを心待ちにしているファンは多そうだ。
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)