高比良くるまが芸能活動再開も…地上波には戻りにくい現実

M-1グランプリを2連覇したお笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるまが、オンラインカジノ疑惑や不倫トラブルを受けて自ら活動休止を発表。その後、所属していた吉本興業との契約を終了し、復帰が危ぶまれていたが、5月22日に放送された朝の情報番組『ラヴィット!』(TBS系)に生出演し、ファンを安心させた。
オンラインカジノ問題と大阪IRとの矛盾
高比良は、オンラインカジノ疑惑が報じられた際に事務所へ相談せず、独断でコメントを発表し、そのまま自ら活動休止を決断した。この対応に加え、警察の情報によって高比良の賭博行為が時効ではなかったことが明らかになり、吉本はその“嘘”が許せず、契約終了に踏み切ったとされる。あるお笑い関係者は、「この真相を知らなかったからTBSは起用した。もし事実が明らかになれば、高比良は宮迫博之のように地上波から消える可能性もあるのではないか」と危惧する。
コンビとしての「令和ロマン」は存続しており、相方の松井ケムリは吉本興業に残ったまま活動を継続。一方、契約終了となった高比良はフリーで活動を再開しており、他事務所が獲得に動いているとの情報もある。
お笑いコンビ「ナイツ」の塙宣之がパーソナリティーを務めるラジオ番組では、自身が会長を務める漫才協会に高比良を加入させるプランを明かした。相方の土屋伸之も「入ってくれたらうれしいけどね。でも今は、各個人事務所が争奪戦らしいですよ」とコメントしており、高比良が引く手あまたの状況であることを示唆した。
ここに行きつくまでの経緯を改めて振り返ると、問題の発端は今年2月にさかのぼる。
吉本興業は2月5日、「コンプライアンス違反の疑いがある」として一部芸人の活動自粛を発表。対象にはダイタクの吉本大や9番街レトロのなかむら★しゅんが含まれていた。その後、毎日新聞が令和ロマンの高比良やとろサーモンの久保田かずのぶが警察に任意聴取を受けたと報道。これを受けて高比良は2月19日、自身のSNSで「今回の件を真摯に受け止め、自らを律する機会とするために本日から当面、芸能活動を自粛いたします」と発信した。
同じ2月19日、「NEWSポストセブン」が高比良の不倫をスクープ。2023年に既婚者で子どものいる女性Aさんと知り合い、既婚であることを知りながら猛アプローチを繰り返し、1年以上にわたって不倫関係が続いていたと報じた。
その女性は夫と離婚したが、高比良は2024年11月、一方的に別れを告げたとされている。高比良はこの不倫報道に対し、自身のSNSで「A子さんと交際していたのは事実ですが、不倫関係ではありません」と否定。また、写真週刊誌「フライデー」が報じた20代女性との“お泊まりデート”についても「別の女性に乗り換えたという事実もありません」と反論した。
オンラインカジノについては、「2019年から約1年間、オンラインカジノに手を出していました」と認め、謝罪。しかしその後、高比良は2019年以降もオンラインカジノに手を出しており、時効が成立してしないのではないかという疑惑も出てきた。そんな中で書類送検をされなかったのは、賭博回数が少なかったためと見られている。
吉本はこの疑惑に過敏に反応。「2019年から約1年だけ」という高比良の証言には信憑性が乏しいと判断をしたようだ。それが結果的に、契約解除の要因になったという。前述のお笑い関係者は、「吉本は2019年の“闇営業問題”で『雨上がり決死隊』の宮迫博之が“ギャラはもらっていない”と嘘をついたことを重く見て契約解除した。オンラインカジノも、ともすれば反社との関係が疑われる行為であり、吉本の社内的には、高比良の態度は宮迫と同じような罪だと見られている」と語る。
高比良は地上波から消えて、“第二の宮迫”になってしまうのか──。今後の動向から目が離せない。
(文=本多圭/ジャーナリスト)
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