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セクハラ行為で謝罪した田原俊彦は、なぜそこまで叩かれないのか?

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田原俊彦(写真:サイゾー)

 歌手の田原俊彦が6月15日放送のTBSラジオ『爆笑問題の日曜サンデー』で、不適切言動を行ったことを謝罪した。

田原俊彦にファンドン引き

 デビュー45周年を迎えた田原は同日放送の番組にゲスト出演したが、テレビ誌ライターは振り返る。

「田原さんは同番組でパーソナリティーを務めるお笑いコンビ爆笑問題の2人とはかねてから親交があることもあってか、登場時からテンションが高い様子でした。番組内ではTBSの山本恵里伽アナが前日14日に行われたサッカーJリーグの試合で雨が降りしきる中、ハーフタイムに新曲を披露し、ギックリ腰を患いながらも“脚上げダンス”を決めるなどしていた件を報じたスポーツ紙の記事を紹介。山本アナが『昨日、こんなに脚を上げたんですか!?』と驚いた様子を見せると、田原さんは『真ん中の脚はもっと上がるんだけどね』と下ネタをぶっ込んで『ハハハハハッ』と高笑いする場面も。さらに、田原さんのプロフィールを紹介していると山本アナが『触らないでください。やめてください、ホントに』と言い出し、冷静を保ちながらもムッとした声で、『これダメですよ。ホント私、読まないですよ。読まないですからね』とクギを刺す場面がオンエアされて話題になっていた」

 その後、同月21日にTBSラジオは田原の名前こそ出さなかったものの、同番組にゲスト出演した男性が行き過ぎた発言を行ったり、女性アナウンサーの手を指で触れたりする場面があったとし、「これら一連の言動は不適切なものであったと判断し、ゲストのマネジメント担当者に対して再発防止の申し入れを行い、先方からお詫びの言葉がありました」と説明。

 そして、「当社としても番組を制作・放送した側として責任を重く受け止めております。当社はTBSグループ人権方針に則り、番組に関わる全ての方の安心・安全の確保をより徹底していく所存です」と伝えていた。

 また、同月22日放送の同番組では、MCの太田光が「トシちゃんがちょっと踏み外すっていうか、やっちゃいけないことをやるとオレが喜ぶみたいなのが、2人の関係性の中であって……」と説明したうえで、「トシちゃんはどう思っていたか分からないけど、『サンジャポ』(TBS系)からの流れで、元気ないって言われている部分もあって。自分らしさを出そうと、このラジオの場においてはそういう部分もあったと思う」とコメント。

 続けて、「要するに『何やってんだ、トシちゃん!』って、オレから言われることを(あえて)やろうとしたところがあって。オレとしてもトシちゃんのああいうセクハラっぽいところとか、パンツ見せたりとか、そういうことを今までずっと喜んでいた部分もあって」と過去の田原とのやり取りを振り返った。

 そのうえで、「あの人は求められると絶対に応える人なので。それはトシちゃんにも申し訳なかったし。数々のご批判頂いていますけど、オレ自身、それを楽しむっていう感覚もここんとこ何年も(あって)。お笑いって何が正しいのかいろいろと自分なりにも考えているんだけど、批判を受けた部分については自分の考えを改めないといけない」と反省した。

 そうした中、この日に東京・豊洲PITで新曲「LIFE IS A CARNIVAL」の発売記念ライブを開催した田原は公演前に会見を開催。

 田原は「僕としては通常運転というか。『爆笑問題の日曜サンデー』には14~15年間毎年出ていて。スタジオで大騒ぎしてワチャワチャやって。オレと太田が怒られるっていうパターンが成立しているんですけど、先週は僕が調子に乗りすぎたっていうのもありまして」。

 続けて、「(当日は)下ネタも織り交ぜながら、つまらないオヤジギャグみたいな感じで……。でも、スタジオも超楽しかったし、エリカ様(=山本アナ)も本当に楽しんでくれて。問題がなかったかなと思いながら。(それが)ネットでは『今の時代、ちょっと違うんじゃないか』みたいな。僕としてはいつものノリで、『爆笑問題』の関係もありますし、すごく楽しい雰囲気でやっていたんですけど。山本アナの手をちょんとして『やめなさい!』っていう、それがワンセットではあったんですけど、聴いているみなさんには行き過ぎなんじゃないかとのご意見を頂いて……」と振り返った。

 そのうえで、「もちろん、来年も(番組には)行きますけど“令和バージョン”にアップデートして、気をつけていきたいなと思います。どうもすみませんでした」と謝罪。

 さらに、「今回の件で、『爆笑問題』の2人にも迷惑をかけちゃったり。彼らと僕の関係性は15~16年ですから本当に阿吽(あうん)の呼吸で騒ぎますし……。エリカ様も『まったくお気になさらず。また来てください』ということでしたので、多少は抑えなきゃいけないな、と。抑えきれるかどうか不安ですけど、我慢します」と宣言。

 そして最後に改めて「お騒がせして、どうもすみません!」と深々と頭を下げた。

 田原は新曲を初披露したライブでもファンに「不適切な発言があって、どうもすいませんでした」と謝罪し、客席から拍手が鳴り響くと「皆さん(デビューから)45年間、俺のセクハラに耐えてくれてありがとう」と語った。

 田原の謝罪を受けてインターネットやSNS上では「今の時代、セクハラはアウトだけど大御所になってもきちんと非を認めて頭を下げられるのは良いこと」や「言い訳ではなく、通常運転というのは理解できる」、「謝罪したのは潔い」など好意的な意見が目立つが……芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。

「田原さん本人や太田さんも話しているように、過去の放送回を振り返っても田原さんが同番組にゲストで来た時、いわゆるバブルノリで“暴走”し、太田さんや田中さんがそれにチャチャを入れて喜ぶのはお決まりのパターンでもありますからね。今の時代、セクハラは許されることではないですし、行き過ぎもあったかとは思いますが、田原さんのサービス精神が裏目に出た結果で悪気はないということは、同番組のリスナーをはじめ多くの人たちが理解しているのではないでしょうか」

 その一方で、TBS関係者はこう話す。

「田原さんの下ネタに関しては『爆笑問題』のラジオの場だけではないですからね。やはり今のご時世にはそぐわない部分もありますし、本人も話しているように“令和バージョン”にアップデートする必要はあるかもしれませんね。それに、山本アナは学生のころからジャーナリズムを学び、いわゆる女子アナの中では珍しい報道希望。現在は希望していた硬派な報道番組『報道特集』のキャスターも務めています。いくら芸能界の大御所といっても、この令和の時代にアウトなセクハラ行為は許せなかったのではないでしょうか」

 23日、NHKは24日放送『うたコン』の出演を見合わせると発表するも、いまだコンサートでは若い頃と変わらぬ華麗なダンスを見せるなどプロ意識の高さで知られる田原だが、今回ばかりはあふれるサービス精神が裏目に出てしまったようだ。

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(取材・文=サイゾーオンライン編集部)

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最終更新:2025/06/24 12:00