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『爆笑レッドカーペット』が8月に特番で復活! 苦境のフジの救世主となるか?

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(写真:Getty Imagesより)
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 2007年から7年間にわたってフジテレビ系で放送されたお笑い番組『爆笑レッドカーペット』が今年8月に特番で復活することがわかった。

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 同番組が誕生したのは07年に世間を大いに騒がせた『発掘! あるある大事典II』のねつ造事件が発覚し、急遽の番組打ち切りを受けてのものだった。

 系列局の関西テレビで制作されていた同番組の穴埋め番組として制作された『爆笑レッドカーペット』は、赤い床がテレビ画面の右から左に流れる中、芸人たちが約1分間のネタを披露し、それを品評するといったコンセプトや演出がウケて、一躍人気番組として存在感を放つことになる。

 バラエティー番組を手掛ける放送作家は振り返る。

「18年の元日には『初詣!爆笑ヒットパレード』内の1コーナー『新春レッドカーペット』として放送されたこともありましたね。最近はSNSを中心にインターネット上では短く笑いを取る動画があふれかえっていますが、その原型を作ったのが『レッドカーペット』でした。ハイキングウォーキングやTKO、バカリズム、柳原可奈子などがこの番組の出演を機にブレークし、“レッドカーペット芸人”として認知度を上げ、人気芸人の仲間入りを果たしました」

 そんな伝説の番組が特番として電撃復活する背景にはフジを巡る厳しい状況があるようだ。

 元タレントの中居正広氏と当時局員だった女性アナウンサーとのトラブルに端を発した問題で揺れる同局だが、今年6月に行われた株主総会では経営陣が“再出発”をアピールしたものの、いまだにCM出稿などの大きな回復は見られない。

「大手クライアントの中には年単位での様子見を決めているところもあるほどです。もしかしたらそのまま戻らない可能性だってあります。当然、番組制作に使える予算は減ったままで新番組をゼロから立ち上げるのはかなり厳しい。今春には中井貴一と小泉今日子のW主演ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』が放送されましたが、これも12年に放送されてヒットした『最後から二番目の恋』、その続編で14年放送の『続・最後から二番目の恋』から11年もの時を経て制作されたわけですしね。結果的に同ドラマは話題となり、それなりの成功は収めましたが、ウチの局が続編に頼らざるを得ない苦しい台所事情にあるという点は否定できません」(フジテレビ関係者)

 現状では過去のヒット作の“遺産”で食うしかないフジがドラマに続き、今度はバラエティー番組で二匹目のどじょうを狙おうという魂胆が透けて見えるが、『爆笑レッドカーペット』とはバラエティー界においてどんな位置づけなのか。お笑いライターの新越谷ノリヲ氏が語る。

「レッドカーペットが全盛期を迎える2010年代前半は、ちょうど『エンタの神様』(日本テレビ系)と『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)が途切れたころ。お笑い界が一時的なコンテンツ不足に陥っていた時期と重なります。そんな時期に『1分のショートネタ』に特化した『レッドカーペット』は新鮮に受け止められました。『お笑い番組といえばレッドカーペット』という時代は確かにありましたし、現在、20代の若手芸人の中には中高生時代に『レッドカーペット』の直撃を受けて芸人を目指すきっかけになったと明かす者も少なくありません。一方で、後に大ブレイクを果たすバナナマンや東京03といったロングコントを得意とするグループにとっては不遇の時代だったと言えますね」

 また、今回の新たな『レッドカーペット』の展望について芸能ジャーナリストの竹下光氏は次のように語る。

「仮に復活となれば話題性もありますし、番組のフォーマットはしっかりしているので、ある程度の視聴率は見込めるでしょう。あとはどれだけの逸材を発掘し、番組に出演させられるかだと思います。まだ世にあまり知られていない、それでいて実力のある芸人を出演させて視聴者を魅了することができればネットやSNSが普及している今の時代、その芸人とともに番組自体もバズッたり、話題を呼んだりと大きなムーブメントを起こすことができるかもしれません。かつて以上のブームを巻き起こす可能性もないとは言い切れません。もちろん、ファンも多い番組だけに、すでにその存在が知られている大手芸能事務所所属の中堅芸人を重用したりと安易なキャスティングに走れば目も当てられない結果になるリスクもはらんではいますが。とはいえ、今のフジを取り巻く状況を考えれば、良いチャレンジだと思います」

 前出の同局関係者によると番組の収録はすでに終えており、来月半ばの放送を予定しているというが、復活を果たした『爆笑レッドカーペット』は苦境が続くフジを救うことができるのだろうか。

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(取材・文=サイゾーオンライン編集部)

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最終更新:2025/07/15 12:00