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盟友・松岡昌宏の“漢気発言”で風向きに変化も…国分太一の逆襲は功を奏するのか

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2018年、TOKIOの元メンバー・山口達也氏の不祥事に関する謝罪会見(写真:サイゾー)

 芸能活動休止中の元TOKIOの国分太一を巡る新たな動きが話題となっている。

TOKIO再結集へ現実味!?

 国分については6月に日本テレビが「コンプライアンス上の問題行為」があったとして『ザ!鉄腕!DASH!!』からの降板を発表。

 その後、国分は芸能活動を休止し、人気グループTOKIOは解散、株式会社TOKIOは廃業を発表する中、10月23日には国分が同局の対応に瑕疵(かし)があったとして日弁連に人権救済を申し立てていた。

 そうした中、国分は11月26日に弁護士とともに都内で会見を開き、同局サイドが「プライバシー保護」を理由に明かしていない自身の「コンプライアンス上の問題行為」の“答え合わせ”がしたいと涙ながらに訴えたわけだが……放送作家は話す。

「会見で国分さんは被害者や関係者への謝罪の言葉を口にするとともに、当初は別の理由で局に呼び出されたこと、聞き取りの内容をスマホで録音しようとしたところ削除するように求められたことなども明かしていました。眼鏡にスーツ姿で見るからにやつれた表情で何度となく目に涙を浮かべて“答え合わせ”を臨む痛々しい姿、それに加えて前述の2点の“新証言”もあり、インターネットやSNS上では『問題行為を公にする必要はないが国分本人には説明してもいいのでは?』や『聞き取りの録音も許さないというのは異様』など日テレの対応を疑問視する声も見受けられますね」

 もっとも、国分の会見後も同局のスタンスに大きな変化は見られない。

 会見を受けて改めて書面で発表したコメントの内容はというと、“本件につきましては、従来から申し上げているとおり、「コンプライアンス違反行為があった」ということ以上に公にできることはございません”や“ヒアリングで国分氏自らお話しされた内容だけでもコンプライアンス違反に該当”、“「答え合わせ」は難しいと考えております”など、国分の意向をバッサリと切り捨てるものとなっている。

 12月1日には同局の福田博之社長が定例記者会見において国分の会見に言及し、「国分さんのこの5カ月のご苦労とお気持ちについて私なりに改めて理解をしました」などとしつつも、「答え合わせするまでもない」と強調して見せた。

「国分さんの涙の会見は自身の騒動に対して再び世間の注目を集め、一部から同情論や日テレの対応への疑問の声を巻き起こしたという点においては一定の成果があったと言ってもいいでしょう。ただ、肝心の日テレが歩み寄りの姿勢を見せない以上は今後も厳しい戦いが続くものと思われます。人権救済の申し立ての手続きには数年を要するケースもあるという話ですし」(同放送作家)

 だがここに来て、さらなる新たな動きが世間の関心を惹いている。

 元TOKIOの松岡昌宏が「週刊新潮」(新潮社)と「週刊文春」(文藝春秋)の取材に応じ、日本テレビへの疑問を口にして波紋を広げているのである。

 両誌の記事の中で松岡は「何も説明しない、という日本テレビさんのやり方はコンプライアンス違反にはならないのでしょうか」や「体を張る番組ですから、30年間、いろいろなことがあり、ケガもありましたし、病院にも何度も運ばれています。今さらそれをどうこう言うつもりはありませんが、それはコンプライアンス違反にならないんですかね、といったことも考えてしまいます」などといったかなり踏み込んだ発言もしている。

 そもそも、今回のアクション自体が長年出演し続けているレギュラー番組という大きな仕事を失いかねないかなりのリスクを伴ったものということもあり、その男気を称賛する声もネットやSNS上では見受けられる。

 もっとも、このタイミングで松岡が『ザ!鉄腕!DASH!!』を離れようものなら、それこそ同局に対する世間の逆風が激しさを増すことは想像に難くないが、番組制作会社のスタッフもこう語る。

「松岡さんは今回の2誌の記事が出る前の11月末をもって『STARTO ENTERTAINMENT』を退所しているという報道もありますし、“古巣”に迷惑をかけないようにしつつ相当の覚悟をもって今回の行動を起こしていますからね。日テレとしても、『ザ!鉄腕!DASH!!』に出演中の松岡さんがここまでの動きに出るとは思っていなかったでしょう。事ここに至っては松岡さんの番組降板はもちろんのこと自主的な“卒業”、番組打ち切りという結果になったとしても、日テレに多くの視聴者が不信感を抱く可能性は高く、局上層部も頭を抱えているでしょうね」

 同局は今回の松岡の週刊誌報道に対して、複数のメディアの取材に答える形でコメントを発表。

 番組に出演中の松岡と城島茂の2人に対しては、今後しっかりと対話を重ねていく意向を示した。

「週刊誌の誌面上での芸能人の発言に対し、テレビ局がメディアの取材に答える形とはいえ、ここまで迅速にコメントを発表するのも珍しいですよね。それだけ日テレも今回の松岡さんのアクションや世間の風向きの変化に対してセンシティブになっている証左でしょう。松岡さんは国分さんを自宅に招いて手料理を振る舞いながら話を聞いたと週刊誌の取材で語っていることからもいまだに連絡を取り合っている可能性は高く、今後もやはり松岡さんがキーマンになりそうです」(同番組制作会社スタッフ)

 振り返れば、日テレは6月に国分の番組降板を巡る一連の対応に関し、第三者の弁護士らで構成された「ガバナンス評価委員会」を設置。

 9月29日に最終意見書が発表され、同委員会は同局の対応は「適切なものであった」と一定の評価をしたという結論をもって騒動を収束しようとしていた節もある。

 だが、最終意見書の「はじめに」の「第1 ガバナンス評価委員会の目的及び評価の対象等」には、“当委員会は、番組降板の理由となった事案(以下「本事案」という。) や同種事案の調査・検索等を目的とするものではなく”と記されている。

 つまり、国分の番組降板の理由となった事案に関する調査に関しては評価の範囲外であり、あくまで日テレサイドが同事案を覚知して以降の会社の対応等について検証、評価することなどを目的としたものとしている。

 実際、同委員会が国分本人に聞き取り調査などをした形跡はない。

 同局が一貫して主張している「被害者を守ること」はもちろんけっして疎かにできない大切なことだが、それと併行して約30年間にわたって人気番組をともに作り続けてきた出演者に寄り添い、その信頼を回復する手立てを考えることもできるのではないだろうか。

松岡昌宏「戦友で元嫁」

(取材・文=三杉武)

三杉武

早稲田大学を卒業後、スポーツ紙の記者を経てフリーに転身し、記者時代に培った独自のネットワークを活かして芸能評論家として活動。「AKB48選抜総選挙」では“論客”の一人とて約7年間にわたり総選挙の予想および解説を担当する。

最終更新:2025/12/10 22:00