三四郎ANNにモリゾウ、ytv審査員粗品再び、漫才と「切なさ」の話……【週刊お笑い雑話】

今週あったお笑い界隈の話題をピックアップ! ライター・新越谷ノリヲと担当編集Sが勝手にしゃべります。お聞き流しのほどを~。
三四郎ANNにモリゾウ
編集S 驚きましたね。三四郎ANN0にモリゾウことトヨタの豊田章男会長が電話かけてきて。
新越谷 得した~と思うんですよね。これ、リアタイではないけど翌日に何も情報が入ってない状態でタイムフリー聞けて、すごく得した気分になりました。その事件性まで余すところなく味わえたというか。まさかと思いますよね。
編集S 確かに事件ですよね。50兆円企業の会長が、深夜の3時半に電話かけてくるわけですから。
編集S 伏線として、何週か前から小宮が豊田会長の息子であるというノリが始まって「おやじ~!」って呼びかけてて、それに会長のインスタが反応するとかいうことがあって。
新越谷 なんで始まったんでしたっけ、そのノリ。
編集S なんでしたかね、リスナーのメールきっかけだったような気がするけど、あんまり覚えてないですね。
新越谷 まあ、三四郎ANNですからね、基本、何も覚えてない。
編集S 会長の側近にリスナーがいて、その人がいろいろ仕切ったみたいですけど。
新越谷 よく「大人」っていうじゃないですか、お笑い界。大人に怒られるとか、大人がたくさんいるとか、「理解のない権力者」という意味で、敵対的な感情で出てくる「大人」。
編集S はいはい。
新越谷 豊田章男なんて、大人中の大人ですよ。世界屈指の大人。その大人が、なんだか楽しそうだっつって電話かけてきたわけでしょう。巨大な大人が「楽しいことが好きなんだ」というメッセージを発してきたことにまず感動するわけです。前にウエストランドの井口が言ってた「大人は楽しいから、大人がもっと『楽しいんだ』と言わなきゃいけない」というのを、財界トップが体現してるわけですから。だって三四郎ANNですよ、トヨタにとって実利的には何のメリットもない。
編集S ないですね。
新越谷 よからぬ誤解すら招きかねない。
編集S それはわかんないけど。
新越谷 あと、小宮この日はたぶん「伊沢拓司=食い気味の男」という切り口をメインにしようとしてたと思うんです。
編集S ちょいちょい言ってましたね。
新越谷 すごいと思いません? 早押しクイズの名人を「食い気味」って表現する。こういうセンス出してくるんですよね、小宮ってときどき驚くような切り口とか、トークの鮮やかな展開だったりとか、さらっと出してくる。才能というか、売れる理由が垣間見える瞬間がある。
編集S ほかにどんなのがありましたっけ。
新越谷 今ちょっと何も覚えてないですけど。
ytv審査員粗品再び
編集S ytv漫才新人賞、今年も粗品が審査員に呼ばれてました。
新越谷 思えば去年のytvが審査員デビューでしたね。『THE W』で全国放送でも審査して、「スカしたな」という新ギャグを携えて帰ってきた。
編集S 去年は空気激重でしたけど、今年はそうでもなかったですね。
新越谷 やっぱ最初は点数も低いし怖かったけど、決勝メンバーに対してめちゃくちゃ手厚くフォローしたのをみんな見てたでしょうから、怖いだけじゃないことはわかられてたんでしょうね。
編集S 今年も当日夜に2時間近くYouTubeでしゃべってました。それぞれのコンビに「こうしたほうがいい」って具体的にアドバイスしてたりとか、やっぱり熱量がすごくて。
新越谷 それとピリつきがなかったのは『シュシュっと』に出たりとか鬼越YouTubeとかで「全然みんな好きよ」「リスペクトあるよ」というアピールをしてきた結果なのかなとも思ったんですよね。ザコシなんて90点台後半連発するわけで、どっかで「粗品はどう思ってんだろう」という空気が去年はあった気がするけど、イメージがすごく柔らかくなってた。そのへんも意識して動いてきたのかもしれない。
編集S いろいろ見越してる。
新越谷 宮迫に執拗に絡んでたときも、結果『27時間』に出させて盛り上げるための伏線だったと後に言ってましたし、見越しますからね、この人。
編集S 『M-1』審査員もやるんですかね。
新越谷 ラストイヤー終わったらやるんじゃないですか。やらなかったらスカしだし、朝日放送もオファーしなかったらそれはスカしですもんね。
編集S あ、優勝のぐろうについても。
新越谷 ぐろう好きなんで、よかった。西の家村、東の東くらいに思ってますから。
編集S 東の東ってなんすか。
新越谷 豆鉄砲の東です。
編集S ああ、文字だとすごくわかりにくい。
漫才と「切なさ」の話
編集S NHKで特番『笑裸』。笑いを分析するということで、ミルクボーイのコーンフレークがめちゃくちゃ分析されてました。
新越谷 所作とか声質とか、こういうのってあんまり漫才と相性よくない気がしてて失敗してる番組も多々見てきたけど、今回のはわりとよかった気がしました。石田の存在が効いてたのかな。
編集S まあ結果論ですよね、でも。
新越谷 あれ、あんまりお気に召してない?
編集S そんなことないですけど、音声分析の人なんて内海のミスをあげつらうことしかできてなかったし。あれで笑いを裏付けしましたみたいな顔されるのはちょっと、ねえ。
新越谷 文学的な解釈で「切なさ」のくだりは納得感あった気がしますけど。
編集S お笑いなんて切ないもんでしょう。すべての悲劇は喜劇であるとチャップリンも言ってましたよ。
新越谷 ちょっと違う気もするけど、まあいいや。確かに漫才は切ないもんですよね、だいたい。
編集S そうですよ。『M-1』もそうでしたもん。
新越谷 たくろうの2本目、一気に空気持ってったのは赤木がホームパーティへの参加をためらうところでしたね。
編集S ドンデコルテなんて低所得の中年が身体に電飾巻いて自転車で徘徊してる。
新越谷 四つん這いでルンバに乗せられてた人もいました。みんな切ない。
編集S 令和ロマンだって熊猿は悲しき者でした。
新越谷 ウエストランドは小さいし。
編集S 錦鯉はハゲのバカが「みんなどうせこうなるんだよ」と言ってました。
新越谷 マヂカルは顔におしっこかかってましたね。
編集S その前がミルクボーイで、その前は霜降りか。あれ、霜降りって切ないですかね?
新越谷 キッズダンサーの笑顔。切なくない。
編集S またひとつ霜降りの特異点が見つかりましたね。
新越谷 そんな結論でいいのかな。
(文=新越谷ノリヲ)
