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本多圭の『芸能界・古今・裏・レポート』

爆笑問題・太田光の番組休止の波紋…「フジ批判」とは本当に無関係なのか?

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爆笑問題・太田光(写真:Getty Imagesより)

 お笑いコンビ・爆笑問題の太田光がナレーターを務めるフジテレビ系バラエティ『ぎりぎりをせめるので続くだけやります法律お笑い』。2月17日、同番組の放送休止が突如発表されたことで、SNS上ではさまざまな憶測が囁かれた。

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 特に視聴者の多くが、元日に放送されたフジテレビ系『新春! 爆笑ヒットパレード2025』での太田の発言が原因ではないかと考えたようで、実際、堀江貴文氏が投稿した〈これってフジテレビを批判したからじゃないの?〉というコメントにも多くの人が反応していた。

 この『爆笑ヒットパレード』で太田が、元SMAP・中居正広氏の女性トラブル報道を受け、「フジテレビ、潰れます!」「Aプロデューサーって誰?」「日枝、出てこい!」などとネタにしたのは記憶に新しいところ。もっとも、当の太田は、『ぎり笑』放送休止を受け、自らの冠番組である『JUNK 爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)で、休止の原因はあくまでフジテレビのスポンサー離れの問題で、「我々はフジテレビに干されていません」と説明したが、同局の内情に詳しいお笑い関係者は「休止は、やはりフジテレビ批判が影響しているようです」と語る。

「『フジのドン』である日枝久相談役を『日枝、出てこい!』と批判的にイジったことに上層部は怒り心頭でした。番組関係者も休止について、フジテレビ批判しかないでしょと言っていましたよ」(同)

 そもそも「女性セブン」が中居氏の女性トラブルを報じたのは昨年末のこと。続いて、「スポーツニッポン」と「週刊文春」がトラブルの内容について具体的に報じたが、プロデューサーであるA氏の関与が取り沙汰されたフジテレビは、「社員は一切関与していない」と疑惑を強く否定し、騒動の火消しに奔走。ところが、年が明けた1月1日、フジにとっては新年の看板番組である『爆笑ヒットパレード』で太田がこの問題をいじったことで、中居氏の女性トラブルがお茶の間に広く知られるようになったーーフジテレビ上層部はそう考えているという。

 この太田の行動に対しては、単なるフジ批判・フジいじりにとどまらず、被害女性がいるセンシティブな事件をお笑いネタにした不謹慎さを問題視する向きもあり、フジが太田を出禁にするとか、トラブルが解決するまで太田の起用を見送るのではという噂が流れだしていた。そして、その矢先の2月17日、太田がナレーションを担当する『ぎり笑』の放送休止が発表された。それゆえ、『爆笑ヒットパレード』の発言が原因ではという憶測が飛び交ったわけだ。  

 放送休止に関する騒ぎが大きくなったことで、太田は前出のラジオ番組の冒頭、「大変な騒動になっちゃいまして」とボヤきつつ、今話題のオンラインカジノ問題に触れ、「各局が心配して〈太田さんは画面に映していいんでしょうか?〉という問い合わせが殺到しています。太田さん、オンラインカジのやってたんですか? みたいな。はっきり言います。やってません!」「冤罪です、私。私、やれる環境もないですし、そもそもバクチに興味ないです。田中ならまだしも」とギャグで返しながら、『爆笑ヒットパレード』での発言が原因ではないかという声に、「あれが原因となってフジテレビをやめさせられたんじゃないか?とか、出禁とか言われているんですけど、それもまったくのお門違いの見当違い」と説明。所属事務所タイタンの太田光代社長も、自らのSNSで「少しの間、お休みという意味です。他意はありません」とコメントした。

 さらに太田は、『ぎり笑』はタイタン制作枠だが、中居・フジ問題を受け、スポンサーがつかなくなったことから、「タダで流すだけではもったいないじゃんという発想になるわけ」と放送休止に至った経緯を説明していたが、フジテレビではスポンサーが離れても、ドラマなどの他の番組は通常通り放送されている。そのため、フジテレビに出入りしている芸能プロ関係者の中には、太田のギャグが招いた責任の重さをタイタン側が感じて、フジからの放送休止要請を甘んじて受けたのではないか、と見ている人もいるようだ。

 あくまで太田サイドは、放送休止とフジ批判の因果関係を否定するが、元旦の発言以来、太田のギャグの切れ味が鈍ったと感じるのは筆者だけだろうか?

(文=本多圭)

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本多圭

ジャーナリスト。1948年、東京生まれ。明治学院大学中退。TBS臨時労働者雇用闘争を経て、「週刊ポスト」の専属記者。その後フリーになり、芸能、医療分野などを手がける。芸能取材歴は40年以上。著書に『ジャニーズ帝国崩壊』『スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』。

最終更新:2025/03/01 12:00