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本多圭の『芸能界・古今・裏・レポート』

長渕剛、疑惑渦中にインスタにポジティブ投稿連発…その意図は?

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 シンガーソングライターの長渕剛が、4月17日から全国13カ所16公演のツアーを開催中だ。この間、自身のインスタグラムでは、自家用ジェットとのツーショットや、福岡のライブ会場入りの際に「福岡在住の俺の友達がマイバッハで迎えに来てくれたよ!最高の気分だ!」と投稿するなど、積極的に情報発信を行っている。また今年に入ってから、息子や孫娘、愛犬との写真を頻繁に投稿しているのも目に付く。

性加害の補償問題が再燃

 これらを見ると長渕の好感度はアップするだろうが、筆者としてはどうも釈然としないものがある。その背景には、2023年11月に元女優・若林志穂さんがXの動画配信で、過去にドラマ共演したミュージシャンから性的暴行を受けたと告発し、複雑性PTSDを発症したと明かし、騒動になったことが関係しているのではないかと思ってしまうからだ。このミュージシャンについて、のちに長渕剛であることが明らかにされたことは周知の通りだ。

 もちろん、一方からの告発にすぎず、ことの真相はわからない。だが、2024年1月にダウンタウンの松本人志が「週刊文春」で性的強要疑惑を報じられたことで、一部メディアもこの問題について取材を始めた。

 これを受け、長渕は2024年4月に自身のYouTubeチャンネルで、「なぜ10数年前、20数年前のあのときにもしそう思うんだったら言ってこないの。刑事事件でしょってなってくると、俺、捕まってるはずじゃん」「性加害を受けたとか何したとか、レイプされたとか言っているその人は、監督の下で1つのチームとして前進する一員、俺がなんで殴らなくてはいけないんだよ」と性加害を全面否定した。

 しかし、コメント欄には擁護の声は少なく、ある音楽関係者は「長渕がスタッフに暴力的な行動を取ってきたのは業界内では知られた話。共演者の中には、無理やり口説かれた女優もいた」と語る。筆者も、過去に浮上した長渕の暴力疑惑や女性問題疑惑を取材してきただけに、このコメントには同感だ。

 若林さんは、2025年2月1日に自身のXを更新し「はっきり、伝えます。何故、中居正広氏は自らの意思で芸能界を引退し、長渕剛氏は自分の犯した罪も認めず嘘で塗り固めた動画を上げたのか理解できない」と書き出し、「私は長渕氏が謝ってくれれば許しますとⅩの動画でお話をしましたが、ここまで来たら、私は長渕氏を絶対許さない」と法的手段も辞さない姿勢を示した。

 対する長渕は前述したYouTube動画で、誹謗中傷によりテレビ出演が阻まれたり、スポンサーが離れたりしたと述べ、自らが被害者であるかのようなスタンスを取っている。その一方で、インスタグラムでは家族との写真を投稿するなど、イメージアップを図っているように感じるのだ。

 また、今年4月、雑誌「実話ナックルズ」が、2016年2月に覚せい剤所持で逮捕された元プロ野球選手・清原和博氏に薬を密売していた元売人の証言を掲載。その中で、売人は「長渕はキヨ(清原)さんを見捨てたんです。まだ逮捕される前に最初の文春砲が出たとき(14年3月)キヨさんが長渕に“どうしましょう“と相談したんですが、“もう俺に関わるな“って一方的に電話を切ったんです」と証言している。これが本当なら、自らにも疑惑が向けられることを避けようとしたのだろうか。

 若林さんの件も含めて、さまざまな疑惑の目が向けられ始めた長渕。記者会見を開くなど、公の場で語らなければ、疑惑は晴れないままだ。

(文=本多 圭/ジャーナリスト)

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本多圭

ジャーナリスト。1948年、東京生まれ。明治学院大学中退。TBS臨時労働者雇用闘争を経て、「週刊ポスト」の専属記者。その後フリーになり、芸能、医療分野などを手がける。芸能取材歴は40年以上。著書に『ジャニーズ帝国崩壊』『スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』。

最終更新:2025/06/01 18:00