岡田結実、結婚で再ブレイクの予感——「需要拡大」の理由とは

タレントで女優の岡田結実(おかだ・ゆい)が3日、結婚を発表した。最近は大ブレイクしていた当時と比べるとメディア露出が落ちていた印象があったが、結婚を機に再ブースト状態になるのではと業界内で期待を集めている。結婚後に予想される「需要拡大」について、業界事情に詳しい芸能記者が解説する。
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「日本一忙しい女子高生」から大人の女性に
岡田は自身のInstagramで「私事ではございますが、この度、かねてよりお付き合いをさせていただいている方と結婚する運びとなりました。まだまだ未熟ではありますが、困難な時でも、いつも満開の桜のような笑顔で私を支えてくれる彼と共に、これからの未来を歩んでいきたいと心から思うようになりました」と手書きの文章で報告。さらに「ひとりの人間として、また芸能界という場で活動させていただいている者として、これからも精一杯努力していきたいと思います」などと思いをつづった。
複数の報道によると、お相手は美容関係の会社に勤める同年代の高身長&イケメンの一般男性で、仕事ではなくプライベートな場で出会い、1年ほどの交際を経てゴールインしたという。
岡田といえば、かつては「日本一忙しい女子高生」と称されるほど大ブレイクし、近年は女優業でも活躍。現在は「大人の女性」に成長しており、4月15日の25歳の誕生日を前に人生の大きな決断をしたようだ。
親に頼らずブレイク、女優業に進出
かねてから岡田は業界内の評価が高いといわれていたが、それについて業界事情に詳しい芸能記者が解説する。
「1歳から子役モデルとして芸能活動をしていた岡田は、2010年から4年間、子ども向け番組『天才てれびくん』(Eテレ)の『てれび戦士』として活躍。このときに司会者の出川哲朗からバラエティのノウハウを学習したことが今の自分につながっていると後に述懐しているが、普段から礼儀正しく、どんなときでも相手の求めていることを即座に理解して発言するなどの機転の良さは、両親共にお笑いタレントという環境と同時に、小学生のころからトップ芸人に直接学んだ面も大きいのだろう。
さらには2011年から2年間、小学生向けファッション誌『ニコ☆プチ』(新潮社)の専属モデルとなり、2014年からは約10000人の中からオーディションで選ばれた『ピチレモン』(学研プラス)の専属モデルを1年間務め、同世代の少女からも高い人気を獲得。岡田家の家訓として、人気芸人である父親の岡田圭右との共演は『親に頼ることになるから』という理由でNGだったが、それに頼らずに自力で知名度を高めていったことで、他の二世タレントにはないハングリーさが培われた」
その後、岡田はタレントとしての大ブレイクから女優業への進出という、絵に描いたような成功の道を進んできた。前出の記者はこう語る。
「転機となったのはオスカープロモーションに移籍したこと。すでにバラエティで頭角を現していた岡田は、それまで隠していた『父親が岡田圭右』であることを明かし、大きな話題を呼んだ。また、漠然と思い描いていたという女優になる夢を事務所に伝え、2017年公開の映画『傷だらけの悪魔』で女優デビュー。2018年放送のテレビ朝日系『静おばあちゃんにおまかせ』でドラマ初出演にして主演を務めた。その後もコンスタントにドラマ・映画に出演し、女優としてのキャリアを積み重ねていったが、決して演技力があるほうではなく、存在感で見せるタイプ。またバラエティでの明るい印象が強く、役柄のイメージも限定されていた。
それでも持ち前の真面目な性格で芝居に取り組んでいる姿は業界内で評判が良く、2020年に方向性の違いでオスカーを退所し、現事務所の『Viivo』に移籍すると、バラエティよりも芝居のほうに軸足を移し、2021年にはNHK朝の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』で朝ドラ初出演を果たした。2022年にも映画『ウラギリ』で齊藤英里とダブル主演、ドラマ『最果てから、徒歩5分』(BSテレビ東京)で主演と順調な活動を続けた。ここ数年はシリアスな作品や恋愛ドラマの出演も増え、徐々に大人の顔を見せ始めているが、まだまだ演技は生硬(せいこう)なところもあり、さらなる成長が期待されるところ」
結婚が再ブーストにつながりそうなワケ
女優としてまだ発展途上ということもあり、大ブレイクしていた当時と比べると勢いが落ちているようにも見える岡田。しかし、業界内では結婚により「主婦タレとしての躍進や、女優として既婚者イメージを反映した役柄での活躍」が期待できるとの声が上がっている。
結婚による今後の「需要増」について、前出の記者はこう指摘する。
「ことあるごとにバラエティと演技の両立を公言している岡田だが、やはりバラエティ出演時の頭の回転の速さはズバ抜けている。恋愛話をぶっちゃけるなどサービス精神も旺盛で、2023年に発売した初エッセイ集『ひねくれぼうず』(文友舎)でも、公の場ではあらわにすることがないような生々しい心情を赤裸々につづっている。かねてから『芸能界の人とは絶対につき合わない』と公言していた岡田が、結婚相手に選んだのは美容関係の仕事をする一般人だった。
物心つく前から芸能界にいた彼女が、一般人と結婚したことによって、どのような変化があったのか。新たな気付きなどをバラエティで語れば、かなりの需要があるのではないか。また両親が離婚して悩んだ時期があったことも明かしているだけに、夫婦関係についてのエピソードトークを磨くことによって、新たなファン層も獲得できるはず。その延長線上で、同世代の女性から共感されるような役柄をものにすれば、女優としても一皮剝けるはずだ」
タレントとしてか、女優としてか、その両方か。岡田の再ブレイクはあるのか注目だ。
(文=佐藤勇馬)