“巨人・田中将大、誕生”を阪神タイガース関係者が恐れる理由
元楽天・田中将大投手について巨人が獲得調査していることを表明、正式入団までカウントダウンに入っている。
日米通算197勝を稼いだマー君は大台まで残り3勝に迫っている。球団OBは意外にも次のように語る。
「通算200勝を意識していないかと言えばウソになるけど、周りが思っているほど記録にこだわっている訳ではなさそうだ。ただ腑に落ちない楽天退団となったため、このまま引退することはできないという気持ちはかなり強い。どのNPB球団に入ってもベストを尽くすことに変わりはない」
ただ退団が決まった時には関係者や評論家からは「実力はピークアウトしている」などとかなり厳しく批評されていたのは事実。田中もシフトチェンジしようと必死に試行錯誤していたが、光明が差す可能性もあるという。
「巨人には久保康生巡回投手コーチがおり、彼の存在が大変大きいのです。互いに同一球団に所属したことはありませんが、投手再生で知られる久保コーチの実績は、田中投手自身もこれまで耳にしていると思われます。近年成績がかなり悪かった菅野智之を何とか復活させたいと、原辰徳前監督がわざわざ呼び寄せたほどの人材なのです」(同前)
ただこれに震えているのは来シーズンから藤川球児新監督の元、打倒巨人に燃えている阪神の球団関係者だ。
久保コーチはかつて阪神にも選手、コーチとして在籍経験がある。阪神OBは次のように語る
「阪神における久保コーチ最大の功績は、長年先発投手で成功したランディ・メッセンジャーを息の長い投手へと成長させたことです。メッセンジャーは当初抑え投手として来日したのですがなかなか成績が出なかった。投球スタイルを見た久保コーチが技術面を細かく、分かりやすく指導した結果、後の大ブレークにつながった。米メジャーリーグ挑戦を狙っていた菅野も今年、バッテリー賞を獲得するなど復活を遂げたが、その陰には久保コーチの存在は欠かせません」
これだけ実績があればベテランになって思うように成績が出ていない田中を自らの手で改造すれば復活を遂げても不思議ではない。
阪神の球団関係者は「そやからマー君は巨人に入って欲しくなかったんや。久保コーチの手にかかったら間違いなく復活すると思うからな。うちは今オフ現有戦力のレベルが高いとのことであまり補強はしていないけど巨人はどんどん人材を外から引っ張ってきているやろ。甲斐も田中の良さを知っているだろうしこれは脅威になりまっせ」と困惑している。
“巨人・田中将大”が誕生すれば、来シーズンの伝統の一戦が今から楽しみで仕方がない。
(取材・文=CYZO sports)