永野芽郁の不倫報道は「どうでもいい」のか 名物編集長が語る「週刊誌記者の業」
牛田は、大阪出身なのに、出馬するのは東京選挙区だという。今ブームにさえなっている国民民主党からとなれば、当選はほぼ確実だろう。
飛ぶ鳥跡を濁した牛田は、政治家になって何をやりたいのだろう。それが早く知りたいな。
ところで、一昨年12月に亡くなった歌手の八代亜紀(享年73)に、その眠りを覚ますような“事件”が大きな波紋を呼んでいる。
新たなCDが発売されたのだが、その売り文句にはこう書いてある。
「お宝として、八代亜紀が24~25歳の時に同棲していたT社のNディレクターによってポラロイドカメラで撮影されたフルヌード写真2枚が掲載されています」
一枚はベッドに横たわっている姿と、今一枚は全裸。
「八代は、フィルムを三つほど買ってきて“これで撮って”と恋人に撮影を依頼したのだという」(新潮)
発売したのは鹿児島市のニューセンチュリーレコードだが、当然ながら、発売が予告されると、たちまち反対署名が集まり、八代の出身地・熊本県の木村敬知事も「許しがたい」と発言して、大騒動になっているのだ。
八代の肖像権などは、遺言によって八代ミュージック&ギャラリーにある。同社は発売元に対して猛抗議したというが、同社の早川寛という社長は動じないという。
「(CDは)売れてますよ。もうパニック状態。通販だけですが、1枚3700円で送料は無料です。今はガタガタうるさいの(注・八代ミュージックのこと)が揺さぶりをかけているもんだからCD店では販売保留になっているけど、法律的には何の問題もありませんから」
と豪語している。
なぜ、こんな写真が流出したのだろう。
新潮によれば、1982年当時、八代はテイチクから新興のセンチュリーに電撃移籍した。テイチクにいたN制作部長が始めた会社で、Nには妻子がいたが、八代は彼の愛人だと報じられていたそうだ。
だがその関係は長くは続かず、1986年に八代は日本コロンビアに移籍。Nの会社は経営不振に陥り、Nは早川から原盤権や八代の写真を担保に1500万円借りるが、結局、99年に潰れるのである。
早川は、その時、担保をNから譲り受けたというのだ。
しかし、元社員にいわせると、会社にチンピラ風の連中が2,3人来て、テープや所蔵品をごっそり持ち出していったというのだ。早川が差し向けたのではないかという。
早川にはほかにも悪い話があるそうだ。早川は芸能事務所をつくり、1999年に「青山エンターテインメント」と名前を変えているが、翌年の11月に所属タレントが早川を刑事告訴したというのである。
4人のアイドルグループ「フォーラッシュ」のうち3人が、売春を強要されたと訴えたというのだ。
そのうちの一人によれば、オーデション雑誌を見て応募して、曲も用意されていてレコーディングも始まったが、実際は以前CDを発売できなかったグループの曲を使いまわしているだけだったという。
しかし、レコーディング代、作詞作曲代、ヘアメーク代と100万単位で請求が来たという。バイトをしながら懸命に返済していたが、限界が来て辞めようとしても、契約書には「メンバー全員が希望しなければ辞められない」とあって、必ずグループの中に反対する子を入れているから辞められなかった。
どうしても辞める場合は数百万のカネを払わなければいけないので、どうにもならなくなると早川に、銀座のラウンジに連れていかれ、仲介者のオジさんに紹介され、売春をするように仕向けられたというのだ。
「早川に手なずけられた子は、実際に缶詰会社の社長の愛人をやらされていました。その子はAVにも出演させられていた。また、他の子は旅行会社の社長から社員扱いで給料を払うから愛人になれと言われていました。もう我慢がならず警察に駆け込んだのです」
メンバーが起こした民事裁判で約300万円の賠償判決が下されたが、早川はカネがないといい張り、100万円しか払っていないという。
早川は、八代の死後、彼女の私邸が売却されたことを知り、八代ミュージックの社長が彼女の財産を食いつぶそうとしている、許せない。それが40年近くも経っているのに写真を公開する理由だとしているそうだが、そんな理由が通用すると思っているのか?
これを読む限り、写真を撮影したのは早川自身ではない。その恋人だったNはこのことを知っているのか?
このようなやり方は「リベンジポルノ」ではないかともいわれている。
交際中に撮影した性的画像や動画を、復讐や嫌がらせ目的で、被撮影者の同意なしにインターネットなどで不特定多数に公開する行為は法律で規制されていて、罰則の対象になる。
八代亜紀を草葉の陰で泣かすようなバカなやり方は、即刻、止めるべきである。このCDを買った奴も同罪だ。
今週の第2位は、人気グループの一人が「結婚詐欺紛い」をやっていたという文春の記事。
男性7人のボーカルグループBE:FIRSTの三山凌輝(25)というのは全く知らないが、何でも、NHKの朝ドラ『虎に翼』でヒロインを演じた伊藤沙莉の弟役を務めたそうだ。その純粋で家族想いの姿から、俳優としても多くのファンの心を掴んだというのだ。
SmartFLASH(4/25(金) 19:50配信)によれば、
《新ドラマでは、主演の間宮祥太朗と上司役の仲村トオルとともに、“敏腕弁護士”役を演じている。本誌は、初回が放送された4月18日、TBS前で『Nスタ』に出演する間宮と仲村の姿も捉えている。
「同ドラマは、司法制度改革により飽和状態となった弁護士たちが、ターゲットを見つけて訴訟を起こさせるダーク・リーガルエンターテインメントです。間宮さんは同局の連続ドラマ初の主演。それだけに、初回では急発進する車に捕まるなど、本格的なアクションで見どころをつくっています。》
そんな純粋で家族思い、弁護士役までこなす男が「結婚詐欺」を働いていたと文春に報
じられたのだから、事実だとしたらイメージダウンも甚だしい。
文春によれば、三山はグループ結成時も、当時19歳だったタレントの女の子と付き合っていて、三山を入れるのに反対意見もあったそうだ。
「絶対に一緒にやりたいです」と声を震わせて懇願した三山にほだされたのか、一緒にやることを許されたそうだ。
しかし、デビューから4か月後の、2021年冬に、年上の女性と出会い、恋に落ちたという。
登録者数85万人の人気YouTuberのRちゃんこと、大野茜里(あかり)で、三山より3つ年上。商品のPR動画を手掛け、年商は1億円を超えるというやり手の女性だそうだ。
ほどなく大野の家で同棲を始めた。出会いから1年。クリスマスイブに大野は「今日、婚約しました」と発表したそうだ。プロポーズしたのは三山のほうからだという。
だが、三山は、籍を入れるのは待ってほしいといい出した。理由は、俳優としてしっかり地に足を付けるまで2年いただきたい。そういったそうだ。
それからは、2000万もするメルセデスベンツ・ゲレンデのローンを彼女が肩代わりしたり、1000万円もするスイスの高級時計をプレゼントしたりと、多額の金品を貢いだという。
だが、三山は別の女性とも付き合っていたのだ。その彼女が、三山の離れ方に怒り、大野に三山とのLINEのやり取りや寝顔の写真を送ってきたというのだ。
大野は三山に尋問し、「ほんとうになんの気持ちもなくて。一回ぐらい、いいかなみたいな……」と涙ながらに三山が謝ったという。
どうしても「別れたくない」という三山に、弁護士が作成した誓約書にサインするよう求めたそうだ。
2024年2月3日付で交わした誓約書には、「2023年12月24日をもって婚約したことを確認し、正式に婚約を証するため本書面を作成する」とあるそうだ。
だが、そのわずか5日後に、三山は朝帰りし、大野は「出ていけ」と激高したという。
大野はこう話しているそうだ。
「向こうがキッパリ別れると言ってくれたら良かったのに。最後に直接会ってケジメをつけたかった。お金が欲しいだけで婚約までするのかな。結婚詐欺にあった気分だよ」
三山は出ていくとき、もらったゲームからベンツまで持っていったという。
大野は、月200万円のお小遣い、同棲していた時の家賃まで含めれば1億円以上貢いだといっているそうだ。
三山の事務所は「三山は法令に反する行為は一切しておりません」といっているが、大野に対しては、支えていただき今でも感謝しているとしている。
婚約破棄で慰謝料請求もできるようだが、大野は、これ以上の紛争は望まないと、訴えないそうだ。
若気の至りと大目に見てやるか、不道徳な野郎だと遠ざけるか。どちらにしても、この記事の記述通りなら、三山という歌手兼俳優のイメージが180度変わったことは間違いない。
汚れた弁護士役は「適役」なのではないか。
今週の第1位は、テレビ嫌いの私がたまたま見たドラマ『キャスター』(日曜日・TBS系)で、阿部寛と共演している永野芽郁(めい・25)の「二股不倫」を報じた文春に捧げる。
このドラマでしか見ていないが、あまり表情のない“能面”のような女性の印象だが、文春によれば、そうではなく、なかなかの肉食派だそうだ。
永野は25歳ながら芸歴16年にもなるという。小学校3年生のとき、東京の吉祥寺の商店街でスカウトされたそうだ。
2018年にNHKの朝ドラ『半分、青い。』のヒロインでブレイクし、2021年の映画『そして、バトンは渡された』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。
これまでスキャンダルもなく、主役を張れる「清純派女優」として、多くのCMにも出演している。
「それでいて、車やバイク好きを公言していて、多趣味でワイルドな一面もある。歯に衣着せぬ天然トークも幅広い層に人気の理由です」(芸能プロ関係者)
第1話の初っ端で主役のキャスターを演じる阿部寛はこういい放つ。
「現代の日本の報道はコンプライアンスや時代の空気に合わせ安心安全な情報ばかり。さらにネットの話題をコピペして取り上げる始末。そりゃあ確かにわざわざテレビなんて見ませんよ。
そしていつしか視聴者もわれわれ報道すらもスクープを追い求めなくなってしまった。ですので、私はこのぬるい番組をぶっ壊します」
永野はぬるい報道現場をぶっ壊すのではなく、自分自身のイメージをぶっ壊したようである。
相手は年上の俳優・田中圭(40)だという。2021年の映画で共演したことから知り合い、「本格的に交際し始めたのは、昨年の九月頃からと聞いています」(田中の親しい知人)
田中は下積みが長かったが、2016年のドラマ『おっさんずラブ』でブレイクした。プライベートでは、2011年9月、ドラマ『まっすぐな男』で共演したさくら(41)と授かり婚し、2人の娘を溺愛しているそうだ。
そんな清純派女優と我が子大好きな40男が本当に「不倫」しているのか?
文春は情報をもとに、長い先行取材を続けたという。そして二人の関係を示す二枚の写真を入手したというのである。
一枚は昨年10月28日、永野が自らのスマホで撮った田中とのツーショット写真。二人はしっかり手を握り合っている。
もう一枚は、昨年10月31日、ハロウィンの夜、永野の自宅で撮られた写真。二人は顔を寄せ合いながらおどけた表情を見せている。ともに記事中に写真あり。
昨年の12月上旬、それまで外でデートすることはなかったのに、珍しく二人は郊外のレジャーランドに足を運んだという。
帽子にマスクと完全防備。デートは深夜に及び、帰りにはツリーの前で肩を寄せあったそうだ。
今年に入っても関係は続いていたそうだが、突然、永野が「期間を決めて距離を置きたい」と切り出したという。
不倫関係を一度考え直したいという思いからか? 田中は彼女の決心を受け入れた。
だが、数日後の4月7日には寄りが戻っていたというのだ。超高級天ぷらの店で食事をとった後、朝まで一緒に過ごしたという。
この間、永野は『キャスター』で共演している韓国人俳優を自宅マンションに招き入れていたという描写もあるが、そこはカット。
4月17日、港区の高級居酒屋で待っている田中のもとへ駆けつける。その後は六本木の行きつけのバーへ。午前3時ごろ、二人はタクシーに乗り永野の自宅へ。
酩酊状態の田中は、永野の部屋に入っていいのか、こういっている。
「え? 俺、芽郁と二人でいいの?」
永野は「うん」という。喜んだ田中はこう返す。「芽郁は俺に愛され過ぎているよ!」。翌朝11時、永野の自宅を出てきて帰宅。着替えして出てきた田中を文春が直撃する。
永野と不倫関係かと聞くと、
「全然ないです。めっちゃめちゃ迷惑かけてますけど、介抱していただいたり」
舞台稽古のために事務所の車で走り去ったが、文春はそんなことでは諦めない。稽古場に到着した田中を再び直撃。
――男女の関係では?
「男女の関係にはなれないです。なれない、なれないです。なりたいのにって言われたら、そりゃなれるもんならなりたいと思う時もありますけど」
しばらくやりとりするうちに、
「あのー、すごい……もうお見事! いや、でもこんな話することじゃないんだけど、めっちゃ仲は良いんだけど、『ダメだね!』つって、『良くないねー』つって、終わっちゃったから、もう。(切なげに)終わっちゃったから。もう……」
永野の事務所は、俳優仲間の一人で、自宅で一緒に食事をしたこともあったが、母親や友人が同席していたと答えている。
また、1ページ全部を使って田中事務所から来た回答文を掲載している。異様な感じがする。きっと、永野の事務所から「何とかしろ」といわれて、長々と書いたのではないか。
どんな言い訳をしても、どんなに酔っていようと、妻子ある40男が若い独身女性の部屋に深夜入り、朝方出てくるなんぞ、良いわけない。
こうした不倫ものをやると、必ずGACKTのような声が上がる。
「こういう内容が週刊誌に出るのはいつものこと。そしてほとんどの第三者には関係のないどうでもいい話。それにもかかわらず、誰も幸せにならないネタを鬼の首でも取ったかのように勝ち誇って載せる記者や出版社の姿はボクには異様に映る」
私もその通りだと思う。有名税だとしたり顔にいう気もない。だが、私も長いあいだ週刊誌をやってきたし、見てきたが、記者や編集部は決してこの二人を懲らしめようとか、足をすくってやろうなどという気持ちで、こうした記事を追いかけているわけではない。
情報があり、その真偽を確かめようとするのは、週刊誌に携わる人間の“業”のようなものである。
それは芸能人の不倫でも、政治家の裏金問題でも、企業の粉飾決算でも同じで、どれが優先順位が高いということはない。この業のようなものを心の中に持たない者は、とても週刊誌などやってはいられない。
週刊誌屋風情が、第三者にはどうでもいい不倫などを一心不乱に追いかけ、その結果を報じることは週刊誌屋の存在理由といってもいい。
週刊新潮が創刊されたときから、そう運命づけられているのだ。そんなものなんかなくてもいい? そうだろうか? 週刊誌のようなどうでもいいことを載せるメディアがなくなったら、この世の中、もっと殺伐とするのではないか。
こんなバカなことをいい大人が汗水たらしてやっている。それが週刊誌なのだ。(文中一部敬称略)
(文=元木昌彦)