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店を球団推しにする功罪とは? 店舗経営者に訊いてみた

ファブの店長・山口さん
ファブの店長・山口さん

――現在スワローズファンとそれ以外のお客様の比率はどんな感じですか?
 
山口:だいたい7対3位ですかね。ランチタイムは除きますけど。
 
――12年前と現在とでは外苑前に変化はありますか。
 
山口:かなり変わりましたね。今も神宮再開発で変わり続けていますが。昔は踊るクラブがあったり、何故か阪神タイガースグッズショップもありましたね(笑)
 
――スワローズ推し店にして成功でしたか?
 
山口:はい。スワローズファンの中で全国区になりましたし。例えば沖縄や九州のスワローズファンのお客さんに来店していただいたり、野球シーズン中は時間帯にもよりますが忙しくさせていただいたり、選手や元選手の方がに来店いただいたり。ただシーズンが終わるとだいぶ落ち着くので。半年? シーズン中は成功、でしょうかね(笑)
 
――スワローズ推し店を辞めることも考えたりしたことはありますか?
 
山口:スワローズ推しのコンセプトをやめることはないですね。ただ一方でそれ以外の一般のお客様にも来店していただきたいと思ってますし、そうでなけれはいけないと思っています。なので営業方法を変えました。系列店でスワローズ推しの3階和’sはそれまでは他球団のユニフォーム着用の方は脱ぐことやスワローズ以外の推し球団の話しを大声でしない、スワローズをディスらない等のお願いをしていましたが撤廃しました。より野球ファン、そうじゃない方も楽しく過ごせる運営にチャレンジしています。
 
――経営判断としてはなかなか難しいところですね。

山口:はい。正直すごく悩みました。ただこの先も外苑前で、スワローズ推しコンセプトを維持する、やっていくっていうことの中での決断です。またコロナ禍後の時代の急速な変化も後押しとなりました。改めて考えてみるとコロナ禍にスワローズ推しの店としてスタートし、あの時をべースにチャレンジが続いていると言うことですね。コロナは終わっていません。ずっと続いてますね。

――今後についてを教えてください。

山口:ファブは3階建てビル1棟で営業しています。3階和’sは内装リニューアルと以前からのメニューのウリである熊本直送馬刺しに馬肉料理をのバリエーションを増やして馬肉料理もウリとしました。これまでのヤクルトスワローズ推しの常連様にもぜひ試していただきたいですね。

 2階も従来の客席から「あおやまあそこ」と言う店舗名を掲げ、オシャレな落ち着いた空間でワンランク上の銘酒を揃えたセルフ飲み放題とそれに応える料理を提供する店舗に全面リニューアルしました。野球とか特に意識することなく、リッチな気分で過ごせると思います。おかげさまでかなり好評です。

 1階は「あおやま肉と魚バルファブ」でスポーツパーからバルとして和’sとは違うアプローチの馬肉料理と魚に銘酒、時間帯でカラオケに大画面TVでスワローズを中心に様々なスポーツライブを流すエンターテイメント性を併せ持った店舗にしました。

 今後も各店スワローズ推しコンセプトをベースに更に幅広いお客様が美味しく楽しくコミュニケーションが取れる飲食店として日々進化していきたいと考えています。
(文・構成=編集部、撮影=石川真魚)

※次項より人気メニューを掲載しています。

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最終更新:2025/05/10 16:00