皇治選手『ビックマウス』誕生の裏側…なぜ「令和最期の文豪」は他人の自叙伝を書いたのか?

8月が終わろうとしている。例年であれば、なんとなく夏が来て、何もしないまま秋を迎えるのだが、今年は10年後に振り返った時、今、感じている夏を懐かしい記憶として思い出すことができるだろう。
それくらい今年の夏は、子どもの頃のようにクタクタになるまで、仲間と遊び回った。心霊スポットだけで3回も行ったのだ。50歳を前にして、そんなのないじゃん。また来年も、そんな夏を迎えられたらと思う。
皇治、「RIZIN男祭り」緊急参戦
さて、プロモーションの話である。Amazon先行販売でRIZINファイターの皇治選手著『ビックマウス』が発売された。文・構成を担当したのは、この文豪……すまぬ、言い過ぎた。しがない作家の私である。
8月某日、私は大阪市大正区にいた。休業日のお店を手配してくれたのは、私の会社に籍を置いてくれている坂口顧問と、その双子の息子たちである坂口宇宙統括部長、坂口大地事業部部長の2人のプロデューサーだった。
皇治選手と2人で出版祝いをやり、いつも私には特別よくしてくれるBAR・BAGU(バグ/大正ギャラクシービル6階)では、みんなと2次会で盛り上がった。
私は基本、東京に行ったときに、仕事の付き合いでしか呑まないのだが、久しぶりではないだろうか。プライベートでも行きたくなるような、好きな店が大阪にできたのは。この夏を彩ってくれたのは、間違いなくBAR・BAGUだった。だからこそ、皇治選手との出版祝いはBAGUバグでやりたかった。
気づけばデビューして10年が過ぎた。小説家を目指してから24年になる。初めから小説家になろうと思っていたが、デビューしてからは、さまざまな分野で独自の視点から文章を書いてきた。
書きたいとか書きたくないとかではなく、とにかく小説家として認知されるまでは、どんな仕事でも書く仕事を請けてきた。そして辿りついたのが今である。謙遜もなければ、慢心もない。有名になりたいと思ったこともないし、ただ純粋に物語を生み出したいという一心で書き続けてきた。
そうした中で、ノンフィクションをもう書くつもりはなかった。なぜならば、大変だからである。でも皇治選手の自叙伝だけは、書こうと思った。はっきり言って、たいしてお金になんてならない。
だけど書こうと思ったのには理由があった。皇治選手が私の誕生日会に忙しい中で駆けつけてくれていたからだ。それも1回、2回ではない。そして、毎回そこにいる人たちを楽しませてくれた。サインや写真も「自分は芸能人じゃないのでいくらでも書きますよ!」と嫌な顔一つせず、気持ちよく応じてくれたのだ。
それに対して、私は何ができるかを考えた。私にできることは、文章を書くことである。
どれだけの有名人であっても、他人の自叙伝を書くことはもうないと思っていた。だけど最後に、皇治選手の自叙伝でならば、寝る間を惜しんでも、私が企画を通して手掛けようと考えたのだ。結局のところ、仕事も私生活も、突き詰めれば人間関係なのだと思う。
それだけではない。10月から始まる、私が原作を務める新連載のマンガにも皇治選手をモデルとしたキャラクターが登場する。もっと言えば、他にもあるのだが、それは後々にリリースされていくだろう。
何だったら、私は「令和最後の文豪」と本気で思っている。創作を奏でる以上は、誰にも負けることはできない。
沖田臥竜が手掛ける最後の自叙伝、皇治選手の『ビックマウス』。私もプロである。面白くなければ、宣伝なんてしない。皇治選手の生き様をこの1冊の本に集約している。期待してもらっても間違いはないのではないか。
10月には小説の新刊と文庫本化に新連載。12月には新刊の小説。来年は、自作の映像化撮影だけで3作決定している。
なんだか売れてる小説家みたいで、すまぬすまぬである。
(文=沖田臥竜/作家・小説家・クリエイター)
“職業・小説家”のリアル
メディアが作った中居問題
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『ビッグマウス』を「サイゾーブックストア」を購入すると、1冊購入でステッカー2枚セット、3冊だとステッカー2枚セットを2組に加えてクリアファイルが付いてくる。しかもデザインは『ビッグマウス』の表紙と扉で使われた特別カットだから、ファンにはたまらないだろう。Amazonや一般書店では付かない完全限定。数量限定なのでお早めの申込みを。
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“ビッグマウス”と呼ばれ続けた男が、今度は活字を通して本音を放った。派手な言葉だけじゃなく、裏でどのような思いで行きてきたかを知ると、皇治という人間がもっと立体的に見えてくるだろう。少しでも気になったなら、この一冊を手に取ってみてほしい。
『ビッグマウス』
皇治(アンバウンドレーベル・発行、サイゾー・発売)
定価1400円+税
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