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高市首相と統一教会、カズ58歳の執念、東大医学部の闇 元木昌彦のスクープ週刊誌

高市首相と統一教会、カズ58歳の執念、東大医学部の闇 元木昌彦のスクープ週刊誌の画像1
高市早苗(写真:GettyImagesより)

<今週の注目記事>
1「激震スクープ 垂秀夫前駐日大使がひた隠す『中国出身女性』と“もう一つの家族”」(「週刊ポスト」2月20日号)
2「贈賄業者が独占告白『私は東大前総長(五神真)をエステ接待した』」(「週刊文春」2月12日号)
3「高市首相は統一教会に挨拶状を送っていた!」(「週刊文春」2月12日号)
4「紀子さま『実弟(52)』とトンズラ詐欺師の危険な関係」(「週刊新潮」2月12日号)
5「東京・上野 謎だらけの4億円強盗 現場近くに『金密輸』一大拠点」(「週刊新潮」2月12日号)
6「31億円詐取 プルデンシャル生命〈独占入手〉“極悪社員45名”の事件簿」(「週刊文春」2月12日号)
7「『ミヤネ屋』今秋終了『宮根誠司(62)』は放送20年でいくら稼いだか」(「週刊新潮」2月12日号)
8「カズ(58)“命がけの挑戦”激白『死ぬかもしれない、でもやめられない』」(「週刊文春」2月12日号)

「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし見捨つるほどの祖国はありや」

 私はテレビの開票速報を見ていて、寺山修司のこの歌が浮かんできた。

 初の女性首相というだけで、就任以来何もしていない人間に「白紙委任状」を渡してしまっていいのだろうか。

 なぜ、日本人は熟慮せず、空気だけで、アイドルの人気投票のように一票を投じることができるのだろうか。

 私にはもはや、この国の人間の考え方が理解できない。

 もっと若ければ「この国を捨て去る」という選択肢もあったのだろうが、この年になっては、ただ茫然と立ちすくむしかない。

 この国は、身を捨ててまで守るべき国ではない。どうにでもなれ。

 個人情報保護法より悪辣なスパイ防止法ができれば、今でも何もできないマスコミは、口を封じられ、国の広報機関と堕すのだろう。

 憲法改正が発議され、国民投票で承認され、「戦争のできる国」へと歩を進めることになるのだろう。その先にあるのは「徴兵制」か。

 宗主国・アメリカに起きたことは、数年遅れて日本でも必ず起こるといわれてきた。“暴君”の名をほしいままにするトランプという男が、アメリカだけでなく世界中を敵か味方かに分断している。

 だが、アメリカの“植民地”であるこの国は、トランプにひれ伏すだけではなく、自国にもミニ・トランプを誕生させてしまった。

 かつて故・安倍晋三も「一強」といわれたが、彼には元総理の岸信介という祖父がいて、リベラルな父、安倍晋太郎がいたから、それなりに多少の帝王学は身につけていたように思う。

 だが、高市は、タレントから転身して松下政経塾に入り、安倍などの有力政治家に取り入っただけの、「世渡りのうまさ」でのし上がってきた政治家である。

 時代の風に乗って首相の座をつかんだが、私は彼女が何をやりたいのか、どのようにこの国を“運営”するのか、そうしたビジョンや手腕を何も知らない。

 テレビで、高市自民党に投票した有権者が、「彼女ならこの国を変えてくれるかもしれない」といっていた。こうした有権者が多かったのだろう。

 そうした人たちに聞いてみたい。「高市首相はこの国をどうしようと考えているのか、あなたは知っていますか?」と。答えられる有権者はほとんどいないだろう。

 衆議院議員の任期は4年である。高市首相はよほどのことがない限り、この絶対多数の衆院を解散はしないだろう(永田町の一寸先は闇だが)。

 今から4年後、この日本という国の形はずいぶん変わっているのではないか。平和憲法は襤褸(ぼろ)のごとく打ち捨てられ、言論・表現の自由は狭められ、個人のプライバシーは蔑ろにされる。

 そんな国は見たくない。そう思いながら、つまらないテレビの開票速報を消した。

 気を取り直して、まずは、カズことサッカーの三浦知良が、58歳の過酷な日々を告白している文春からいこう。

 かつては「キング・カズ」と呼ばれたサッカー界のレジェンドも2月26日で59歳になる。

 先日亡くなった日本史上最高のストライカーと称された釜本邦茂(享年82)は40歳で引退している。

 ゴルフや野球にも40代で活躍している選手はいるが、サッカーは肉体だけを使う過酷なスポーツだから、50近い“オジイチャン”がやれるスポーツではない。

 だが、カズは諦めない。その不屈の精神はどこから来るのだろう。

 彼は今シーズンからJ3福島ユナイテッドFCに加入し、5年ぶりにJリーグの舞台に復帰した。

「福島に来て3週間、チーム練習に参加してきたんですけど、いまも、まだ上手くなりたい、上手くなれるんじゃないか、と思う瞬間ばかりで。そんな環境下でサッカーを続けられていることが本当に幸せです」

 そう、文春に語ってる。

 今シーズンはJFLアトレチコ鈴鹿に在籍していて、実に5年ぶりのJリーグへの復帰。いろいろな誘いがあったようだが、決め手になったのが、

「地域リーグ、JFL、Jリーグといったカテゴリー云々よりも、チームの考え方や、どうして僕を必要としているのか、ということのほうが重要でした」

 と話す。

「Jリーグのリーグ戦だけでもこれまで五百七十五試合に出場し、百六十得点をあげているカズ。だが、最後のゴールは、二〇一七年にまでさかのぼる(JFLでは二〇二二年に二得点)。フォワードの選手としては、到底評価される数字ではない。それでもカズがいまなお各チームから求められるのは、やはり純粋なプレーヤーあるいは経験豊富なリーダーとしてだけではなく、その圧倒的な広報発信力への期待があるからだろう。ネット上では、そんな超ベテランプレーヤーに対して、賞賛の声と揶揄する声が入り交じる」(文春)


「今回移籍するにあたって、もちろん、関係者には『どうして僕が必要なのか』と訊きました。僕はこの三年間で一点も入れてない。去年に関しては、ケガも多かったし、ましてやまもなく五十九歳にもなるし。結果をまったく出していない選手が本当に必要なんですか? と訊きました。

フロントではなく、チームの監督やGMといった現場レベルの人たちが必要と思ってくれているのか、そうでないのか。そこはすごく重要です。だから、時間をかけて何度も真剣に尋ねましたよ。試合に使う、使わないは監督が決めることですが、出場の可能性が最初からないのであれば、そのチームには行かないですよね。チームの説明を聞いて、自分なりに理解できたからこそ、チャレンジすることを決めたわけです」

 カズをチームに引っ張ってくるメリットは、宣伝効果である。それはカズ自身もわかっている。

「僕自身は、(付加価値とか)そんなことは気にしていないし、本当にサッカーに集中しているだけ。他人がどういうふうに思っているかわからないし、裏では何を言っているかもわからない。僕の前に来たら、みんないいことしか言わないからね(笑)。

でもたぶん、みなさんが想像するよりずっと、僕は、プレーすること、試合に出るということに関して、真剣に考えているのかもしれない。サッカーに向き合って、集中して、毎日コツコツやっているだけなので。

付加価値はみんなが決めてくれればいいし、それがあることもわかっています。自分が動けばいろんな人がまた動いて、社会的な注目が集まるということもわかっている。そこではたしかに自己プロデュースも必要です。ただ、僕自身は、究極的にはグラウンドでプレーすることしか考えてないんです」

 こんなエピソードを披露している。

 健康診断で前立腺肥大の値が高く、休みに検査に行ってくるといって、他の選手にビックリされたという。頻尿もあるそうだ。

「身体へのケアは実に徹底している。朝晩2回の血圧チェックは毎日行う。自室には、『交代浴』のための浴槽があり、温水と冷水に交互につかる。血管を収縮・拡張させ、血流を促すことで疲労物質などを取り去るのが目的で、これも日課。さらには練習や試合前後の念入りなマッサージ。40代までにやってきた健康管理とはまた別次元のケアが、次々と必要になっている」(文春)

 超音波治療器から心肺停止になった時に使うAEDまで、普段から持ち歩いているという。

 専属の料理人を置くなど、食生活にも気を使っているそうである。

 冗談交じりだが、選手生活を通して、トレーナーの交通費・宿泊代なども含めて、この選手生活の25年間で、3億円は使っているのではないかともいう。

 うまくなりたい、若い選手と同じように走りたい、そういう欲は全然なくならないそうだ。

「いいプレーをしたときには、ドーパミンが出る。もちろんゴールを決めたときもそうだけど、うまくディフェンスラインの裏に走り抜けたりできただけでもドーパミンが出てくる。その瞬間が忘れられないんです。

『その歳であんなトレーニングしていたら、心臓がもたなくて死ぬかもしれないよ』と人から言われたりもする。たしかに、このままサッカーをやっていたら早死にするのかもしれない。でも、やめられないんです。サッカーが好きすぎて。
プレーへの情熱がなくなるということは、いまの僕にはまったく考えられない。まずは監督に選ばれて、試合に出ること。いまの願いはそれだけです」

 昨年、惜しまれて亡くなったミスタープロ野球の長嶋茂雄は、体を壊してからは老人世代の星になった。

 カズはまだまだいける。中高年の星となって輝き続けてほしい。

 お次は、今秋終了が決まった日テレ系の昼のワイドショー『情報ライブ ミヤネ屋』の宮根誠司(62)について、新潮が報じている。

 この番組は今年7月で20年を迎えるそうだ。宮根はそれを節目と考えたといわれているが、新潮によれば、辞めると決意した理由はほかにも複数あるといわれているようだ。

 新潮は少し前にもこう報じていた。「『ミヤネ屋』が地元・関西でも敗北の衝撃 『ゴゴスマ』に3地区で完敗…宮根氏は周囲に『辞めたい』と吐露」。

 宮根も昨年末までには周囲に「辞めたい」と漏らしていたという。
だが、番組を制作する読売テレビ(大阪)も関東のネット局である日本テレビも「引き留められる」と信じていたそうだ。宮根は過去にも何度か読テレに降板の意思を伝えていたが、そのたびに慰留を受け入れていたためだ。

 読テレ側は今回も強く慰留したが、宮根の決意は揺るがなかったという。

 降板理由は複数ある。日本テレビ制作者や在阪民放スタッフに聞くと、以下の事情を挙げたという。

 体力的にも、現役でアナ生活を続けられる時間はそう長くないので、新たなチャレンジをするには今が潮時。

 宮根は負けず嫌いなので、関西での敗北にかなりの衝撃を受けているというものだ。

 それに、新潮は、もう十分稼いだからという理由もあるとみている。

「在京キー局では“帯番組を3年やれば、一等地に家が建つ”と言われています。宮根の『ミヤネ屋』の出演料を、1日40万円だったと仮定すると、出演は月曜から金曜までの週5日で、報酬の合計は200万円。これが年に50週あるとすれば計1億円。20年間続けると計20億円にもなります。事務所の取り分を差し引いても、相当な額が残ると思われます」(芸能デスク)

 しかし、日本テレビ側にすれば頭が痛いことだろう。情報番組はMCの力量に負うところが大きい。

 テレ朝の『モーニングショー』の羽鳥慎一を見れば一目瞭然。ましてや、アクの強さでは、あのみのもんたを凌ぐといわれる宮根以上の、濃いキャラクターは見つかるまい。

 私は好きなキャラクターではなかったが、日テレどうする?

 ところで、プルデンシャル生命というのはどうしようもないところのようである。

 プルデンシャル生命保険株式会社は、アメリカ最大級の保険・金融サービス機関プルデンシャル・ファイナンシャルの一員の生命保険会社。

 日本における創業者の坂口陽史は、日本人で初めてアメリカのアクチュアリー試験に合格した人物で、アメリカのノース・イースタン大学大学院保険学科卒業後、アメリカの生命保険会社、経営コンサルタントを経て、1979年ソニー・プルデンシャル生命副社長、1985年同社社長、1987年プルデンシャル生命社長、1994年同社会長に就任している。

 1998年には、プルデンシャル・インシュアランス・カンパニー・オブ・アメリカのエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント国際保険部門プレジデント・最高経営責任者に就任し、2002年1月に58歳で亡くなっている(ウィキペディア フリー百科事典より)。

 そこで、100人を超える社員らが、およそ500人の顧客から31億円もの金銭を詐取していた不祥事が起きた。

 ついに金融庁も動き出した。

「当初、金融庁は二月五日に立ち入り検査に入る予定でしたが、マスコミに情報が漏れたこともあり、急遽一月下旬に検査を前倒しした。今後、一定期間をかけて不正の全容を調べ、業務停止命令も含めた処分の検討をすることになります」(経済部デスク)

 文春が入手したプルデンシャル生命保険の幹部社員だけが入手できる内部資料には、驚くべきことが書かれていたというのである。

 処分の理由は〈顧客情報の持ち出し〉、〈賭けマージャン〉、〈暴行容疑による逮捕〉、〈虚偽報告〉、〈不適切なインスタグラム投稿〉など多岐にわたる。最も多かったのが契約者との〈金銭貸借〉。その次が〈会社が取扱を認めていない投資商品等への関与〉だったという。

 まるで無法地帯である。

「例えば、昨年十一月に「懲戒解雇相当」の処分を受けたA氏の報告書には、〈投資勧誘〉と〈金銭貸借〉の二つの“事件”が記載されている。

〈(A氏は)契約者八名に対し『知人に金を預けたら月三〜五%や年十%で運用する。元本保証、配当がもらえる』などと謳い、自ら投資勧誘を行っていた〉〈(A氏は)顧客13名に対し『知り合いの業者の経営悪化や連帯保証人になった件で債務者に逃げられた』などの理由で金銭を貸してほしいと依頼した。そのうち十二名から計三千万円を借り入れていた〉

 被害総額は二千八百万円ほど。こうした行いが発覚したA氏に対して、懲戒委員会はこう断じている。

〈長期間に亘って複数の契約者に対して行為を繰り返している様子から反復継続性は高く、余剰資金のない顧客に契約者貸付を利用させてまで資金を工面させている様子は極めて悪質〉」(文春)

 だが、このAは既に退職しているというのである。

 昨年6月に同じく「懲戒解雇相当」となったBは、契約者から約1200万円を借り入れ。【管理職見解】の項目には、今回起きた問題の“病巣”とも思える所見が記されていたそうだ。

〈「自身を大きく見せたい」「すごい人だと思われたい」という承認欲求に駆られ、お金の使い方に関しても派手になっていったと想定される。自身の財産ではお金をまわすことが難しくなり、周りにいる頼みやすい社員や契約者や見込客、あるいはB氏自身が客として足を運んでいた接客業の従業員に対して「お金を貸して欲しい」という話をしていたと思われる。生活水準を徐々に上げていくことで承認欲求を満たし、その水準から下げることが出来なくなってしまったのも要因の一つとして思料する〉

 このような多くの極悪社員による所業の中で、最も“強烈”なのが昨年3月の懲戒委員会で「懲戒解雇相当」の処分が下されたDだという。【事故内容】の欄には、こう記載されているようだ。

〈自らを「開運王子」と名乗り、「開運」「波動」という言葉を使って契約者の意思決定を誘導し、適合性の原則に反する高額な保険を販売していた。その際、審査を通すために、契約者の年収や預貯金額を明確に確認せず、結果として過大な保険料の申込をさせた〉

 さらにDは、契約者に対して次のような発言をしたことも記述されている。

「ネガティブなことを言っているとあなたがイケナイ、あなたの精神がおかしい、運気があがらない」

 もはや営業ではなく洗脳であろう。Dの顧客からは、クレームも寄せられていたという。

〈とんでもない提案だと思って愕然としている〉

〈開運トークライブで知り合いトランス状態にさせられた。その後、いきなり家に来て保険の売り込みをされた。断ってもしつこくされた〉

「こうした不良社員たちは、懲戒処分が出る前に会社を辞め、すぐさま同業他社に転職したり、独立して起業したりしている。これだけの悪事を重ねているにもかかわらず、彼らの名前は公表されることもないのでノーダメージ。今ものうのうと業界で“活躍”しているのが許せません」(会社幹部)

 ねずみ講のようだ。一つが潰れれば、また別のねずみ講を立ち上げて多くの人を騙す。そうやって生き延びていくのだ。今もその片割れたちが暗躍していることは度々報じられている。

 プルデンシャルも、顧客集めのやり方、そのチェックなどに何か致命的な欠陥があるのではないか。

 それを見つけ出し、徹底的に直さないと、また同じようなことが起きるはずだと思うのだが。

 ところで、上野御徒町界隈というのは、昔から、何やら「ワルの臭い」のする町だったというと、住んでいる人たちには失礼だろうが、それがこの町の魅力でもあったのだ。

 私は、大学時代、御徒町の老舗の酒問屋でアルバイトをしていたことがあった。日銭はよくなかったが、昼に腹いっぱい飯を食わせてくれたことがありがたかった。

 夕方になると、店の同世代の人間とつるんで、倉庫からビールや日本酒をケースごと持ち出し、なじみの居酒屋に持って行って、そのお礼で、店の酒肴で一杯やるのが嬉しかった。

 当時、一本通りから入ると、高価な宝飾品を並べている店や、いかにもヤクザと思われる人間たちが出入りする事務所が点在していた。

 韓国焼肉を売り物にする店も多く、ニンニクの臭いが漂う町だった。そんないかがわしさが私は好きだった。

 そんな御徒町の宝飾問屋街で1月29日夜、不可解な事件が起きた。

 午後9時半、御徒町至近の上野の路上で4億2300万円が強奪され、襲撃犯は車で逃げる途中にひき逃げ事故を起こして車を乗り捨てるという事件だ。

 30日未明の羽田空港では1億9000万円の強盗未遂が起き、同日午前9時50分ごろ(現地時間)には、香港中心部の上環(ションワン)で5100万円が奪われたのである。

「31日、香港警察が、日本人二人から5100万円を奪ったとして男女6人を強盗容疑で逮捕しました。起訴されて2月2日の初公判に出た4人のうち、3人が日本人男性でした」(社会部記者)

 3被告の名は無職の下村桂吾(23)と山口将人(28)、会社員の鈴木悠介(27)で、

「被害を訴えた日本人二人のうちの一人が鈴木被告です。香港警察は、彼が現金運搬情報を犯人側に漏らして“内通者”だったと明かしました。羽田の強奪未遂現場にいた鈴木被告はそのまま香港へ飛んでいた。内通者がいるのですから、ピンポイントの襲撃も可能なわけですよね」(同)

 新潮に御徒町のジュエリーショップ店長が、声を潜めてこう明かす。

「内通者が分かったのはよかったけど、日本国内では誰一人として逮捕されてないし、事件解決は道半ば、いや、そこにも至ってないでしょ。この数年、組合関係者のあいだでも問題になっているのですが、金の価格が高騰する中、密輸などで不正に利ザヤを得ている連中がいる。実を言うと、この界隈には“金密輸グループ”の一大拠点があるんです」

 新潮によれば、この一大拠点とされる店舗は、御徒町のジュエリーショップが立ち並ぶ一角にひっそりとたたずんでいるという。

 ここの経営者は40代の中国人男性で、警視庁から数年来マークされている人物だそうだ。

 彼が行っている金密輸の手口について、警視庁の幹部がこう解説する。

「金の価格は世界共通です。課税対象にしているのは日本や韓国など数カ国のみなので、密輸した金を日本国内で買い取り業者に消費税10%込みの価格で転売すれば、その分が利ザヤとなる。これで荒稼ぎしているのが、中国人経営者の金密輸グループなのです」

 同グループは中国人犯罪組織内でも最大勢力だという。その手口は、

「グルになった香港などの旅行会社が“これを持って行けばツアー代金を割引する”と観光客を誘い、銀メッキで偽装した金のアクセサリーなどを日本に密輸させる」(同)

 空港に着いた観光客から、中国人経営者の部下が金を回収し、

「中国人観光客らが持ち込んだアクセサリーや金粉などを延べ板状に“焼き直し”してから、貴金属買い取り業者に転売していた。その大口の転売先が、同じ御徒町にある業者でした」

 金の“仕入先”である旅行会社などに消費税10%の半分を手数料として渡しても、ぼろ儲けだという。店舗に持ち込まれる密輸された金は1日50キロ以上で、1日の儲けは当時のレートでゆうに2000万円近くにもなる計算だそうだ。

 金の値段は多少ブレはあるが、史上最高値を更新し続けている。それを香港に持ち込んだだけでぼろい儲けになるのか。

 私も、家に金の指輪やネックレスがないかと探してみたが、あったのは正月に買った金粉入りの日本酒だけだった。

 貧乏人には別世界の犯罪である。

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2026/02/10 11:00