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阿部慎之助逮捕、カープ「ゾンビたばこ」騒動、皇室典範改正めぐる議論――週刊誌が暴く日本の病巣

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イメージ画像(写真:Getty Imagesより)

<今週の注目記事>
1「旧宮家男系男子の衝撃告白『女系天皇でいい』『今さら皇室に戻れと言われても』」(「週刊文春」6月4日号)
2「『旧宮家お婿さん』候補に不協和音」(「週刊新潮」6月4日号)
3「総特集・天皇制大議論 憲法精神に反する養子論」(「サンデー毎日」6月7日号)
4「巨人・阿部慎之助監督 危なすぎる『前科』」(「週刊文春」6月4日号)
5「辺野古ボート転覆 反基地団体 創設メンバーは皇太子襲撃犯だった」(「週刊文春」6月4日号)
6「東大安全保障ラボで“内戦”が勃発した」(「週刊文春」6月4日号)
7「栃木強盗殺人 黒幕を逮捕せよ 犯罪集団『トクリュウ』捜査の全貌」(「週刊新潮」6月4日号)
8「『カルビー白黒印刷は売名』朝日報道に激怒した高市官邸の“異様な雰囲気”」(「週刊新潮」6月4日号)
9「東京青山のセレブ小学校で勃発したカスハラ騒動」(「週刊新潮」6月4日号)
10「『ゾンビたばこ』吸引動画を独占入手 広島カープ3人目の新疑惑」(「週刊文春」6月4日号)

 今週のひと言。

「中島岳志さんの本を読んでいた時に出会った言葉でした。憲法は誰のものか、と考えた時に、今生きている人の都合で書き換えてはいけない。なぜならそれは憲法には積み重ねられてきた苦難の歴史、多くの死者の声が反映されているからです。だから軽々には時代が変わった、と言ってはいけないのです」

 これは映画監督の是枝裕和がしんぶん赤旗日曜版(5月31日付)で語った言葉である。

 是枝が今回手がけた映画『箱の中の羊』では、「死者は誰のものか」という問いを立て、「そこには『世界は死者のものでもある』という問いを含んでいる」という。

「世界は、今生きている私たちだけのものではない。かつてそこにいた死者たちのものでもある。だから死者の存在を含んだ形で世界を捉え直す必要がある」

 中島は「死者の民主主義」といっているそうだ。

 第二次世界大戦中に亡くなった多くの兵隊や東京大空襲などで殺された多くの日本人が、もし今生きていれば、「平和憲法」を守り続けろというに違いない。

 敗戦後、廃墟の中から立ち上がった、われわれの父親や母親は、戦争が終わった解放感と同時に、2度と戦争をしてはならないと心に刻み、新憲法の「平和主義」を喜んで受け入れ、次の世代も、それを守り続け、今日まで来たのである。

 それを、新任首相の単なる思い付きと数の力で「戦争のできる国」に変容させては絶対いけない。

 最近、私は、中沢啓治の『はだしのゲン』を読み返している。

 2023年に広島市教育委員会が、小学生向けの平和教育の教材からマンガ『はだしのゲン』を削除する方針を決めた。

 今の小学生の生活とかけ離れているというのは表の事情で、内容が悲惨すぎるからである。

 私は調べたことはないから、あくまでも推測だが、多くの小学校では、この本を読もうと思っても置いてないところが多いはずだ。

 戦争は悲惨なものだ。それをこの本は徹底的に教えてくれる。子どもだけではなく、今のボーッと生きている若者や壮年たちにも読ませるべきだ。

 そうすれば、どんなアホでも「戦争はやってはいけない」と思うはずだ。

 高市首相にも1セット送ってやろうかな。

 今週の最初は『ゾンビたばこ』から。だいぶ前からアメリカでは流行っていたそうだが、10年遅れて(今は5年ぐらいか)必ずこの国でも流行するといわれているように、ゾンビが猛威を振るっているようだ。

 元広島カープの羽月隆太郎は今年1月、昨年12月に自宅で指定薬物のエトミデートを含んだ「ゾンビたばこ」を使用した罪で逮捕された。

 文春によれば、ゾンビたばこは使用や所持などが禁止されている危険ドラッグで、若い世代を中心に蔓延しており、過剰に摂取すると手足が痙攣したり錯乱状態に陥るという。

 その羽月が法廷で爆弾証言をしたというのである。

「広島地裁三○二号法廷で行われた羽月の初公判は、注目度も非常に高く、四十六枚の傍聴券を求めて、五百人以上が長蛇の列を成していました。この日現れた羽月は、黒のスーツに深緑色のネクタイ姿だった」(地元紙記者)

 検察側の供述調書によれば、羽月は昨年3月から4月頃、東京遠征の際、知人から勧められてゾンビたばこを吸引。エトミデートの購入には100万円ほど使っており、昨年10月には何とカープ寮に郵送してもらったという。

 羽月は謝罪し、深く反省していると述べ、拘禁刑1年、執行猶予3年の即日判決が言い渡された。

 そこで爆弾証言が飛び出したというのである。

「周囲に吸っているカープ選手もいたので、自分も大丈夫だという甘い考えが勝ってしまいました」

 羽月のこの証言に、球団も対応を迫られた。慌てて尿検査などをしたそうだが、「流石に羽月の逮捕後に吸っているはずもなく、何も出ないのは当たり前の事でしょう」(スポーツ紙デスク)

 だが文春は、羽月以外のカープの選手がゾンビたばこを吸っている証拠を握り、文春電子版(26年5月16日)で報じたのである。

 その記事で公開したのが、1枚の写真である。

「ソファの向かって左に座り、カメラに向かってピースサインを向けるのは、カープ所属の現役野手のA選手。手元には、たばこのカートリッジのようなものが握られている。A選手の横には、笑顔を見せる男性も写っている。

 A選手の知人がこう語る。

「この写真が撮影されたのは都内のバー『N』です。初公判でも明らかになった、羽月が都内遠征の際に吸引していた店です。A選手と羽月は、二人でこの店に通っていました。写真は昨年四月に撮影されたもので、翌月にはエトミデートが、指定薬物として規制されました」

 一緒に写っている男性は、

「ゾンビたばこの売人のX氏です。周囲には『芸能関係や車の売買などをやっている』と言っていましたがⅩ氏自身も昔、野球をやっていたこともあり、野球選手との繋がりがあった。そして、羽月にゾンビたばこを勧めた張本人です。A選手はX氏のSNSをフォローしていました」(同)

 A選手もゾンビたばこを吸っていたのかを直撃したが、事実無根だと弁護士を通じていってきたそうだ。

 さらに文春は、カープのB選手もゾンビを吸っているというのである。 

「撮影されたのは昨年の4月頃です。B選手とA選手は一緒に自主トレを行うほど仲が良い。動画が撮影されたのは違う店ですが、二人は羽月とも連れだって、例のバー『N』にも頻繁に通っていた」(B選手の知人)

 その場には売人のXの姿もあったという。

 この問題は、一球団の“事件”ではなく、プロ野球界に相当蔓延していると見ていいのではないか。文春のさらなる続報を期待したい。

 東京港区の青山地区にはセレブ達が集っているという。

 私の若い頃、あそこは寂しい閑散とした場所で、喫茶店一つ探すのも苦労した地域だった。

 そこの小学校で、放課後を小中学生にスポーツを教える「インターシー」社というのがあるそうだ。

 そこの30代のコーチが、日常的にパワハラをしていたことが問題視され、退職したことが父母の間で問題になっているというのだ。「インターシー」の若手コーチたちに詰め寄り、そこの代表に対しても、「お前は詐欺師だ」「レッスン代を返してもらいたい」といい放って騒ぎになっているというのだ。

 その人間は、「俺を誰だと思っているんだ、舐めるな」と凄んだそうだが、何のことはないTBSテレビの社員だそうである。

 だがそれだけではない。

 マラソンの日本記録保持者でプロランナーの大迫傑の妻でタレントの大迫あゆみも、ヒステリックに声を荒げて迫ったという。

 新潮はこうした行為を「カスタマーハラスメント(カスハラ)」にあたるのではないかと、弁護士に語らせている。

 新潮によれば、30代のコーチは、こうしたセレブたちの子どもを“優遇”していたようだ。

 こうした騒動の後、一部の父母が、30代のコーチを担ぎ上げて、新たなスポーツ教室を設立したそうである。

 自分たちをセレブだと勘違いしている人間が集まっているセレブな土地で、自称セレブたちがわがまま勝手に振舞っているというお話でした。

 お次も新潮から。

 トランプ大統領の身勝手なイラン攻撃で、石油が入らなくなり、中でも「ナフサ」不足が深刻で、トイレットペーパーや包装資材、おむつ、パスタ、納豆などの値上げが相次いでいる。

 しかし、高市首相は「総量では足りている」と繰り返し、節約をいい出すと支持率が落ちるというジレンマに陥っている。

 そんな中、朝日新聞デジタル(5月20日 20時10分)はこう報じた。

《食品大手カルビーの対応は、政権中枢に衝撃を与えた。主力のポテトチップスなど計14商品のパッケージを、ナフサを原料とするインクの調達が不安定になったとして白黒にすると12日に発表。一報に接した官邸幹部は「売名行為だろう」と強い言葉でインク不足を否定した。

 政府は12日、カルビーから状況を聞き取った。政府関係者によると総量としては必要な量があるとカルビー側に説明したという。首相周辺は「カルビーは過剰反応だ。報道されて他社も不安になる」と波及を懸念するが、カルビーは「商品の安定供給のための対応」(広報担当者)と方針を変えていない。》

 この記事に官邸は過剰反応したというのだ。

 犯人探しが始まり、新潮によると、阪田渉内閣官房副長官補(60)が有力視されているのだという。

 ナフサは中東産に大きく依存し、国内生産分と合わせても全体の4割を中東からの輸入に頼っている。

 だが、高市首相は流通が一時的に目詰まりしているので、総量は足りているという立場を崩していない。

 高市首相の言い分に異を唱える人間を彼女は許さない。

「官邸は言論統制、恐怖支配の異様な状況にあるのです」(政治部デスク)

 石油流通システムに詳しい桃山学院大学経営学部の小嶌正稔教授はこう指摘している。

「目下、ナフサ由来のポリエチレンなどの中間製品の不足から発生する製品そのものの不足が最大の問題です。それらが十分に市場に流れない主な理由が、価格にあることは間違いない。

 サプライチェーンの末端に近い中小企業ほど価格競争力が弱いため、“商品を売ったのに、次の商品を買う資金が足りない”という状況が起こりやすくなっている。必要なのは、“総量で足りているかどうか”ではありません。企業の支払い能力を支える支援策こそが必要なのでは」

 トランプが仕掛けたイラン攻撃は、彼の思惑通りには進んでいない。株価は上がっているが、トランプがイランから有利な条件を引き出せない可能性も少なからずある。そうすればトランプ不況ということも十分にあり得るのではないか。

 サナエの強気は、トランプに縋り、トランプがイランやキューバを叩き潰すことに“賭けている”だけで、トランプが破綻すれば、サナエも地獄に堕ちる。

 危険な賭けだと思うのは、私だけではないはずだ。

 ところで、先週の「オークス」で優勝した今村聖奈のことを、朝日新聞が「社説」で取り上げた。

《競馬の「オークス」で今村聖奈騎手が優勝した。国内最上位にあたるG1レースを日本の女性騎手が制したのは初めて。G1で騎乗する機会すらなかなか恵まれない中で発揮した力量は、男性中心の世界に一陣の風を吹かせた。

競馬界は歴史のひとこまで終わらせず、今村騎手やあとに続く女性騎手を支えて欲しい。(中略)

 男女が同じ一つのレースで一緒に争う競技は少ない。それが女性の歩む道を険しくしてきた面は否めない。海外では1960年代の女性解放運動が競馬にも広がったが、男性によるストライキで出走が阻まれるなど、偏見と差別的な扱いは著しかった。

 米国で画期となったのは93年、ジュリー・クローンさんによる三冠レースのベルモント・ステークス初優勝だ。女性の実力を認めさせ、引退まで3704勝を積み上げた。

 国内では途上の印象はさらに強い。日本中央競馬会の女性騎手は、競馬学校で受験が認められたのが85年、そこから実際の誕生は96年と歴史は浅い。今も131人中女性は6人と5%にも届かない。

 強い馬への騎乗依頼が経験や実績主義で、女性には限られる傾向や、出産・育児を経ても長く続けられるような方策が十分とは感じられない環境――。競馬界への入りにくさの解消や定着が進まないのは、根強い男性中心の価値観と無縁ではないだろう。(中略)

 オークスでは、最後の直線で後方から密集した馬群を割るように抜き去ったレース運びが圧巻だった。馬と向き合い、観察を重ねながら意思を通わせる能力は際立っているようにみえる。

 馬の背の騎手はランドセルにも例えられる。時速60キロ以上で駆ける馬上で一瞬でも平衡を失えば放り出される。馬にとっても背中で暴れるお荷物となる。人馬一体の体力と胆力、レースを戦う知力。どれも性別に関係なく挑むに足るテーマだろう。

 競馬でも、それ以外の世界でも、長く安心して働ける環境と平等に評価される仕組みを整えれば、男女問わず活躍できる領域は広がるはずだ。》

 昨日の「ダービー」は一転、断然人気の松山騎乗のロブチェンがわずかな差でルメールのパントルナイーフを差し切って、2冠を達成した。

 これまた競馬史に残る「名勝負」であった。

 競馬は面白い! だけど馬券は難しい!

元木昌彦

編集者。「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

元木昌彦
最終更新:2026/06/02 11:00