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「今の平成ブームは“令和ナイズド”された平成です」――平成女児クリエイター・ネクラのまーちゃろが語る平成レトロ

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「今の平成ブームは“令和ナイズド”された平成です」――平成女児クリエイター・ネクラのまーちゃろが語る平成レトロの画像1
(写真:林哲郎)

 平成カルチャーが再び脚光を浴びるなか、「平成女児」をテーマにSNSで人気を集めるクリエイターがいる。

 その名も、ネクラのまーちゃろ。部屋に並ぶグッズや雑誌はすべて当時のもので、同じ時代を過ごした人なら思わず懐かしさを覚えるはずだ。

 なぜそこまで平成に惹かれたのか? そして、令和に訪れた平成ブームをどう見ているのか? 平成カルチャーへの深い愛情について話を聞いた。

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──「2002年の『nicola』に掲載されていたお店は原宿に今もある?」や、「平成のエロガキが完成されるまで」などの動画がSNSで大きな反響を呼んだネクラのまーちゃろさん。普段はどのような活動をしているのでしょうか?

ネクラのまーちゃろ(以下、まーちゃろ) 「自称・平成女児クリエイター」として、平成当時の懐かしいものやカルチャーをテーマに、TikTokやInstagramで動画を発信しています。

──平成10年生まれとのことですが、ご自身もまさに平成女児世代ですよね。

まーちゃろ 今年で29歳なので、平成1桁生まれの“ガチババア”からはギリギリ外れます(笑)。

──「ネクラのまーちゃろ」としての活動はいつ頃から始められたんですか?

まーちゃろ 2020年です。ちょうど新卒の年だったのですが、コロナの影響で会社が受け入れできなくなって、4〜5月がとにかく暇だったんですよ。それで何かやらなきゃと思って動画投稿を始めました。最初はYouTubeから始めて、地道に続けています。

──いつも撮影されている部屋にはすごい量のグッズがありますが、集め始めてどのくらいになりますか?

まーちゃろ 集め始めて10年ほどになります。きっかけはアニメ『おジャ魔女どれみ』でした。高校生の頃、人間関係で悩んでいて、このアニメにすごく救われたんです。1999〜2002年に放送されていた作品なんですけど、その時代をさかのぼっていくと、ハロー!プロジェクトが大ブームでした。

──モーニング娘。は安倍なつみさんや後藤真希さんが所属していた黄金時代で、「プッチモニ」や「ミニモニ。」など、派生ユニットもテレビで見ない日はありませんでした。

まーちゃろ 特に私が好きだったのは「ミニモニ。」です。当時、辻希美ちゃんや加護亜依ちゃんが着ていた服が「エンジェルブルー」や「メゾピアノ」だったこともあって、そこから数珠つなぎに興味が広がり、グッズをたくさん集めるようになりました。

──グッズは当時のものが多いと思いますが、どこで手に入れるんですか?

まーちゃろ フリマアプリが8割です。あとは街で開催されているフリーマーケットにも行きます。大井競馬場とか、週末になると各地で開催されていますし、ハードオフのようなリサイクルショップで買うこともあります。昔の雑誌はだいたい神保町で買っていました。

──雑誌だけでも300冊あるそうですが、どうやって収納しているんですか?

まーちゃろ いや、もう飾っているだけですね。カラーボックスにバランスよく並べている感じで、語れるような収納術は何ひとつないです(笑)。

──都内在住とのことですが、スペースの確保も大変そうです……。

まーちゃろ 都内といってもちょっと外れのほうなので、それなりに家賃を抑えつつ部屋数も多い家に住んでいます。なので、そこまで困ってはいません。

──当時のグッズにはプレミア価格が付いているのでしょうか?

まーちゃろ 例えばエンジェルブルーなら、ナカムラくんが刺繍されたニットは1万円を超えます。

──まあ、でも当時でもそれくらいしましたよね。

まーちゃろ 当時の定価を考えれば妥当なのかもしれません。でも、大人になって私が買い始めた頃は5000円くらいだったのに、今は2〜3万円まで値上がりしています。ブランドの価値が高まるのはうれしい反面、ファンとしてはちょっと寂しいですね。

「平成ブーム」の再来について思うこと

「今の平成ブームは“令和ナイズド”された平成です」――平成女児クリエイター・ネクラのまーちゃろが語る平成レトロの画像2
(写真:林哲郎)

──Y2Kファッションやたまごっちなど、平成ブームが再来したのはいつ頃なのでしょうか?

まーちゃろ ここ2〜3年ぐらいですかね。ただ、私が感じているのは、今の平成ブームって“令和ナイズド”された平成ブームということです。

──どういうことですか?

まーちゃろ 例えば昨年から話題になっているボンドロ(ボンボンドロップシール)や目印チャームというのは、平成のキャラクターをモチーフにして令和風にアレンジしていますよね。平成で流行ったものを現代風にアップデートしたものが、今の若い世代やZ世代に受け入れられているのかなと思います。

──なるほど。当時のものがそのまま受け入れられているわけではないのですね。

まーちゃろ それと、「ブーム」という現象には弊害も生まれます。例えば大人がガチャガチャにものすごく並んで、それこそ転売目的で大量買いするのは「どうなの……?」と思ってしまいます。

──それは、「子どもでも童心に返った大人でもない!」と思ってしまいますね。

まーちゃろ グッズを制作する企業側も、復刻させるまでにたくさん苦労したと思うんです。ファンの期待に応えてせっかく復活させたものが、転売やSNSでの争いにつながるのは、「元平成女児だった者」として、いかがなものかと思います。

推し西暦は2001年! 時代背景に思いをはせる

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(写真:林哲郎)

──今、平成ブームを懐かしんでいる大人たちも、みんな元・平成女児だったわけですもんね。そんなまーちゃろさんですが、特に好きな時代はありますか?

まーちゃろ 同じ平成好きの友人がいますが、よく「推し西暦はいつ?」という会話になります(笑)。平成でも年代によって全然違いますからね。私の“推し西暦”は2001年です。

──平成13年ですかね。なぜでしょうか?

まーちゃろ 2001年は21世紀最初の年ということもあって、世の中的にも歴史の転換点だったと思うんです。政治では小泉政権が誕生し、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)や東京ディズニーシーも開業しました。雑誌を読んでいても、2001年から急にデザインが明るくなるんですよ。2000年は90年代のクールな雰囲気を引き継いでいるのですが、2001年からガラッと変わった印象があります。

──平成レトロの象徴である「スケルトンブーム」もこの頃ですよね。

まーちゃろ モーニング娘。も、2001年前半に中澤裕子さんが卒業して平均年齢が若返りました。「あやや」こと松浦亜弥さんや「ミニモニ。」がデビューしたのもその年で、ハロー!プロジェクトに限らず、全体的にフレッシュな空気になったのが2001年だったと思います。

──なるほど。ちなみに、ご自身はどんな子ども時代を過ごしていたのでしょうか?

まーちゃろ めちゃくちゃ大人しかったです。ひとりっ子だったこともあって、友達ともあまりしゃべらず、ずっと好きなアニメを見たり、マンガを読んだりしていました。その頃から、ひとつのことに没頭する性格だったのかもしれません。

──自身のSNSやYouTubeでは「平成CMの再現動画」も話題です。こうした動画はどうやって見つけているんですか?

まーちゃろ もともと記憶力がいいというのもありますが、YouTubeで「懐かしいCM集」や「○○年代CM集」を作業用BGMとして流しているので、そこから見つけることが多いです。

──確かに見てしまいがちですよね。ファン層は女性が多いんですか?

まーちゃろ そうですね。同世代か少し下の世代が多くて、「その服持ってた」「懐かしい」というコメントをよくいただきます。一方で、女子高生や女子大生から「動画を見てイベントに来ました」と言っていただくこともあって、平成ブームの広がりを肌で感じています。

──ちなみに今日の取材で着ている服もナルミヤですよね。サイズはキッズ用ですか?

まーちゃろ キッズサイズです。Lサイズで160なのですが、意外と着られるんですよ。骨格ストレートなのでちょっとパツパツではありますが、ギリギリ見栄えする範囲で着ています(笑)。

ファッションで平成を継承していくために

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(写真:林哲郎)

──持っている服は、今着ているような平成女児ファッションが多いんですか?

まーちゃろ 以前投稿した動画で「エンジェルブルーの服を何着持っているか」を数えたら48着ぐらいあったので、持っている服の半分くらいは平成女児ファッションだと思います。

──48着……! もはや子どもの夢ですね。

まーちゃろ ただ、会社に着ていく服は普通のTシャツにデニムが多いですね。

──平成女児ファッションで出社してほしいものですが、今後はどんな活動をしていきたいですか?

まーちゃろ 48着もある女児服を毎日着る機会はなかなかないので、来年くらいに撮影会をやってみたいです。それに合わせて、女児服のレンタルサービスも始めたいですね。撮影で着てみたい人にも活用してもらえたらと思っています。今後は、ファッションを通して平成を伝えていくアプローチをしていきたいです。

──非常に具体的ですね。

まーちゃろ それに、『マツコの知らない世界』(TBS系)に出演して、「マツコの知らない平成女児の世界」を紹介したいですね(笑)。ただ懐かしむだけじゃなくて、今でも魅力のある文化だということを知ってもらえたらうれしいです。

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(写真:林哲郎)

「賢い節約」と「貯まる家計」

(構成=桃沢もちこ)

ネクラのまーちゃろ
1998年生まれ。会社員として映像制作会社に勤務する傍ら、「平成女児クリエイター」として活動。TikTokやYouTubeで平成カルチャーや懐かしネタ、パロディ動画を発信するほか、当時モノの女児服コレクターとしても知られる。平成好きのためのイベント「平成ミレニアム展」を主催し、テレビ番組『サクサクヒムヒム』(日本テレビ系)にも出演。SNSでは“記憶の奥底に眠る平成”をテーマに情報を発信している。
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Instagram〈nekurayarou_〉

『ネクラのまーちゃろ / 平成女児クリエイター』
www.youtube.com/@nekuramacha

桃沢もちこ

1993年生まれ、愛知県出身。東京都在住のフリーライター。社会問題からトレンド、著名人のインタビュー、体験レポなど幅広いジャンルで執筆。

桃沢もちこ
最終更新:2026/07/20 12:00