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STARTO「ジュニアの評価基準明示」で“面白さ”なくなる? 所属タレントも語った「特有の文化」

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昨年、金指一世(右端)が脱退した美 少年(写真:サイゾーウーマン)

 昨年から退所者が相次ぐなど、不穏な状況にあるSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所/以下、STARTO)のジュニアたち。先日、同社の福田淳氏があるサイトのインタビューの中で、ジュニアの新規加入にあたって「今後はダンスや歌唱などの評価基準を明示する」(原文ママ、以下同)という方針を表明。ファンから反発の声が寄せられている。

STARTO・福田社長、インタビューで「ジュニアの評価基準を明示」発言

 ジュニアをめぐっては、昨年10~12月末にかけ、HiHi Jets・高橋優斗、Go!Go!kids・鮫島令、美 少年・金指一世らグループに在籍していたタレントや、グループ無所属の尾崎龍星、手島麗央、林一敬らが続々と事務所を離れた。

 また、今年1月30日には関西ジュニア内グループ・Lil かんさいの當間琉巧が3月31日をもって退所すると発表。ファンの間では既存グループの“解体”もウワサされるなど、ジュニアの先行きを心配する声が続出している。

 そんな中、福田氏の口からジュニアに関して気になる情報が飛び出した。もとになったのは、1月22日にウェブサイト「リクルートワークス研究所」にて公開された同氏のインタビューだ。

 「STARTO ENTERTAINMENT社長に聞く 意志決定過程を透明化し権力の暴走防ぐ仕組みに注力した1年」と題した特集で、2023年10月にSTARTO(旧ジャニーズに代わるタレントの受け入れ先)の新社長に就任した福田氏が、この1年余りを振り返っている。

 記事によると、STARTOは現時点でジュニアの新規加入は「見合わせている」状況だという。ただ、「研修施設の確保や防犯カメラの設置など、子どもたちが安心・安全に過ごせる環境は整ったので、近く再開する予定」だそう。

 さらには「新規加入者の審査や『ジュニア』の育成にあたっても、今後はダンスや歌唱などの評価基準を明示する」とした上で福田氏は、「選考・評価のプロセスを透明化することが重要だと考えています」と語っていたのだ。

ジュニアの評価に“正しさ”導入で、旧事務所時代からの独特の“面白さ”なくなる?

 この発言がSNS上で広まると、STARTOのファンからは「評価の透明化なんていらない。何でこの子が? と思う子がスターになっていくのがいい! 福田社長は何もわかってない」「歌もダンスもヘタだったのが、努力してだんだん上手くなっていく姿がこの事務所らしいところなのに……」などと、否定的な意見が続出した。

 旧ジャニーズといえば、創業者・ジャニー喜多川氏(19年に死去)の性加害問題をきっかけに再出発を図ることに。以前は“審美眼を持つ”とされてきたジャニー氏が将来のスター候補を見いだし、育成してきただけに、現在のSTARTOではまったく環境が異なるだろう。

 こうした背景について、書籍『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)、『夢物語は終わらない ~影と光の“ジャニーズ”論~』(文藝春秋)の著者であり、旧事務所時代からジャニーズタレントを追い続けている霜田明寛氏が解説する。

「STARTOの方針には一貫して“きちんとした会社”になろうとする姿勢を感じますし、それ自体はもちろんすばらしいことです。ジュニアの評価の基準を明示することもその一環で、ダンスや歌のスキルで評価することは一見して“正しい”ことに見えます。しかし、ジュニアの評価に“正しさ”を導入することで、旧事務所時代から培われてきた独特の“面白さ”がなくなってしまうことを、いちファンとしては危惧しています。ジュニアの“面白さ”や魅力は、経験がない新人が、いきなりマイクを持ってセンターに立ったり、先輩を追い抜いてデビューしてしまう部分にありました」

timelesz・菊池風磨、SUPER EIGHT・大倉忠義も語っていた「事務所特有の文化」

 一方、STARTOタレントの“新規加入”をめぐっては、ジュニアに限った話ではない。現在、timelesz(元Sexy Zone)の新メンバーオーディション企画『timelesz project -AUDITION-』(昨年9月13日よりNetflixにて独占配信中)も進行中だ。

 最終エピソードは2月15日午前10時に配信されるため、新メンバーの詳細は現時点で不明だが、いわゆる“下積み”のない未経験者がSTARTOに入る可能性も浮上している。こうした現状を踏まえて、前出の霜田氏は以下のように語る。

「オーディション開催を提案したtimelesz・菊池風磨さんも2月3日に放送された『timeleszの オールナイトニッポンPremium』(ニッポン放送)で、『今までのうちの会社が作ってきたタレント像がある。俺らは歌や踊りでこのグループを組ましてもらったのか、というとそうじゃない』と言っていますし、関西ジュニアのプロデュースなどを手掛けるSUPER EIGHT・大倉忠義さんも4年前の『日経エンタテインメント!』21年2月号(日経BP社)のインタビューにて、『最初はヘタがいい』とスキルではなく、コンセプトやストーリーの重要性を述べています。この事務所特有の文化が、スキルを重視する他事務所のグループにはない魅力を醸成させてきたと言っていいでしょう」

 また、同氏は「『timelesz project』の結果に異議を唱えているのがジュニアに馴染んでこなかった層に多い傾向にあるのも、その象徴だと思います」とも指摘。

 そして、あらためてジュニアの「選考・評価のプロセスを透明化」することに対しては、以下の通り、複雑な思いを聞かせてくれた。

「もちろん、その“ストーリー”に巻き込まれる当事者であるジュニアたちにとっては何が評価されているのかわからないのはつらい部分もあったと思うので、一概に基準の明示化が悪いとは言いませんが……」

 新体制となったSTARTOにどんなジュニアが入るのか、動向を見守っていきたい。

(取材・文=サイゾーウーマン編集部)

サイゾーウーマン編集部

”オンナの好奇心を刺激するニュースブログ”というコンセプトのもと、STARTO ENTERTAINMENT所属タレントを中心とした芸能ニュースや皇室史など、ちょっぴり刺激的な情報をお届けします。

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サイゾーウーマン編集部
最終更新:2025/02/06 17:00