1位のSnow Man・目黒蓮主演『トリリオンゲーム』、原作ファンの評判も上々! 映画興行収入ランキング(2月14~16日)
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最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、2月14~16日)で、Snow Man・目黒蓮が主演を務める『劇場版 トリリオンゲーム』(2月14日公開)が初登場1位を獲得した。
Snow Man・目黒蓮主演『劇場版 トリリオンゲーム』初日3日間で6.2億発進
2月17日発表の全国週末興行成績ランキングで首位に立った『劇場版 トリリオンゲーム』は、「ビッグコミックスペリオール」(小学館)にて連載中の同題漫画(原作・稲垣理一郎氏、作画・池上遼一氏)の実写版。2023年7月期にはTBS系「金曜ドラマ」枠で連続ドラマ化され、主人公の天王寺陽(ハル)を目黒が、ハルの相棒・平学(ガク)をM!LKメンバーの佐野勇斗が務めた。
今回の劇場版では、目黒と佐野をはじめ、今田美桜、福本莉子、鈴木浩介、津田健次郎、吉川晃司、國村隼ら連ドラ版のキャストが起用されているほか、新たに石橋凌、シシド・カフカ、田辺誠一らも出演。ハルとガクが日本初のカジノリゾート開発に挑むオリジナルストーリーを展開する。
全国345スクリーンと大規模で封切られ、初日から3日間で観客動員43万8000人、興行収入6億1600万円を記録。飛ぶ鳥を落とす勢いのSnow Man・目黒が主演していることに加え、同グループが歌う『SBY』(1月22日リリースのアルバム『THE BEST 2020-2025』に収録)が主題歌に起用されていることから、ファンの注目度も高かったとみられる。
ネット上のレビューを見ると、「めめ(目黒の愛称)ずっとかっこよかった」「めめさののバディ感、ほんと最高」など目黒や佐野を応援する女性ファンの声もやはり多いが、青年誌連載の人気漫画が原作とあってか「おひとりで観賞されてる男性もたくさん見かけた!」「男性のグループも楽しんでたみたいでうれしくなった」という報告も。
また、「ドラマは見てなかったため不安でしたがしっかり楽しめました」「原作ファンだけど改編の仕方も悪くないと思った」「原作に対するリスペクトを感じられてよかった」などと評判は上々のようだ。
映画ライターのヒナタカ氏は、この結果を以下のように分析する。
「ドラマ版に続く主演・目黒の人気と、佐野との“バディもの”の魅力もあって、普段はあまり映画館に行かない女性層をたくさん動員したからこその結果ですね。目黒の単独初主演映画『わたしの幸せな結婚』は公開3日間で動員6億5,400万円と今回と同等のスタートを切り、累計28億円となりました。今回の『トリリオンゲーム』では30億円に迫る、いや超えるかにも期待が高まります」
なお、ランキングの10位には、同じく連ドラから映画化を果たした公開7週目の『グランメゾン・パリ』(24年12月30日公開)もランクインしているだけに、同氏は「テレビドラマの劇場版は訴求力があると思い知らされました」とのこと。
「実はドラマ版『トリリオンゲーム』の全話平均視聴率は5.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と決して高いとはいえない結果でしたが、その数字だけでは測れない、多くの人に『映画も見たい』と思わせる力があったということでしょう。作品評価もかなり好評で、ドラマを見ていなくてもわかる内容にもなっているので、さらに広い層の動員も期待できます」(同)
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』ストーリーに賛否も……“日本人に受ける要素”とは?
そんな『劇場版 トリリオンゲーム』と同日公開で、全国371スクリーンで上映を開始した米映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(アンソニー・マッキー主演)は、初登場2位にランクイン。初日から3日間の成績は動員27万6,000人、興収4億6,300万円だった。
同作はマーベル・コミックのスーパーヒーロー「キャプテン・アメリカ」を主役としたシリーズの第4弾。アメリカ大統領が開く国際会議の場で起きたテロ事件をきっかけに各国の対立が深刻化する中、世界大戦の危機に新たなキャプテン・アメリカが立ち向かう物語だ。
鑑賞済みのネットユーザーからは「ちょっとシリアスな雰囲気もあってよかった」「大好きなヒーロー! 改めて過去作を振り返りたくなった」という声もあれば、「過去作を履修してない新規層にはわかりづらいかも」「もっと緊迫したドキドキ感がほしかった」との声もあり、シリーズファンの間でも好みが分かれているようだ。
「ストーリーに賛否はあれど、北米の興行収入は祝日を含む4日間で推定1億ドルをあげましたし、日本でも新海誠監督のアニメ映画『すずめの戸締まり』(22年11月)と同日公開ながら3日間で4億9,000万円を記録したマーベル映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』と同等のスタートで、同作が記録した累計12億4,000万円に迫れるかもしれません。海外作品でありながら、日本の首相の毅然とした態度が描かれたり、桜が重要なモチーフになっていたりと、日本人がハッとする要素があることから、より作品に思い入れができた人もいるでしょう」(同)
ちなみに『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は、脚本が何度もリライトされ、再撮影が行われるなど、公開前からネガティブな話題もあった。
「映画を見た人からは、脚本やVFX(CGを使った視覚効果)に厳しい声があるのも事実です。しかし、どこまでも誠実であろうとするヒーロー像を支持する声は多く、今後のシリーズに期待が高まった人も少なくないはず。24年は洋画の興行不振が話題になりましたが、本作のヒットを契機に今年は洋画が盛り上がることを期待したいです」(同)
トップ10圏外の香港アクション映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』が話題沸騰中
今回のランキングでは1、2位に新作が入ってきたため、前回1位だった『ファーストキス 1ST KISS』(2月7日公開)は3位へ後退。しかし、上映開始から2週目の週末3日間でも動員16万1000人、興収2億4200万円をあげ、累計では動員54万人、興収7億7900万円を突破。主演の松たか子、相手役のSixTONES・松村北斗への信頼が厚く、評価にもつながっている。
さらに、1月10日の公開から6週目の週末を迎えた『366日』(赤楚衛二主演)は今回4位で、累計成績は動員150万人、興収19億円を突破。また、昨年12月20日から上映中のアニメーション映画『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』は9週目の週末となったが、前回の6位からワンランク上げて今回は5位につけ、累計動員は167万人を超え、興収は25億円に迫っていると伝えられている。
一方、今年1月17日から上映中の香港アクション映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』(ルイス・クー主演)も話題沸騰中だ。上映館数が少ないこともあり、公開後はまだ同ランキングでトップ10入りを果たしていないものの、ネット上にはファンが急増している。
同作は『ドラゴン×マッハ!』(日本では17年公開)などを監督したソイ・チェン氏がメガホンをとり、実写映画『るろうに剣心』シリーズなどで知られる谷垣健治氏がアクション監督、23年に公開されて話題になったアニメ映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』なども担当した川井憲次氏が音楽を手がける。
“黒社会”に追われる若者が逃げ込んだ九龍城砦で出会った人々と絆を育み、仲間となって命懸けの戦いに挑む……といった内容の『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』は、本国で歴代ナンバーワンとなる動員数を記録。日本でも「アクションがすごい」「みんなかっこいいし、終始ワクワクしながら見てた!」などと口コミを広げており、2月23日には新宿バルト9(東京)で監督とルイス・クーら出演者の舞台挨拶付き上映会も実施される。
全国映画動員ランキングトップ10(2月14~16日、興行通信社調べ)
1位:『劇場版 トリリオンゲーム』
2位:『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』
3位:『ファーストキス 1ST KISS』
4位:『366日』
5位:『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』
6位:『野生の島のロズ』
7位:『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』
8位:『アンダーニンジャ』
9位:『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』
10位:『グランメゾン・パリ』