CYZO ONLINE > サイゾーウーマンの記事一覧 > 『鬼滅の刃』『国宝』のライバル作品とは?
今週の映画ランキング

『鬼滅の刃』257億超え、『国宝』は100億円超えの中……公開控えるライバル作品とは? 映画興収ランキングトップ10

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』2位スタートも賛否両論のワケ――映画興行収入ランキングトップ10の画像1
写真ACより
この記事の画像(1枚)

 最新の全国週末興行成績ランキング(興行通信社調べ、8月15~17日)で、アニメーション作品『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(7月18日公開、以下『無限城編 第一章』)がV5を達成した。

『「鬼滅の刃」無限城編』、興行257億円突破で歴代映画ランキング4位に上昇

 8月18日発表の全国週末興行成績ランキングでも首位をキープした『無限城編 第一章』は、漫画家・吾峠呼世晴氏が原作を手がけた『鬼滅の刃』をアニメ化した劇場版の最新作。上映開始から5週目の週末3日間も観客動員121万8000人、興行収入18億7500万円をあげ、累計興収は257億円を超えた。

 映画ライターのヒナタカ氏は、5週目でも歴代1位の記録で駆け抜けている理由を以下のように話す。

「お盆休みに入り、ファミリー層の動員が増えたほか、8月15日から1週間限定でスタートした『4D(MX4D・4DX)』の先行上映(本公開は8月30日より)で満席が相次いだことも影響していると思われます」

 なお、国内で上映された歴代映画ランキングにおいては、同じくアニメ作品の『君の名は。』(2016年公開/最終興収251.7億円)と『アナと雪の女王』(14年公開/最終興収255億円)を追い抜き、4位に上昇。なお、同ランキングでは現在1位の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20年公開/最終興収407.5億円)と2位の『千と千尋の神隠し』(01年公開/最終興収316.8億円)がアニメ、3位の『タイタニック』(1997年公開/最終興収277.7億円)が実写の洋画だが、『無限城編 第一章』の勢いが続けばトップ3がすべて日本のアニメになりそうだ。

 とはいえ、そんな『無限城編』でも、「一時は動員のペースがごくわずかに落ちており、前作『無限列車編』超えに黄色信号が点ったとの見方もあった」とか。

「その理由は、爆発的ヒットの『無限城編』であっても上映回数が抑えられるほど、この夏は動員力のある作品が“飽和状態”になっているからでしょう。8月1日公開の『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』は32億円、8日公開の『ジュラシック・ワールド/復活の大地』もすでに30億円突破と絶好調で、コロナ禍でほかの大作映画の公開が延期されていた『無限列車編』の時とは大きく状況が異なります。それでも『無限城編』はこのお盆休みと4D先行上映で盛り返したわけですし、この先に大きくペースが落ちる可能性があるとすれば、夏休みが終了してファミリー層の客足が遠のくこと、もしくは、同じく『週刊少年ジャンプ』(集英社)発の大人気漫画の劇場アニメ『チェンソーマン レゼ編』(9月19日公開)の公開が原因でしょう。それまでに現状のペースを維持できれば、前作を超える可能性もありそうです」

『国宝』、公開11週目で3位に再浮上! 実写の邦画で22年ぶりの興収100億超え達成

 一方、全国週末興行成績ランキングを見ると、今回2位は『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(8月8日公開)が前回から順位をキープし、前回5位だった『国宝』(6月6日公開)が今回3位に再浮上。吉沢亮が主演を務める『国宝』は上映開始から11週目となったが、口コミを広げ続けていること、同週末がお盆期間と重なったことでも順位を上げたとみられる。

 話題沸騰中の『国宝』はこの週末3日間で動員36万5000人、興収5億4400万円をあげ、累計興収は105億円を突破。歴代映画ランキングでは45位となり、実写の邦画としては03年公開の『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(最終興収173.5億円、以下『レインボーブリッジ』)以来22年ぶりに100億円超えを成し遂げた。

「『国宝』はとにかく口コミの力がものすごく、特に“劇場で観るべき体験”としてのバリューに強い説得力があったことも大きいでしょう。その口コミで気になっていた人がお盆休みでようやく劇場に足を運ぶことができたのでは」

 ネット上の『国宝』ファンは、「これでまた興味を持ってくれる人も増えそうでうれしい」「令和にアニメじゃなくて実写で映画史上に残る名作として刻まれたことが誇らしい」などと歓喜。また、あらためて「『レインボーブリッジ』ってすごかったんだな」という声や、「『レインボーブリッジ』は全盛期のフジテレビのドラマから映画化したけど、『国宝』はテレビ局制作じゃないのに数字を出しててすごい」との声も聞こえてくる。

「『国宝』は『無限城編』の公開と共に動員数が減るのではないかと思われていたものの、前週比で50%近く動員を落とした作品があったのに対し、概ね80%以上、100%に近い数字を維持し続けています。今回の累計興収100億円突破がニュースとして大々的に伝えられた効果もあってか、さらに勢いを増して今では100%以上をマークしており、今後も勢いづくでしょう。9月5日公開の『遠い山なみの光』や9月19日公開の『宝島』までは観客層が重なる大きなライバルもなく、一時は同等の推移と報道された最終興収135.1億円の『ボヘミアン・ラプソディ』(18年公開)を上回る可能性も大きいでしょう」

終戦の日に公開の『雪風 YUKIKAZE』、初登場6位にランクインも賛否分かれる

 そんな中、今回の全国週末興行成績ランキングで唯一トップ10入りした新作は、6位の実写映画『雪風 YUKIKAZE』(8月15日公開)。太平洋戦争を戦い抜いた駆逐艦「雪風」を題材にした作品で、主演は竹野内豊、共演には玉木宏、奥平大兼、當真あみ、田中麗奈、益岡徹、石丸幹二、中井貴一などが名を連ねる。

 全国358スクリーンで封切られ、初日から3日間で動員23万3000人、興収3億1500万円をマーク。鑑賞済みのネットユーザーからは「号泣した」「戦争について、また自分たちが生きる今についても考えさせられる」「終戦記念日に放映開始というところを踏まえてみると良い映画だと思う」といった評価もある一方で、「史実をもとにしてる映画だけにエンタメ要素を求めてる人には微妙かも」「ツッコミどころも多く、特に終盤が残念だった」「エピローグはよく分からなかった」という感想もみられ、賛否が分かれている。

全国映画動員ランキングトップ10(8月15~17日、興行通信社調べ)

1位:『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』
2位:『ジュラシック・ワールド/復活の大地』
3位:『国宝』
4位:『劇場版「TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション」』
5位:『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』
6位:『雪風 YUKIKAZE』(初)
7位:『近畿地方のある場所について』
8位:『星つなぎのエリオ』
9位:『事故物件ゾク 恐い間取り』
10位:『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』

サイゾーウーマン編集部

”オンナの好奇心を刺激するニュースブログ”というコンセプトのもと、STARTO ENTERTAINMENT所属タレントを中心とした芸能ニュースや皇室史など、ちょっぴり刺激的な情報をお届けします。

X:@CyzowomanC

サイゾーウーマン編集部
最終更新:2025/08/20 23:06