川口春奈のCMが増え続ける理由 「あのCM」で業界評価を爆上げしたことも要因に
女優の川口春奈が、ニホンモニターが発表した「2024タレントCM起用社数ランキング」で昨年に続く1位に輝き、2連覇を達成した。2位以下を大きく引き離すダントツの強さを発揮しており、CM業界では「無双状態」となっている。なぜ川口はCMでここまで強いのか、豊富な取材経験と業界知識のある芸能記者にその理由を解説してもらった。
昨年の同ランキングで、起用社数21社で初のCM女王となった川口。2位の芦田愛菜(16社)に5社の差をつける圧勝だったが、今年はその強さにさらなる磨きがかかった。
今年のランキングでは、川口が起用社数24社で昨年からさらに数字を伸ばし、堂々の2連覇となった。2位の賀来賢人(18社)、3位の芦田愛菜(16社)を大きく引き離し、すでに「絶対女王」の風格すら漂っている。
契約企業は特定のジャンルにこだわらず、味の素、ENEOS、小田急電鉄、カルビー、熊谷組、サントリー、ソフトバンク、日本製鉄、はま寿司、森永乳業など大手企業を中心に多岐にわたる。「この人といえばコレ」というような特定のイメージがないのにCMで引っ張りだこになっており、それだけ幅広い世代から好感度が高く、広告業界からも高評価されていることがうかがえる。
「絶対女王」の圧倒的な強さの理由
なぜ川口はここまで圧倒的にCMで強く、好感度が高いのか。女優への取材経験が豊富な芸能記者はこのように解説する。
「かつては『低視聴率女』と揶揄された時期があるほど、なかなか作品に恵まれなかったのですが、2022年に主演を務めたフジテレビ系ドラマ『silent』が大ヒットし、さらに『ちむどんどん』『舞いあがれ!』と2作連続でNHKの朝ドラに出演したことで、マイナスイメージを払拭しました。
俳優業が順調な一方、もともとはニコラモデルとしてデビューし、現在は『GINGER』(幻冬舎)のレギュラーモデルを務めるなど、モデル需要も高く、ファッション感度の高い女性からは一貫して憧れの存在として見られています。
バラエティでの活躍も目覚ましく、2020年からレギュラーを務めるTBS系『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』では素で番組を楽しんでいる雰囲気が視聴者に伝わり、器用な女性タレントが陥りがちなあざとさを感じさせない。
そのほかのバラエティ番組でも、肩の力が抜けていながらも、ちゃんとトークや企画に前のめりで参加する姿勢がファミリー層から好感度が高い。幅広い世代から支持されていることが圧倒的なCM需要の高さにつながっているのでしょう」
2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』で降板した沢尻エリカの代役を見事に務めたことも大きな転機になったといえるだろう。また、広告業界での評価が高まった大きな要因の一つとして「あのCM」の影響があるという。
「川口は有名企業だけでなく、日本電産から社名変更して認知度がゼロになった『ニデック』のCMに出演し、『ニデックってなんなのさ?』の決めゼリフと振り切った演技で視聴者にインパクトを与え、大きな話題となりました。このCMでニデックの知名度を一気に上げたことにより、広告業界での評価をさらに高めたのです」(前出記者)
この勢いは2025年も継続するのか
テレビを見ていると「このCMも川口春奈になったのか」と驚くことが少なからずあり、今後もまだ契約企業は増えていきそうな予感がある。来年以降もこの勢いは継続するのだろうか。
「川口は数多くの企業CMに出演していますが、カルビー、ヤクルト、味の素との契約は10年以上にわたり、他にもサントリー、はま寿司、JCB、LIFULL HOME’Sなど現在進行形で長期契約を結ぶ企業が多い。これは信頼感のある証といえます。
2019年に格闘家・矢地祐介との熱愛がスクープされましたが、今年3月に5年越しの交際が破局したと報道されたことで、逆に一途な印象を与えたのもプラス材料の一つになっています。若さと美しさだけで売ってきたのではなく、どの仕事でも結果を残し、ネガティブなスキャンダルとも無縁ですから、川口の無双状態は今後も続くでしょう」(前出記者)
(文=佐藤勇馬)