平手友梨奈、女優封印で臨んだ音楽路線は低迷…芸能記者が「本領は演技」と指摘
元欅坂46の平手友梨奈が歌手活動で苦戦している。Adoらを擁する音楽系事務所「クラウドナイン」に移籍し、女優業を封印して音楽活動に専念しているが、売上が芳しくないのだ。「評価が高まっていた女優業を続けていたほうがよかったのでは」との指摘も出ているが、大きく環境が変わった彼女の今後はどうなるのだろうか。
平手は韓国の大手プロダクション「HYBE」の日本本社の新レーベル「NAECO」に所属していたが、2024年8月に専属契約が終了。同9月より歌手のAdoらアーティストが多数所属するクラウドナインに移籍し、同10月16日に移籍後初の配信シングル「bleeding love」をリリースした。
2024年12月11日には、移籍後第2弾となるシングル「ALL I WANT」を配信。順調にリリースを重ねているが、彼女のネームバリューから考えると売上は厳しい状況だ。
2020年のグループ脱退後初のソロシングル「ダンスの理由」は初週ダウンロード数13,854DL(オリコン調べ/以下同)、2021年発売のソロ2作目「かけがえのない世界」は初週7,133DLを記録していた。
しかし、クラウドナイン移籍後初のシングル「bleeding love」は「デイリーデジタルシングル」でランキング2位になったものの、ダウンロード数は1,997DLと低調。第2弾の「ALL I WANT」は3,071DLでランキング13位に入ったが、翌週にはトップ50圏外に消えてしまった。
移籍の前後に「ドタキャン」報道を逆手にとって平手を椅子に縛り付けた写真を公開したことで話題を集めたり、事務所の5周年を記念した特番でAdoとコラボさせたり、日本テレビ系音楽番組『with MUSIC』で「ALL I WANT」を披露したりと、いずれもプロモーションは十分のはずだった。
しかし売上の数字から見ると、熱心なファン以外には彼女の歌はほとんど届いていないのが実情だ。
音楽売上の苦戦の原因は
この苦戦の原因について、豊富な取材経験と業界知識を持つ芸能記者はこう指摘する。
「クラウドナイン移籍後1作目の『bleeding love』はゴリゴリのダンスナンバー。当初、平手はクラウドナイン代表の千木良卓也氏との話し合いで『ダンス路線はやらない』という方向性で意見が一致していたが、急に千木良氏がダンスナンバーを用意したことで戸惑いつつ、結果的に納得して満足のいくチームで制作できたとオフィシャルインタビューで語っています。2曲目の『ALL I WANT』は平手の意向に沿ったのか、変態紳士クラブのメンバーとしても活躍する音楽プロデューサーGeGが手掛けたミディアムバラードでした。
どちらもトレンドを意識したR&Bマナーの楽曲で、感情に訴えかけるようなエモーショナルな歌い方のほうがトラックとの相性が良い。しかし平手の歌唱はどちらかというと淡々としているので、そもそも曲の世界観と合っていないのです。
欅坂46時代も切迫感のある曲を歌うことはありましたが、当時は不器用な歌い方が思春期特有のナイーブさを表現していた。23歳の大人になった平手が今のアーティスト路線を貫くのなら、もっと歌唱力と表現力を磨かなければ、スキル重視のK-POPなどが主流を占めているヒットチャートで勝負するのは難しいでしょう」
女優業を再開させるべき?
平手といえば、2022年のテレビ朝日系『六本木クラス』、2023年のフジテレビ系『うちの弁護士は手がかかる』などメインキャストを務めたドラマでの演技が好評で、女優としての評価が業界の内外で高まっていた。『うちの弁護士は手がかかる』は新作スペシャルドラマと映画版の制作が決定していたそうだが、一部報道によると、平手は「芝居の仕事はしばらくやらない」と降板を申し入れたという。
「女優封印」で音楽路線に舵を切ったわけだが、これを惜しむ声は多い。アーティスト路線の苦戦を受けて、「女優業を続けたほうがいいのでは」との意見も聞こえ始めている。
「『bleeding love』が欅坂46時代の平手友梨奈の個人PVを手掛けた大久保拓朗氏、『ALL I WANT』が欅坂46のMVを多数担当している新宮良平氏と、平手とゆかりのある売れっ子の映像監督が2曲のMVを手掛けました。どちらも十分な制作費をかけたのが分かる高クオリティの仕上がりで、前者ではパフォーマーとして多彩な身体表現を見せ、ドラマ仕立ての後者では恋に落ちた女マフィアを熱演しています。
このMVだけ見ても、平手の本領は歌ではなく演技であることが明白。これまでドラマや映画の現場で数多くのトラブルが報じられてきましたが、演技力の高さは誰もが認めるところ。音楽事業がメインのクラウドナインに移籍したことで、平手の俳優としての未来が閉ざされないことを切に願っています」(前出記者)
(文=佐藤勇馬)