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松本若菜、窮地のフジでドラマ主演報道…ブレイク女優の勢いに影響は

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 女優の松本若菜が、4月期にフジテレビ系の「水10」枠の連続ドラマで主演を務めることが内定していると報じられた。昨年10月期に同じフジテレビ系で『わたしの宝物』に主演しており、ネット上では「フジの推し女優」との声も上がっている。

 通常ならキー局のプッシュはうれしいことだが、現在のフジテレビは中居正広氏の女性トラブルを発端にしたスポンサー撤退問題で大揺れになっている。松本は昨年にTBS系『西園寺さんは家事をしない』でも主演を務めるなど快進撃を続けてきたが、フジテレビの厳しい状況や「フジの推し」とのイメージがつくことにより、勢いに陰りが出るのではと危惧されているようだ。

 松本のフジテレビ連ドラ主演内定については、1月24日付の「週刊女性PRIME」が報道。記事によると、人気コミック『Dr.アシュラ』(こしのりょう・著/日本文芸社)を原作にした4月期の医療ドラマに主演することが決定し、すご腕の救命医を演じるという。

 松本といえば、昨年は『西園寺さんは家事をしない』と『わたしの宝物』で2クール連続のドラマ主演。とくに「托卵」という過激なテーマに挑んだ『わたしの宝物』は、2024年10~12月のTVer再生数ランキングで総合1位になるなど、大きな反響を呼んだ。しかも一部報道によると、『わたしの宝物』は主演予定だった女優の突然の降板による「緊急代役」だったといい、それで作品をヒットに導く熱演を見せたのだから恐れ入る。

松本若菜、長い下積みが大きな武器に

松本若菜が高く評価される理由

 松本の魅力と評価の高さについて、豊富な業界知識と取材経験を持つ芸能記者はこう語る。

「松本は2022年のドラマ『やんごとなき一族』(フジテレビ系)での怪演が話題となり、遅咲きのブレイク。同年に『復讐の未亡人』(テレビ東京)で連ドラ初主演を果たし、昨年は『西園寺さんは家事をしない』で芸歴18年目にしてゴールデン・プライムタイムの連ドラ初主演を務めるなど、一般的にはドラマの印象が強い。

 しかし、ここに至るまでは第39回ヨコハマ映画祭の助演女優賞を受賞した『愚行録』(17)や、『his』(20)のヒロイン役など、映画での活躍が印象的だった。安田顕と山田裕貴のW主演作『ハザードランプ』(22)でもヒロインを務めたものの、榊英雄監督の性的暴行容疑の影響で公開中止になったのが悔やまれるが、『やんごとなき一族』でブレイクする前から映画界では実力派女優として認められていた。

 ドラマでブレイクした後も、『はたらく細胞』(24)や公開中の『室町無頼』(25)で変わらずに映画にも情熱を注いでいる。『室町無頼』に関するインタビューでは、以前から監督を務めた入江悠氏の作品のファンであることを告白。今作のために節制し、劇中で演じる高級遊女らしいボディメイクをして臨んだと明かすなど、映画愛を炸裂させている。松本の評価や人気の高まりの背景には、長い下積みや才能ある映画監督たちとの仕事で培った確かな演技力がある」

スポンサー問題が新ドラマにも影響か

 高い実力とめぐり合わせのよさでブレイク女優の座に上り詰めた松本だが、今の状態のフジテレビでドラマに主演するとなると不安要素が大きい。前出の記者はすでに番組制作に暗い影が落ちていると証言する。

「フジテレビのスポンサー撤退問題は、早くもドラマの制作現場に大きな影響を与えている。中でも甚大な被害を受けているのが、月9ドラマ『119エマージェンシーコール』でしょう。撮影に全面協力していた横浜市消防局がクレジット削除を要請し、さらに第3話の放送が10時間以上に及んだフジテレビの記者会見のせいで翌週に延期となったため、放送話数が一話分短くなってしまう可能性が浮上し、現場は大混乱している。

 さらにはドラマに限らず、バラエティでもフジテレビだと分かるとロケ先で取材を断られるケースが増えていると、テレビ朝日系『羽鳥慎一モーニングショー』にコメンテーターとして出演している長嶋一茂が明かしている。松本の主演ドラマが放送されると報じられている4月期までにスポンサーが戻ってくる可能性は少なく、それを見越してドラマの制作費が最初から低く抑えられるのは間違いないとみられている」

新たな代表作になる可能性も

 制作の問題だけでなく、昨年の『わたしの宝物』に続き、フジテレビでまた連ドラ主演となれば、松本は世間から「フジテレビの推し女優」とみられ、それがイメージダウンにつながる恐れもある。

 しかし、悲観するしかない状況ではなく希望もあるようだ。

「松本は『やんごとなき一族』以降も、『ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜』(23)、『君が心をくれたから』(24)、そして主演を務めた『わたしの宝物』(24)とコンスタントにフジテレビの連続ドラマに出演しているため、フジに恩義を感じているでしょう。一方、ブレイクして数年しか経っていない松本は他の主演クラスの女優に比べるとギャラが格安である上に好感度が高く、視聴率も取れるので、フジテレビ側としても重宝する存在です。

 松本のファンはそうしたフジとの関係性を知っているので、この状況に対して同情の声も多くあるはず。あとは作品のデキがすべてですから、外野の声は気にせず、演技に集中するしかない。『Dr.アシュラ』の原作者・こしのりょう氏の作品は過去にも『Ns’あおい』と『町医者ジャンボ!!』がドラマ化され、いずれも医療ドラマとして評価が高かった。特に『Ns’あおい』は同じフジテレビ系列の制作で、石原さとみの出世作となっただけに、4月期の主演ドラマは松本にとって新たな代表作になる可能性も秘めている」

 ブレイク女優として勢いに乗る松本が窮地のフジでどんな熱演を見せてくれるのか、注目したい。
(文=佐藤勇馬)

佐藤勇馬

1978年生まれ。新潟県出身。SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。著書に『ケータイ廃人』『新潟あるある』がある。

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最終更新:2025/02/02 20:00