フジテレビ、7月再放送ラッシュで木村拓哉の“放送禁止ドラマ”復活が期待されるワケ
タレント・中居正広の女性トラブルにフジテレビの幹部社員が関与していたとの疑惑が浮上し、波紋を広げている。
ここに来て1月28日には「週刊文春」(文藝春秋)が中居のトラブルに関する記事を訂正する動きも見られた。
中居に関する一連のスキャンダルを報じてきた同誌は、昨年12月26日発売号で伝えたフジ社員の関与についての記事の内容の一部訂正を発表し、謝罪。
当該記事ではトラブルの発端となった食事会について女性が“フジ社員”に誘われたとしていたが、その後の取材で“中居氏”に誘われたことなどが判明したと説明した。
もっとも、それでもフジのCM放映を取りやめる動きが止まることはなく、同日にはトヨタ自動車、日本生命保険などが契約済みの2月分のCMをキャンセルしたことが明らかとなった。
芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。
「被害者の女性がトラブルの発端となった食事会に、フジの社員に誘われて参加したのと、中居氏本人から直接誘われたのとでは、フジがこのトラブルにどこまで関わっていたのかという点において大きく意味合いが変わってきます。とはいえ、このトラブルに関するフジの疑惑が完全に払しょくされたわけでもなく、今後も『文春』を含むメディアが続報として新たな情報等を発信していく可能性もあり、スポンサー企業としてもすぐにCM出稿取り止めの動きを変えることにリスクを感じているのでしょう。3月末が目処と言われる第三者委員会の調査報告が終わるまではこの流れは続きそうです」
スポンサー収入の激減に伴い、局内では今後新作ドラマの制作をストップせざるを得ない状況が懸念されているという。
「すでに制作が進行している4月期のドラマは止まらないとしても、このままCM再開とならなければ、7月期のドラマは制作費が捻出できなくなる恐れも。放送枠を埋めるために再放送ラッシュとなることが現実味を帯びてきています。すでに『古畑任三郎』や『踊る大捜査線』、『コンフィデンスマンJP』といった名作が候補に挙がっているようです」(芸能記者)
フジが直面しているのはスポンサー問題だけでなく、今後は共演者の出演拒否やロケ地からのお断りといった動きも出てきそうだ。
そんな中、ドラマファンの期待値が上がっているのが木村拓哉の“封印ドラマ”の復活という。
テレビ誌記者は明かす。
「1997年に放送された『ギフト』です。木村が記憶喪失の青年を演じるサスペンスドラマで、スタイリッシュな演出や衝撃的な展開が当時の視聴者の間で絶賛されたものでした。しかし、翌年に少年が女性教諭をバタフライナイフで刺殺する事件が発生。その供述の中で『ドラマに影響を受けた』と発言したことが問題視され、『ギフト』の再放送は事実上禁止されました。2019年までDVD化もされず、多くのファンは『もう二度と見られないのでは』と諦めていたほどです。しかし、昨年末になってフジテレビが運営する動画配信サービス『FOD』で『ギフト』の配信が開始されたことで、ついに封印が解かれるのではないかと囁かれています」
インターネット上でも「フジテレビ、もし潰れるならその前に『ギフト』を再放送してほしい」や「名作だからまたテレビでも放送するべき」「今の若い人にも見てほしい」など再放送を望む声が相次いでいる。
木村といえば公開中の主演映画『グランメゾン・パリ』が興収30億円を突破するなどその人気は衰えるどころかますます加速している。
そんな中、『ギフト』の再放送が実現すれば話題性は十分だろう。
視聴率低迷が続くフジにとっても、救世主的な存在となる可能性がある。
「ただし、過去の事件を考慮すると、地上波での再放送はハードルが高いとも言われています。そのため、FODでの配信を試金石とし、視聴者の反応を見ながら今後の方針を決めるのではないでしょうか」(前出のテレビ誌記者)
果たして珠玉の“放送禁止ドラマ”が地上波で復活する日は来るのか。
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)