広末涼子、高知でローカルタレント化の真相…痛恨だったフラームとの「ケンカ別れ」

不倫問題と事務所からの退所騒動でメディア露出が激減した広末涼子が、故郷・高知で「ローカルタレント化」していると話題だ。
一連の騒動でイメージを大きく落としたとはいえ、広末は女優として評価が高く、根強いファンも残っている。なぜ地元に「出戻り」のような状況になったのか、豊富な業界知識を持つ芸能記者が解説する。
地元・高知でローカルタレント化?
広末は2月12日、テレビ高知のゴールデンタイムに放送された特番『広末涼子の高知でやりたい10のこと』に出演。地元のグルメを味わって食レポをしたり、地元の友人らを集めてスナックのママを体験したりと、以前なら考えられないような企画にノリノリで挑戦した。スナックのママ体験では、客のリクエストに応え、プリンセス プリンセスの往年のヒット曲「Diamonds(ダイアモンド)」を歌うという大サービスもあった。
さらに、2月16日に行なわれた「高知龍馬マラソン2025」に大会ゲストとして登場。5月には高知出身のギタリスト・山下俊輔氏とともに高知と東京で音楽朗読劇を開催することも決まっている。こうした状況から、業界内では「広末涼子がローカルタレント化した」と騒がれているのだ。
広末の活動は高知だけに限ったことではなく、2月9日にはBS12で放送された『空き家問題 2025 ~進む人口減少と空き家対策の最前線~』に出演。これも以前ならあまり考えられなかったような仕事だ。3月末には日本を飛び出し、台湾の高雄で開催される野外音楽フェスに出演することも決まっている。
昨年12月に開催した25年ぶりのライブも全公演満員の盛況となったが、かつてのような全国ネットのテレビ番組への出演は一切なし。ローカル局やBS、イベントへの出演だけにとどまっている状況だ。
フラームとの「遺恨」が大きく影響
広末の現状について、業界事情に詳しい芸能記者はこう解説する。
「2023年6月、鳥羽周作シェフとのW不倫によって、当時の所属事務所『フラーム』から無期限謹慎処分を言い渡され、新作映画のクランクイン延期、CM契約していた全4社の広告削除、連載エッセイ休止など、すべての仕事が白紙となり、事務所にも大きな打撃を与えた。結果的にキャンドル・ジュン氏と離婚し、翌年2月16日には26年間所属したフラームを退社して独立を発表。新たな個人事務所『R.H』を立ち上げ、社長に就任しました。
退社の最大の理由は不倫にあるとはいえ、もともと奔放な性格と行動で、数々の問題を起こし、恋愛遍歴も派手だった。キャンドル氏との結婚中、佐藤健との密会を報じられたこともあった。しかし、フラームは広末が何をやらかしても見守ってきた。フラームは彼女が前事務所から独立する際に立ち上げられた会社。広末と社長の二人三脚でやってきたので、不倫報道だけで彼女を見捨てることはないはずでした。実際、今も所属する唐田えりかが東出昌大と不倫騒動を起こしたときも、しっかりと彼女を守って、慎重に復帰させています」
広末が全国ネットに出られなくなった理由は、イメージの問題だけでなく「フラームとのケンカ別れ」が大きく影響しているという。
「広末が女優復帰するにあたって、事務所側は鳥羽シェフとの交際をやめるか、ちゃんと籍を入れるかのどちらかを求めたというが広末は拒否。そもそも不倫報道に関する事務所の対応に広末は不満を抱いていたともいわれています。表向きには契約終了による退社となっていましたが、謹慎期間中というタイミングだったことからも、遺恨のある退社だったのは間違いない。
現在のフラームは山口紗弥加、戸田恵梨香、有村架純、松本穂香といった長く事務所に貢献している女優から、田中みな実、鳴海唯、吉岡里帆、中村里帆といった他事務所からの移籍組まで、多数の売れっ子を抱えている。フラームの影響力は大きく、恩義を感じているテレビ局や映画会社は多いので、広末が全国ネットのドラマや大手映画会社の映画に出演するのはしばらく難しいでしょう」
女優業で復活できる可能性は……
現在も広末は互いに独身のまま鳥羽シェフと交際中とされ、ある意味で長年苦楽を共にしてきた前事務所よりも「鳥羽シェフとの関係を取った」ともいえる。ローカル局やBSに活路を見出したのは、こうした事情が関係しているようだ。前出の記者は広末の厳しい状況をこう指摘する。
「不倫騒動でキャンセルになった仕事の損害賠償については、フラームと分担すると合意した上で退所したと広末の代理人が回答しているので、その支払いも重くのしかかっているはず。仕事を選べない状況だろうが、女優業を再開しても、ドラマ、映画、CMをはじめ、当分ギャラの高い仕事を得るのは難しい。ましてやフラームの所属タレントが出演する作品には当分出演できないので、活動範囲は限られています」
イメージダウンやフラームとの関係など大きなマイナス要素を抱えている広末だが、女優としての評価が高いのは事実。どうにかして女優として復活することはできないのだろうか。
「近年の広末は、2019年に『第45回放送文化基金賞』番組部門演技賞、2022年に『第96回キネマ旬報ベスト・テン』助演女優賞を受賞するなど、若いころのハツラツとしたキャラクターとは違った、主役から脇役まで幅広くこなせる円熟の演技に定評があります。ローカルの仕事や舞台以外で仕事の幅を広げるなら、オリジナル作品の制作に積極的で、テレビ局などとのしがらみも少ないNetflixやAmazon Prime Videoなどに営業をかける必要性があるでしょう。
もしくは、2001年にジャン・レノと共演した仏映画『WASABI』のように海外作品への出演を検討すべきかもしれない。『第81回アカデミー賞』外国語映画賞を受賞した映画『おくりびと』(2008年)での演技が世界から称賛された広末だけに、思い切って海外進出するのも一つの手でしょう」(前出記者)
(文=佐藤勇馬)