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咲村良子プロレス挑戦記12

咲村良子プロレス挑戦記12 勇気みなみと南ゆうき

咲村良子プロレス挑戦記12 勇気みなみと南ゆうきの画像1
ヴィランの形相でエルボーをぶちかます咲村良子(写真:事務所提供)

咲村良子連載コラム第12回
「ヴィランの花道 ~咲き乱れ 散りゆくままに~」

 マリーゴールドで一緒にプロレスをしてるみなみ。

咲村良子「シングル女のギャン泣き」

 ついに私たちは共に戦い、相対する関係になった。

 私の初めてのタッグパートナーは勇気みなみ。

 そしてその翌週にはシングルで対角に立ち。

 またタッグを組む。

 そうやって刻まれてくのがプロレスラーの絆とストーリー。

 私たちのこと知らない人もいるのかな?

 タレントの時は南ゆうき、プロレスラーとしては勇気みなみとして活躍してる私のマブダチ。

 馴れ初めはコロナ前にまで遡ります。私の所属するアイドルグループ「CLIPCLIP」の新メンバーとしてやってきました。グラビア、アイドル、タレントの後輩として出会った。

 この5年ずっと完全に後輩と先輩だった。

 今ではグラビア、アイドルグループで活動をともにするため生活のほとんどを共にする。

 仕事の域を超えた強い絆がある。

 南は温厚でいつも機嫌が良くてのほほんとした不思議な生き物。

 最初なにを考えてるのかほんとにわからない子って感じ。

 ぼーっとしてるし、闘争心は皆無。

 私は出会った当初、そんな南にイラつきまくり。同時期に「CLIPCLIP」に入った八城ののにはほとんど怒ったことない、それどころか甘やかしまくってたのに、南には会うたびに怒ってた。ごめんね♪

 はっきり「こいつ仕事やる気あるの?嫌いやわ」と思ったの覚えてる。ほんま南ごめん♪

 でも知れば知るほどにおもしれー女でした。

 私はハングリーでなんでも200%ぶっちぎりで正面衝突、ガツガツした性格。邪魔なものは薙ぎ倒して最短ルートを突き進むブルドーザーのような女。

 南はどんな小さな障害物も細道もどこにもぶつからず進むミニクーパーのような女。

 そんな南の自分がないみたいに見える姿勢ほんとやだったの。

 今はわかった。

 私と南は考え方や向き合い方が真逆だっただけなんだろうな。

 私は調子がいい時は実力以上を発揮できる分、自分の能力の出力にムラがあるし、結果がアドレナリン分泌量に大きく左右される。

 それに対して南はメンタルのブレも少なくいつもコンスタントに忍耐強く努力を継続できるタイプ。

 今は南のそんなところを尊敬してる。

 そんな私たちは出会ってから今まで関係が大きく変化してる。

 こんなに第一印象を覆して仲良くなった人は初めて。

 連ドラでいうなら、第一話で喧嘩しまくりなところから最終回で結婚しました!くらいの大どんでん返し。

 変化したのは私たちの関係性だけでなくプロレスを通して南ゆうき自身も変わった、というより目まぐるしく成長してる。

 南はアイスリボンで私がプロレスに挑戦する兆しもない頃からプロレスラー。

 最初は映画の出演という人参を追いかけていつもの南が頑張ってた。

 そこから大きく変わったのはマリーゴールドへの移籍と「勇気みなみ」としてのデビューだと思う。

 明らかにプロレスへの真剣度が違う。

 プロレスでの向き合い方も私たちはやっぱり真逆。

 私は「咲村良子」の名前もそのままに他の活動と同じベクトルで大事に努力してるのと対照的に「勇気みなみ」に名前を変えて再デビューして他の活動とは一線を画して真摯にプロレスに向き合ってる。

 そして、「南ゆうき」のときには感じたことのなかった闘争心やハングリーさを感じるようになった。

 プロレスラーのみなみは本気なんだと思う。

 そんな「勇気みなみ」が「南ゆうき」も成長させながら「南ゆうき」元々の寛大さや懐の深さは変わらず持ち続けてる。

 みなみにインスパイアされて私もプロレスがもっと頑張れる。

 しんどいときには私のモチベーションになってくれる。辛い時にはお互いに寄り添い合う。

 みなみは今、プロレスでは私の前を歩いてる。

 マリーゴールドという歴戦の猛者たちの揃うリングでメインにも立つ選手になっている。

 第一試合で負け続ける私とは大違い。

 なのに変わらず頼ってくれる可愛いみなみもいる。

 私には悔しさが募ってる、今。

 だけどライバルでもパートナーでもないみなみ。そしてもう先輩でも後輩でもない。

 きっとこれからまた私たちの関係は変わっていく。このままでは終わらせてやらない。

 咲村良子と勇気みなみ。

 肩を並べても面白くない。

 切磋琢磨、競い合い、助け合い。

 二人がどんなプロレスラーになっていくか、二人がどんな闘いをするか、二人がどんなタッグをするか、どんな関係に進むか注目してほしい。

 咲村良子と勇気みなみ、今はまだ同志。

(文=咲村良子)

咲村良子マリーゴールド戦記XII

 今回の咲村良子の原稿に出てきた「南ゆうき」とは新潟県出身のグラビアアイドルで、咲村と共にアイドルグループ「CLIPCLIP」のメンバーとしても活動中。

 学習院大学卒の才女で、ミス湘南フォトジェニックなどの経歴を誇る南ゆうき。グラドルとしては「脱いだらすごい」をキャッチフレーズに「弾けるヒップ」を武器にして高い人気を集める。

 咲村も書いていたように南は、プロレス映画制作プロジェクトによる「プロレスラーとしてデビューすることを映画出演の条件」としたオーディションに参加してリングデビューを果たした。

 一時は契約満了によってリングを離れたが、ふたたびマリーゴールドの練習生となり、「勇気みなみ」としてリングデビュー。現在は、咲村らと共にマリーゴールドのニューカマーとして日々研鑽を積む。

 勇気みなみと咲村良子。アイドルとして出会ったふたりがレスラーとしてタッグを組み、時に火花を散らす。そんなふたりがこれからどんなストーリーを紡ぐのか、ハラハラしながら見守っていきたい。

咲村良子:華やかに散ったデビュー戦

咲村良子:やっぱりプロレスは痛い

咲村良子連載『ヴィランの花道』アーカイブ

咲村良子

1995年10月20日、大阪府生まれ。イメージDVD人気抜群のグラビアアイドル10年戦士。現在、アイドルユニット・CLIPCLIPのメンバーとしても活動しつつ会社経営もこなし、さらには女子プロレス団体「マリーゴールド」の選手としてデビューを控えるなどマルチな才能を持つ。

<最新情報>
第13弾となるグラビアイメージDVD「しなやかなからだ」(竹書房/撮影:早川達也)が2025年1月24日にリリース予定。ラジオアミューズメントパーク「咲村良子のグラトーク2」も好評放送中。サイゾーオンラインでは、女子プロレス挑戦記を語る連載「ヴィランの花道」を連載開始。

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最終更新:2025/03/08 13:00