広末涼子容疑者逮捕の裏で…沢尻エリカ、清楚ビジュアルで再始動の今後

女優の沢尻エリカが、大人向けの新カラーコンタクトブランド「Kaica」のイメージモデルに起用された。それに伴って公開されたビジュアルは「清楚系」時代に戻っており、アラフォーとは思えない美貌と透明感に感嘆の声が集まっている。
女優の広末涼子が逮捕で先行きが見えなくなっている裏で、芸能界復帰を遂げた沢尻の現状や今後について、業界事情に詳しい芸能記者が解説する。
広末涼子、逮捕と活動休止の衝撃…それでも「再起は意外と早い」と識者が見る理由
沢尻の「広告起用」に業界驚き
8日に公開された新ビジュアルやCM映像では、沢尻が黒髪のショートボブ姿にナチュラルメイクで登場。当日は沢尻の39歳の誕生日だったが、アラフォーだとは信じられないような瑞々しさと透明感があり、まるで2005年の主演ドラマ『1リットルの涙』(フジテレビ系)などに出演していた当時に戻ったかのような「清楚系」のビジュアルだ。
これに対して、SNS上では「いろいろあったけど本当に美人」「この美しさと、透明感がある39歳は他にいない」「これこれ、この雰囲気の沢尻エリカが好き!」などと絶賛コメントが続出。「清楚系」へのイメージチェンジに驚いた人も多く、大きな反響を巻き起こしている。
沢尻といえば、2019年11月に麻薬取締法違反の容疑で逮捕・起訴され、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けた。法廷では「女優復帰は考えていません」と引退を示唆したが、周囲からの後押しもあり、昨年2月に主演舞台『欲望という名の電車』で芸能界に復帰。昨年8月には、ド派手な金髪のコーンロウヘアで買い物している姿を週刊誌にキャッチされ、またも「エリカ様」状態になってしまうのかと危惧されたが、今回は一転して「清楚系」に変身となったようだ。
イメチェンも衝撃的だが、それ以上に業界内で驚かれたのが、イメージが重要な企業広告の仕事に彼女が起用されたこと。過去の数々のお騒がせを考えると不思議に思えるが、その一方で彼女は「根強い女性からの支持」がある。実際、今回の広告の新ビジュアルについても、女性層を中心に好意的な意見が目立っており、それを当て込んでの起用なのだろう。
沢尻エリカが女性に支持される理由
なぜ彼女は現在も広告起用されるほどのイメージを保ち、女性たちから一定の支持を集めているのか、業界事情に詳しい芸能記者はこう分析する。
「薬物問題を起こしたタレントには『堕ちた』イメージが付きまとうが、沢尻はゴージャス感を失うことなく美しさに磨きをかけている。事件後に受けたインタビューで、ヨガとパーソナルトレーニングを集中的に行い、肌の状態が良くなったこと、30代になってからは意識的に体を動かして、バランスの良い食事を摂ることを心がけていることを語っていたが、常に美を追求している姿勢、それを反映させた非の打ち所がない美貌とプロポーションが説得力を生み出している。また沢尻は男性に媚びを売るようなメイクやファッションではなく、世界のトレンドにアンテナを張り巡らしながら、常に自分のやりたいスタイルを貫いてきた。だからこそ女性支持の高さを維持し続けているのだろう。
仕事に関しても、周りに流されないからこそ、若いころは度々トラブルを巻き起こした。だが、たとえわがまま女優と揶揄されようとも、ドラマでは『1リットルの涙』をはじめ、フジテレビ系の連ドラ『ファーストクラス』やスペシャルドラマ『大奥』、映画なら『ヘルタースケルター』や『猫は抱くもの』など、女性からの共感性が高い役柄をしっかりと演じて結果を残し、女優としての評価を高めてきた。
沢尻はファン思いでも知られている。昨年出演した舞台『欲望という名の電車』のタイミングで受けたインタビューでは、偶然にもファンと直接触れ合う機会があったことを振り返り、思いに直に触れることで、いろいろ心配をかけてきたが、恩返しがしたいという思いに駆られたと語っている。そうした真面目さがあるというギャップも、ファンが離れない理由だろう」
舞台で復帰も…女優業の動きなし
ただ沢尻は先述したように舞台『欲望という名の電車』で復帰したものの、それから女優としての活動は1年以上も動きがない。同舞台で改めて演技力が高く評価されていたはずだが、なぜ今後の先行きが見えない状況なのか。前出の芸能記者は言う。
「『欲望という名の電車』のヒロイン・ブランチ役は、演技のブランクを感じさせないどころか、舞台初出演とは思えないほどの熱演で、演劇ファンをうならせ、改めて女優力の高さを知らしめた。だが、それ以降の女優活動が皆無なのは、いまだに薬物事件のイメージが払拭できていないからにほかならない。沢尻のかつての親友で、野外フェスやクラブにも一緒に行く仲だった女優の片瀬那奈は、知人が違法薬物事件で逮捕され、自身にも薬物疑惑が持ち上がった際、自ら尿検査を受けて身の潔白を証明したにも関わらず、表舞台に出る機会が激減した。
片瀬はそれに関連した虚偽報告が原因で、大手事務所から契約解除に。その後は女優として実質的な開店休業状態に追い込まれ、現在はファッション通販サイト『ロコンド』の社員として働いている。沢尻が逮捕されたときも薬物疑惑に見舞われた片瀬だが、自身が違法行為をしたという事実があったわけではない。そんな片瀬ですら女優復帰が難しいのだから、沢尻はなおさらだろう」
沢尻は今回の広告起用に際してのインタビューで、「今、やりたいことがいっぱいあります。お芝居の延長戦上に夢があります。内容は自分の中だけの秘密なんですけども、昨年から引き続き、その夢のために頑張っています」と語っているが、まだ状況は厳しいようだ。どうすれば完全復活の目が出てくるのか、前出の記者が続ける。
「過去にトップ女優が薬物事件でキャリアを棒に振った例としては、酒井法子のケースが挙げられるが、彼女は本格的に芸能界復帰するために10年以上を要し、女優業に関してはいまだに大して目立った活動がない。俳優でいえば、2020年に大麻所持で逮捕された伊勢谷友介は2024年に映画『ペナルティループ』で復帰したが、やはりそれ以降は俳優活動がほとんどできていない。
例外としては、2019年にコカイン使用で逮捕されたピエール瀧が、2021年に映画『ゾッキ』で復帰し、その後は『全裸監督』シリーズ、 『サンクチュアリ -聖域-』、『地面師たち』などのNetflixの人気作に次々と出演し、俳優として完全復活を果たした。ピエール瀧は電気グルーヴという『ホーム』があるという違いはあるものの、演技力の高さ、人望の厚さが早い復帰につながったのは間違いない。
沢尻も美容整形手術を繰り返して精神を病んでいくファッションモデルを体当たりで演じた主演映画『ヘルタースケルター』のときのように、ダーティーなイメージの役柄をいとわず、高い熱量で演じることができれば、ピエール瀧のような返り咲きも期待できるのではないだろうか」
沢尻はどのように復活を目指すのか。その道筋は事件の内容こそ違えど、今まさに窮地に陥っている広末の復帰の参考になるかもしれない。
(文=佐藤勇馬)