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橋本環奈の“ブレイクのきっかけ”から分析する『おむすび』朝ドラワースト視聴率

橋本環奈のブレイクのきっかけから分析する『おむすび』朝ドラワースト視聴率の画像1
橋本環奈(写真:GettyImagesより)

 2024年度後期に放送されたNHKの連続テレビ小説『おむすび』(3月28日に本編の放送終了)の総合視聴率が発表された。

橋本環奈“ピリピリ”ムード

 期間平均の総合視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)は17.0%で、リアルタイム視聴が13.1%、見逃し配信などのタイムシフト視聴が4.6%だった。期間平均総合視聴率23.9%だった前作の『虎に翼』から、6.9ポイントダウン。さらにリアルタイム視聴率としては過去最低だった2009年の『ウェルかめ』を0.4ポイント下回る朝ドラ史上ワースト記録となった。

 橋本環奈演じる、福岡県糸島で育ったギャルの米田結が管理栄養士として成長していく姿を描いた『おむすび』。主人公がギャルという設定が保守的な朝ドラ視聴者層に受け入れられなかったからなのか、放送開始当初からネット上での評判は芳しくなかった。さらに、放送期間中には「週刊文春」(文藝春秋)は橋本環奈のパワハラ疑惑と、橋本と中川大志のお忍びデートを報じており、スキャンダルのイメージがドラマに水を差した形にもなった。

 橋本といえば、2013年に「奇跡の1枚」と呼ばれるライブ中の写真が2ちゃんねる(当時)やツイッター(当時)で大きく拡散したことで一気にブレイク。当時は福岡のローカルアイドルグループ「Rev. from DVL」のメンバーだったが、すぐさま“1000年に1人の逸材”として全国区の仕事に抜擢されるようになり、そのままスターダムを駆け上がった。

 ただし、「奇跡の1枚」のイメージと橋本本人の個性とのギャップが、今になって色濃く浮き彫りになってきたことが、俳優業での不振につながっていると指摘するのは、エンタメウォッチャーの大塚ナギサ氏だ。

「奇跡の1枚が拡散された時、ネット上では “理想の美少女”といった形で盛り上がっていました。ただ実際の橋本さんは、たしかに美少女であることは間違いないのですが、ハスキーボイスでお酒好き。サバサバしている雰囲気でトークの切れ味もある。漫画に出てくるような清楚な美少女というよりも、チャキチャキしたキャラクターなんですよね。

 それなのに、奇跡の1枚のイメージが強すぎて、そういった本来のキャラクターを置いてけぼりにしたまま、俳優のキャリアを積んできてしまいました。そういった部分のギャップがいよいよ誤魔化せなくなってきているのではないでしょうか。パワハラ報道などもあり、橋本さんへの幻想が薄れたファンもいると思います」

 そもそも奇跡の1枚のころから、橋本は必ずしも“ビジュアル先行”ではなく、“トークスキル”こそが持ち味だったという。ブレイク前の橋本を知る大塚氏が続ける。

「奇跡の1枚が出てくる前、橋本さんがあるアイドルイベントのトークコーナーで進行役をやっていたのを見たことがあります。当時まだ中学生でしたが、トークが落ち着いていて、仕切りも完璧だった。アイドル業界関係者の間でも“あの中学生は何者だ”と言われていました。それが、奇跡の1枚でビジュアルばかりにスポットが当たったのは意外だったとの同時に、違和感を覚えていた関係者も少なくなかったはずです。橋本さん本来のキャラクターを重視した形で売り出していれば、また違った結果になっていたのかもしれません」

 これからはいかにして奇跡の1枚のイメージを崩していくかがカギ。無論、このご時世、視聴率のみで成否を測るのはナンセンスだが、『おむすび』を糧に、まったく異なる姿で第2のブレイクを果たす橋本環奈に期待したい。

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(取材・文=サイゾーオンライン編集部)

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最終更新:2025/04/15 12:00