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高比良くるまが吉本退社の令和ロマン「かつてのハリセンボンと同じ状況」なのか…“濃厚”とされる松井ケムリの退社シナリオ

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令和ロマン・髙比良くるま(写真:新越谷ノリヲ)

 吉本興業は4月28日、オンラインカジノ騒動で活動休止中だったお笑いコンビ・令和ロマンの高比良くるまとの専属契約を終了したと発表した。同日くるまは、YouTubeチャンネル『Official令和ロマン【公式】』に投稿された「令和ロマンから皆さまへ。」という動画で、芸能活動を復帰。契約終了となった裏側を明かした。

波紋広げるオンラインカジノ「解禁待望論」

 くるまの説明によると、オンラインカジノに関する報道を受けてくるまがYouTubeに謝罪動画を公開したことを吉本側が問題視。くるまが独断で動画を上げたことで、吉本側は信頼関係が崩れたと判断、契約解除ということになったとのことだ。くるまは吉本興業を退社するが、相方の松井ケムリは吉本所属のままとなり、コンビの活動が継続されるという。

 M-1グランプリ2連覇という偉業を達成した漫才師の吉本退社という展開に、お笑い関係者はさまざまな反応を見せている。

 令和ロマンにとって吉本の先輩にあたる南海キャンディーズの山里亮太は29日、自身がMCを勤める日本テレビ系『DayDay.』でこの件に言及。「どんな形になるかわからないですけど、ここから一緒にできたらいいなと思う」「(今後も)漫才を作っていろいろやってくれるんじゃないかなという思いです」などとエールを贈った。

 こちらも吉本の先輩であるお笑いコンビ・ゆにばーすの川瀬名人は29日にX を更新。「吉本の宝が まあしかし吉本が持ち腐れるより手放した方がより宝は光輝くかもしれん 人生の轍が濃くなることが実に羨ましい限り」と、具体的にくるまの名前は出していないが、吉本を離れることでくるまの将来がより輝くものになりそうだという見方を明かしている。

 元放送作家の鈴木おさむ氏もまた、自身のXにて「事務所のカタチに縛られず、全国ツアーで、日本最多動員を目指し、YouTube、配信で、新たなスタイルの芸人さんになると信じてる」と、吉本退社後のくるまの活躍に期待を寄せた。

 一方で、令和ロマンの未来を心配する声もある。大阪を拠点に芸能ライターとして活動する田辺ユウキ氏はYahoo!ニュースに寄稿した『令和ロマン・髙比良くるま、契約終了の報告動画から読み取れる重要な「事実」と浮かび上がる「疑問」』という記事で、「『なにがあってもまず事務所を通す』を筋とする、吉本興業の考え方がはっきりと分かった」と分析。さらには「仕事の受け方は今後大きく変化することになる」「特に、“他事務所”の髙比良くるまが、吉本興業が運営する劇場に立つことは今後きわめて難しくなる。吉本興業の劇場で令和ロマンの漫才が一切見れない可能性もあるのだ」と、令和ロマンとしての活動は継続するものの、その活動範囲が極めて限定的になる可能性を指摘している。

 現在、令和ロマンと同様に、片方が吉本を退社し、もう片方が吉本に所属しているコンビと言えば、ロンドンブーツ1号2号、極楽とんぼ、キングコングがいる。ただ、いずれもコンビとして吉本の劇場に出演することは皆無に等しい。

「ロンブーはテレビ朝日系『ロンドンハーツ』、極楽とんぼはMBSラジオ『アッパレやってまーす!~土曜日です~』、キングコングはコンビのYouTubeチャンネル『毎週キングコング』で、定期的にコンビで仕事をしていますが、どれも“退社前からの流れ”がある外部の仕事であり、“吉本管轄の新規の仕事”はコンビの仕事をしていません。令和ロマンについても、同様のパターンになる可能性が高い。今あるレギュラー番組やYouTubeでの活動は可能ですが、令和ロマンとして吉本の劇場に出たり、吉本制作の番組に出演したりといったことは難しいでしょう」(エンタメウォッチャー・大塚ナギサ氏)

 そんななか、8人組ユニット・ダウ90000の蓮見翔はXにて、令和ロマンの動画を引用したうえで「カニバブルにおいでよ」とコメントし、自身が代表を務める所属事務所オフィスカニバブルにスカウト。芸能事務所「ザ・森東」の社長であるさらば青春の光・森田哲矢も「副社長のポストを用意してます」とXに投稿している。

「今のお笑い界は、さらば青春の光、ダウ90000だけでなく、ラランド、みなみかわさんなど、個人事務所で活躍する芸人がたくさんいます。才能さえあればチャンスが回ってくる時代なので、くるまさんも独立した形で活躍できる未来はあるはず。ただ気になるのは、松井ケムリさんが吉本所属のままだということです。吉本とくるまさんの関係が悪いとなれば、吉本はケムリさんがコンビで仕事をすることをあまり歓迎していないということ。裏を返せば、ケムリさんが吉本に所属している限りは、令和ロマンの活動を本格化できないとも言える」(同)

 また、現在の令和ロマンは、かつてのハリセンボンに近い状況だという見方もある。ハリセンボンの近藤春菜は、闇営業騒動の際、極楽とんぼ・加藤浩次とともに日テレ系『スッキリ!』内で吉本上層部を批判。その後エージェント契約に切り替わり、2023年いっぱいで相方の箕輪はるかとともに吉本を退社している。

「春菜さんは、エージェント契約になって以降、吉本経由の新規の仕事はほぼなかったと言われていて、その頃から現在ハリセンボンが所属する事務所GATEが窓口となっていました。はるかさんは、退社する前まで吉本とマネジメント契約を結んでいて、コンビとしても吉本がマネジメントをする形でしたが、事実上はコンビで新規の仕事をするのが難しい状況でした。今後の令和ロマンも、当時のハリセンボンと近い状況になりそうな雰囲気です。くるまさんが主導して吉本外のコンビの仕事を増やそうとしても、ケムリさんのスケジュールを決めるのは吉本なので、自由に動けない。別々に仕事をして、YouTubeなど定期的にコンビの活動をするキングコングのようなスタイルであれば現実的ですが、それだと漫才を極めることが難しくなる。令和ロマンが今後も漫才を中心に活動するのなら、最終的にはハリセンボンのようにコンビで退社ということになる可能性も高いと思われます」(同)

 M-1王者の漫才が見られなくなることは、お笑い界にとって大きな損失。何らかの形で令和ロマンの漫才を楽しめる未来がくることを期待するばかりだ。

くるま“謝りながらメディア批判”

(取材・文=サイゾーオンライン編集部)

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最終更新:2025/05/05 12:00