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本多圭の『芸能界・古今・裏・レポート』

元人気俳優2人がABCマート社外取締役就任へ―2人が知る「芸能界の光と影」

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イメージ(写真:Getty Imagesより)

 俳優の酒井美紀、フジテレビ出身で現在はフリーアナウンサーの中野美奈子、内田恭子らが、企業の社外取締役に就任するなど、数年前からタレントの社外取締役起用が話題になっていた。そんな流れの中、靴小売業最大手「ABCマート」を運営する「エービーシー・マート」の社外取締役に、俳優の榎本加奈子と畑野ひろ子が、同社の5月27日の株主総会での承認を受けて正式に就任する見通しとなり、注目を集めている。

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「酒井美紀は『不二家』、中野美奈子は『四電工』、内田恭子は認可保育所を運営する企業の社外取締役を務めていますが、エービーシー・マートの社外取締役に榎本加奈子と畑野ひろ子が就任する予定というのは、因縁を感じさせる出来事といえるかもしれません」と語るのは、芸能プロダクションのベテランマネージャー。

「榎本さんも畑野さんも、俳優として人気がブレイクした頃、同じマネージャーだった人物から私生活でハラスメントまがいの被害を受けているんです。その二人が、同じ企業の社外取締役になるとは……」

 榎本は1990年代から2000年代にかけて数多くのドラマや映画で活躍。2008年からは飲食事業を展開する企業の経営にも携わってきた。私生活では、元メジャーリーガーの佐々木主浩と結婚。2人の子どもを出産したほか、佐々木の前妻との間に生まれた2人の子どもも引き取り、4児の母となっている。

 榎本はデビュー当初、大手芸能プロ「ケイダッシュ」系の事務所に所属しており、マネジメントを担当したマネージャーT氏と“半同棲”状態にあった。当時、芸能界では「タレントは商品だから手を出すのはタブー」とされていたが、T氏は榎本の仕事の実権を握る立場を利用して深い関係になった。一部メディアでは、2人の関係は周知の事実だったものの、ケイダッシュの圧力を恐れ、黙認されていたとされる。

 一方、同じくABCマートの社外取締役就任予定の畑野ひろ子は、ファッション誌「JJ」の専属モデル出身で、俳優やフラワーライフプロデューサーとしても活躍。2014年には自身のライフスタイルブランドを立ち上げている。私生活では元プロサッカー選手の鈴木啓太氏と結婚し、2人の娘の母でもある。

「畑野さんはデビュー当初、俳優の柏原崇と交際していましたが、榎本さんの元マネージャーT氏が畑野さんのマネジメントを担当し、彼女に入れ込んだT氏は、柏原さんと別れさせようと画策しました。柏原さんは当時、フジテレビの月9ドラマ『白線流し』に出演していましたが、突然降板。その理由は“頚肩腕症候群”とされましたが、実際には降板させられたという噂がありました」(スポーツ紙記者)

 筆者は当時、親しかったドラマ制作関係者から「畑野さんを柏原さんと別れさせるため、T氏がフジテレビのドラマプロデューサーに圧力をかけて、柏原さんを降板させた。そのプロデューサーが、オフレコでその事実を芸能プロ関係者に明かしていた」との証言を得ている。

 畑野はT氏の嫌がらせに屈することなく、2004年に柏原と結婚したが、それを機に人気は低下し、2年後に離婚。その後、柏原は芸能界の表舞台から姿を消した。柏原はその後、内田有紀の仕事をサポートするようになり、その関係は10年以上続いている。

 過去に榎本と畑野の人生を翻弄したT氏はその後、2008年に練炭自殺したTBS出身のフリーアナウンサー・故川田亜子さんへのパワハラ疑惑も取り沙汰された。さらに、2012年に「ミス・インターナショナル世界大会」で日本人初のグランプリに選ばれた吉松育美氏へのハラスメント問題も社会問題化した。にもかかわらず、T氏は現在もケイダッシュおよびバーニングプロダクションの役員を務めている。

 T氏に人生を翻弄されてから約20年。榎本と畑野は、芸能活動による高い知名度に加え、ライフスタイルやファッション領域に深く関わった経験が評価され、エービーシー・マートの社外取締役に選任された。単なる偶然とは思えないようなめぐり合わせだが、芸能界では紆余曲折があった2人の活躍を願いたい。

 そういえば、この春、大学教授に就任した俳優・いとうまい子も、2021年に不動産会社「タキノ」の社外取締役に就任している。そのいとうは、かつての芸能界のヤラセや性接待について告発して話題になった。芸能界以外の世界で活動する中で、業界の異常な部分を痛感し、その健全化を目指してのことだったのだろう。

 榎本と畑野もその口から、自身が見てきた芸能界の影を語るときが来るのだろうか。

(文=本多圭/ジャーナリスト)

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本多圭

ジャーナリスト。1948年、東京生まれ。明治学院大学中退。TBS臨時労働者雇用闘争を経て、「週刊ポスト」の専属記者。その後フリーになり、芸能、医療分野などを手がける。芸能取材歴は40年以上。著書に『ジャニーズ帝国崩壊』『スキャンダルにまみれた芸能界のトンデモない奴ら』。

最終更新:2025/05/04 18:00