咲村良子プロレス挑戦記20 痛感のプロレス歴1周年

咲村良子連載コラム第20回
「ヴィランの花道 ~咲き乱れ 散りゆくままに~」
咲村良子、プロレス歴1周年をここにお知らせします!
初めて道場に行った日は確か去年の4月19日。
本当に何もわからない状態で行き、奈七永さんから受け身を教わった。
それからあっという間に1年経ったなんて。
軽い気持ちで行った道場だったけど今となっては生活の中心になっている。
2024年4月19日は、私の世界がひとつ広がった日なんだと思う。
デビューからはまだ半年経経ってない。まだまだ一年生のひよっこちゃんです。
慣れないこともまだ多いし、試合前はあっぷあっぷしております。
とはいえやっと勝つこともできるようになってきました。
勝つのはやっぱ嬉しいなー。もっともっと 勝てる選手になりたい!
でも負けることの方が常。デビューして試合をするようになると悔しいことばっかり。思うようにできないことばっかり。
練習でできたこともリングの上ではできない不思議。
多分、今が一番悩みの多い時期なんだろうな。
いや、プロレスについてはずっと悩み続けるのかも。
そのくらいプロレスは深くて広い世界だった。
やってみないとわからないことが多い世界だなとつくづく思う。
そうは言うものの、プロレスをやる中で私の大きなハンデはプロレスを去年まで全く知らなかったこと。
これはけっこうでかい。いまの課題なんです。
アンチファンの皆様の指摘はなかなか的確なことも多くて、ほんと、「まじそれなー」って思うことも多々あります。その中でも「勉強不足」という指摘はもう静かに頷くしかない。
私のプロレス知識と言ったらNetflixの「極悪女王」と自分がやってきたこの一年の経験だけ。
自分のプロレスがまだ見えない。
やればやるほどに理想は高くなるし、リングに立つと理想が遠のくことを実感する毎日なのです。
ましてマリーゴールドで出会った先輩たちはそこらのプロレスラーではない。
人間国宝の奈七永さんを筆頭にあっという間にアメリカに行ってしまったジュリアさん、マリーゴールドの看板を背負う詩美さん、技術と実力併せ持つMIRAIさん。
遠い遠い背中を今日も追いかけて走り続ける。
練習しか選択肢がない。
強い気持ちで遠い目標に向かって走って、いつか私が誰かのそんな存在になれるように。
咲村良子マリーゴールド戦記XX
早くも連載20回。基本的に原稿はお任せで書いてもらっている。
こちらからは「咲村良子にしか書けないもの」というお願いをしているくらい。リングの上で思ったこと感じたこと、また、リングを離れて思うことを素直にアツく綴ってほしいとお願いしている。
そんな大雑把な振り方をしているが、咲村良子はしっかりした文章を熱量高く書いてくれる。
今回の原稿も口惜しさをにじませながら、アツい思いを語ってくれた。
理想は高く、堅実であれ。
誰の言葉かは忘れたが、一歩一歩踏みしめるいまの咲村良子にはぴったりだと思う。ヴィランの花道は、まだ先が長い。