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『M-1グランプリ』今年も注目の「ラストイヤー組」をピックアップ!

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(写真:Getty Imagesより)

 先月25日からエントリーが始まっている『M-1グランプリ2025』(テレビ朝日系)。昨年は1万330組のエントリーとついに1万組の大台を突破。令和ロマンが劇的な連覇を果たして幕を閉じたが、今年も暑い夏が始まることになる。

『ABC』優勝エバース、漫才師としての強み

 この大量エントリーを受けてか、『M-1』側は今年からレギュレーションを変更。これまで「1組2,000円」だったエントリー料を「1人1,000円」とすることを発表している。これにより、トリオでのエントリーは2,000円から3,000円に、仮にダウ90000が8人でエントリーすれば8,000円のエントリー料がかかることに。『M-1』は2人以上でのエントリーが必須となっているので、運営側にとっては大幅な収入増となりそうだ。

 それはさておき、やはり毎年話題を集めるのが「ラストイヤー組」だろう。『M-1』の出場資格はコンビ結成から15年以内とされており、今年その権利があるのは2010年1月1日以降に結成された漫才師。来年も同じルールなら、この日から同年12月31日までに結成された漫才師が「ラストイヤー組」となる。

 昨年はラストイヤーだったダイタクが悲願の初ファイナル出場となったほか、トム・ブラウンが6年ぶりの返り咲きで大会を盛り上げた一方、モグライダーが3回戦敗退、ロングコートダディが準々決勝で敗れ、ワイルドカードで敗者復活戦に滑り込むもファイナルに手が届かず『M-1』からの卒業を迎えている。

 今年はどんなメンバーがラストイヤーを迎えるのか、各賞レースの実績からピックアップして紹介したい。

ニューヨーク

 長くネクストブレイク枠にとどまっていたニューヨークだが、19年の『M-1』で初のファイナルを経験すると、翌20年には『キングオブコント』(以下、『KOC』/TBS系)で準優勝、さらに同年末の『M-1』でもファイナル5位と結果を残し、さらに翌21年の『KOC』でも決勝に残る「ダブル・ダブル」を達成。しかし、21年末の『M-1』準決勝敗退を最後に賞レースからの引退を公言している。

 今年から始まった『ダブルインパクト』(日本テレビ系)への出場も期待されたが、本人たちは「(エントリーを)考えもしなかった」と語っている通り、今年の『M-1』にも出場することはなさそうだ。

ちょんまげラーメン

 ラストイヤーというタイミングでインディアンスから改名したちょんまげラーメン。19年から3年連続でファイナルに進出しており、『M-1』に限っていえばラストイヤー組の中で実績ナンバーワンコンビとなる。22・23年には準々決勝で苦杯をなめたが、昨年は敗者復活戦でマユリカに次ぐ2位となり、復調の兆しを見せている。

 その漫才への情熱に裏打ちされた豊富な練習量は誰もが知るところであり、近ごろは丸くなったと言われるきむも『THE SECOND』(フジテレビ系)でのマシンガンズのネタにケチをつけるなど元気そうだ。珍妙なコンビ名への改名が吉と出るか、凶と出るか。

わらふぢなるお

 17年から3年連続『KOC』ファイナリストとなっているわらふぢなるおも今年がラストイヤー。『M-1』では過去7度準々決勝に進出しているが、「空質問漫才」という型を持っていることは強みだろう。

 番頭であるサンドウィッチマンを筆頭に、カミナリ、東京ホテイソン、ランジャタイと『M-1』をステップにして大きく羽ばたいたグレープカンパニーの最終兵器として、有終の美を飾りたいところだ。

いぬ

 22年『KOC』ファイナリスト・いぬ。コント師のイメージが強いが、『M-1』には07年・08年にアマチュア出場、09年にもNSC生(0年目)としてエントリーしており、そのキャリアは古い。

 最高戦績は23年の準々決勝。ちなみに太田隆司は「吉本若手マッチョ部」としてもエントリーするとみられるが、こちらは6人組なので6,000円かかることになる。

Aマッソ

 ニューヨークとともに長くネクストブレイク枠に据え置かれたAマッソ。『M-1』では16・17年に準決勝に進出しているほか、『KOC』でも17年に準決勝、『THE W』(日本テレビ系)でも3度ファイナル進出と実績を残しながらもついぞタイトルを獲得することなく、無冠の女王のままブレイクに至っている。

 昨年は『M-1』『KOC』ともにエントリーせず、賞レースからの引退もささやかれたが、今年は『ダブルインパクト』に参加するなど再び戦いへの気運が高まっているようだ。

カナメストーン

 そのAマッソと親交の深いカナメストーンも、いよいよラストイヤーを迎える。ここ数年「今年のカナメは仕上がっている」と方々でウワサされつつも、準々決勝の壁を突破できず。今年は年初から自らのYouTubeで「M-1ラストイヤー1年観察」と題してドキュメンタリータッチの動画を定期的に公開しており、年末に向けてのモチベーションはどのコンビよりも高そうだ。

 * * *

 そのほか、有名どころでは鬼越トマホーク、デニス、じぐざぐ、黒帯、ランパンプス、摩天楼あたりがラストイヤーを迎える今年の『M-1』。1回戦の開幕は8月1日だ。

(文=新越谷ノリヲ)

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新越谷ノリヲ

東武伊勢崎線新越谷駅周辺をこよなく愛する中年ライター。お笑い、ドラマ、ボクシングなど。現在は23区内在住。1977生。

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新越谷ノリヲ
最終更新:2025/07/04 18:00