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嵐メンバー3人が揃った夏ドラマ 櫻井翔『放送局占拠』と松本潤『19番目のカルテ』は期待大 相葉雅紀『大追跡』は不安も…

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嵐のメンバー(写真:Getty Imagesより)

 7月の地上波テレビ改編期も近づき、そろそろ夏の新ドラマもスタートするころだ。なかでも注目が集まるのは嵐のメンバーたちの主演作である。

ジャニー氏に「謝ってほしい」発言

 2020年をもって活動休止となっている嵐は今年5月、2026年春頃に開催予定のコンサートツアーを最後に、嵐としての活動を終了することを発表した。ラストイヤーに向かって活動が活発化する嵐にとって、この夏ドラマは重要な助走期間となるわけだ。

 今回、嵐のメンバーが主演を務めるのは、櫻井翔主演の『放送局占拠』(日本テレビ系)、松本潤主演の『19番目のカルテ』(TBS系)、相葉雅紀主演の『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』(テレビ朝日系)の3本。それぞれの放送開始前の注目度はというと、放送前となる7月7日時点のTVerお気に入り登録数は『放送局占拠』が108.7万件、『19番目のカルテ』が35万件、『大追跡』が23.4万件だった。

 TVerではシリーズもののドラマのお気に入り登録者数は、前作から引き継がれる仕様になっており、『占拠』シリーズ3作目となる『放送局占拠』が圧倒的な強さを見せるのは当然ともいえる。また『19番目のカルテ』は安定の日曜劇場枠ということもあり、35万件はシリーズものではない夏ドラマの中ではトップの数字だ。一方『大追跡』の23.4万件は、テレビ朝日系『しあわせな結婚』の30.1万件、TBS系の『DOPE 麻薬取締部特捜課』の47.7万件、テレビ朝日系『誘拐の日』の27.3万件、フジテレビ系『愛の、がっこう。』の25.9万件を下回る数字で、注目度は決して高くない。同じテレビ朝日のドラマでも3番手という状況だ。

「嘘だろ……」な第3弾『放送局占拠』 今回の注目は

 嵐メンバー主演ドラマのなかで、現時点では少なからず差が出てしまっているが、それぞれの注目すべき点を、ドラマ評論家の木俣冬さんに聞いた。まずは『放送局占拠』から。

「どんな展開があっても、櫻井翔さんが発する『嘘だろ……』というフレーズで済ませられるという実にすばらしい発明を考案したのがこの『占拠』シリーズです。“ネタもの”として気楽に楽しめる点が、魅力になっていると思います。また、毎度おなじみの“お面をかぶった犯人たち”を当てるのも、大きな楽しみのひとつですね。

 そもそも第3弾まで制作されるということも“嘘だろ……”ではありますが、今回放送局を舞台にしたのは目の付け所がいいと思いました。有事の際にテロリストが放送局を占拠して、報道を妨害したり、自分たちの主張を拡散したりするという展開のスリルがあるだけでなく、放送局のコンプライアンスが問題になっている昨今、放送局を占拠することで、知られざる放送局の裏側を垣間見られる期待もあります。この設定には『やるなあ』と感心しました」

日曜劇場は松本潤の“問診”姿 癒やし系キャラで人気獲得なるか

 では、松本潤主演のTBS系日曜劇場『19番目のカルテ』の期待ポイントはどこか。今回松本が演じるのは“総合診療科”の医師で、公式サイトでは《総合診療科は、臓器や患者の性別、年齢にかかわらず、患者の訴えを一つひとつ丁寧にすくい取り、その人の暮らしや家庭環境、心の状態までも含めてその名の通り“総合的に”診察を行う科》と説明されている。主に“問診”専門とする医師である。

「オラオラ系の役の印象が強い松本潤さんですが、ふんわりした役を演じることもあります。今回はそちらのパターンですね。昨今はオラオラ雰囲気の役よりも、癒やし系のキャラクターが求められる傾向があるので、的確な選択だと思います。また、“問診を専門とした総合診療科”という題材そのものがとても興味深い。松本潤さんが演じる医師が患者の話を傾聴してくれるなんて、視聴者にとってはうれしいことなのではないでしょうか。

 そして、大河ドラマ『どうする家康』や、ノダマップ『正三角関係』でのロンドン公演を経て、松本さんの演技がどのように変化しているのかにも注目ですね。日曜劇場では『99.9 -刑事専門弁護士-』シリーズが大ヒットしている松本さんなので、相性のいい枠で生き生きと輝かれるのではないでしょうか」(同)

『大追跡』満を持した“刑事枠”なのに事前注目度が低いワケ

 テレビ朝日系『大追跡~警視庁SSBC強行犯係~』は、大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒がトリプル主演を務める刑事ドラマ。『相棒』、『特捜9』、『刑事7人』などの人気刑事ドラマを生み出してきたテレビ朝日の水曜9時という放送枠においては、10年ぶりの“新作”となる。人気の高い放送枠ではあるが、事前の注目度がイマイチなのはなぜか。

「テレビ朝日の刑事ドラマは、良くも悪くも安定しすぎていて、当たり前にいつも何かしらが放送されているという印象があります。言ってみれば“白米と味噌汁”みたいなもので、放送が始まる前からことさらに注目されるようなタイプのドラマではないのかもしれませんね。裏を返せば、放送が始まれば、当たり前のように観る人も多いと思います。

 出演者も大森南朋さんや松下奈緒さんなど、芝居のうまい人たちが集まっていますし、相葉さんはそもそも年齢層の高い人たちにも好感度が高い。そう考えると、始まってからは人気が安定しそうな気がしますね」(同)

 事前の盛り上がりでは、少々ギャップがある嵐の夏ドラマだが、それぞれに見どころはたっぷりありそうだ。果たして、嵐のラストイヤーを勢いづけるものとなるか。

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(取材・文=サイゾーオンライン編集部)

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最終更新:2025/07/08 22:00