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モー娘。生田衣梨奈から北川莉央へのエールで「崩壊寸前」から希望の光…ファンにも届いた『涙ッチ』のメッセージ

もはや崩壊寸前…モー娘の今後はの画像1
Morning Musume ’16 (写真:Getty Imagesより)

 アイドルグループ「モーニング娘。’25」のメンバーで活動を休止している北川莉央が、今秋ごろの活動再開を目指して準備を進めていると発表された。SNSの裏アカウントでの「メンバーへの暴言」で活動休止になったという経緯もあり、このままグループを脱退するとの見方が強かったが、意外にも「残留」となったことで賛否が起きている。

 さらに、サブリーダーの小田さくらの卒業が発表され、10日には12期メンバーの羽賀朱音と13期メンバーの横山玲奈が今秋のコンサートツアーをもって卒業し、芸能界を引退することが告知された。ファンからは「モー娘。は崩壊寸前」などと危惧する声が上がっているが、識者によると先日開催された生田衣梨奈の卒業コンサートでグループ再生に向けた「希望の光」が見えたという。

なぜ女性アイドルの「裏アカ流出」は起きるのか

モー娘。崩壊の危機?ファンが動揺する理由

 北川をめぐっては、今春にSNSの裏アカウントのスクリーンショットがネット上に流出。グループのリーダーだった生田に対して「おはようございますつってんだから返せよきめえなお前は天皇か?何もできねえくせによ」などと噛みつき、先輩の牧野真莉愛について「牧野のバカでかいダンスによりマイクを思いっきりぶつけられて負傷」と愚痴をこぼすなど、メンバーへの暴言が多数あったことで大きな騒動になった。

 北川は「いま出ているものは全て私が書いたもので間違いありません」と認めたうえで、約2年前に友人との間で交わしていた投稿だったと説明。騒動を受けて、運営側から「北川が猛省し自身を見つめ直すための期間にするべく、活動をしばらくの間休止いたします」と無期限の活動休止が発表された。

 これ以前に男性と密着しているように見える写真が流出していたこともあり、ファンからは脱退を求める声が多く上がった。しかし、運営側は7月4日に「現在、活動を休止しておりますメンバー北川莉央ですが、今秋ごろの活動再開を目指して準備を進めております」とグループ残留を発表。同時に、生田の卒業コンサートは欠席となることが報告された。

 この運営の判断は、ファンの間で賛否を呼ぶことに。さらに、生田卒業後の新体制が発表されたときに「小田さくらは来年2026年をもって モーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業する予定です」と、ファンから絶大な信頼を集めていた小田の卒業がしれっと発表されたこともあり、ファンの動揺がより強まった。

「許しあって」「失敗生かし…」生田が卒コンで北川にエールか

 ファンの間では「モー娘。は崩壊寸前」という言葉まで飛び交うほどだったが、この事態の収束に向けた大きな動きが、8日に開催された生田の卒業コンサートであった。アイドル事情に詳しい芸能記者が言う。

「生田の卒業コンサートでは、数々のヒット曲や定番曲が次々と歌われていくなか、北川、岡村ほまれ、山崎愛生の15期メンバーが初参加したシングルの収録曲で3人がセンターを務める『LOVEペディア』が披露された。さらにメンバーが卒業するときの定番曲で、互いに許し合い、引きずらず、その失敗を生かして未来へとつなげていくというメッセージが込められた『涙ッチ』でラストを飾った。

 卒コンは基本的に卒業するメンバーが選曲するので、この2曲は北川に対する生田からのエールではないかとファンを歓喜させた。またメンバーが一人ずつ名前を名乗るパートでは、生田が『北川莉央!』と欠席した北川の代わりに叫び、最後に自身の名前を言って締めたことも感動を呼んだ」

 『涙ッチ』は「優しくなって 許しあって 終わったこと 引きずらないで」「だけど反省は大切さ 失敗生かし 次は成功するのさ」といった歌詞になっており、まさにモーニング娘。の現状にぴたりと当てはまる。この曲を選んだのは、生田からの「みんな許し合って引きずらず、失敗を生かして前に進んでいこう」というメッセージのように感じられる。

 グループの歴代最長在籍日数を誇り、リーダーとしてメンバーたちをまとめてきた生田の人柄について、前出の記者はこう証言する。

「北川の裏アカで『まじで生田早く辞めてくんねえかな』『今日も挨拶しない』など、名指しでディスられた生田だが、自身がリーダーを務める中でのメンバーの不祥事に責任を感じたのか、一貫して大人の対応だった。4月18日付の自身のブログでは、リーダーとしてコミュニケーションが不足していたと逆に北川に謝罪したことを明かし、自身の卒コンで同じステージに立って、『私の卒業を笑顔で見送ってほしいと思っています』とまでつづった。結果的に北川は卒コンを欠席したが、生田がずっと彼女を気遣っていたことがうかがえる。

 もともと生田はサバサバした性格で、あまりメンバー同士で慣れ合わないタイプ。それが北川にとっては厳しい先輩と映り、一種の壁を感じさせたのかもしれない。13歳からアイドルとしてのキャリアをスタートさせ、モー娘。在籍歴が歴代最長になった百戦錬磨の生田は、そんな北川の気持ちを理解し、それが『逆謝罪』につながったのだろう。ハロー!プロジェクトのファンはメンバーの不祥事に厳しく、北川にとってグループ復帰はいばらの道。それでも本人は辞めずに復帰することを選択したのだから、生田はその心意気を買って、卒コンでファンにも分かるようにエールを送ったのだろう」

 生田のエールを受けて、北川の今後はどうなるのか。前出の記者が続ける。

「これまで北川は何度もケガや病気に苦しめられてきたが、それでも負けずに復帰してきた。過去にソロ写真集を5冊も出し、モー娘。ファン以外の層からも人気を獲得するなど、ムラ社会と揶揄されることのあるハロプロでは、外にも存在感を発揮できる貴重なメンバー。

メンバーの卒業発表が相次ぐなか、北川はグループの一番人気とされる先輩の牧野に並ぶ美貌とプロポーションを誇るだけに、運営としては彼女にもう一度賭けてみようと考えたのかもしれない。問題はファンの反応だが、長年にわたってモー娘。を支えてきた生田が卒コンでエールを送ったことで、ファンも北川に対して寛容になったのではないか」

小田の卒業発表の背景…モー娘。イズムの継承が今後の焦点に

 もう一つのファンの大きな危惧は、生田と共にグループの中核を担ってきた小田の卒業発表だ。先述した新体制の発表で、生田に代わる新リーダーは野中美希となり、サブリーダーは小田に加えて牧野が新たに就任し、2人体制なることが告知されたが、その文書内で「なお、小田さくらは来年2026年をもって モーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業する予定です」と小田の卒業が発表された。

 まるで「ついで」のような卒業発表にファンは動揺したが、これには今春に男性とのツーショット写真が流出した騒動が影響しているとの見方がある。

「加入当時からパフォーマンス力が飛びぬけていて、自分磨きにも余念のない小田はストイックなことで知られ、ファンからも絶大な支持を集めていた。だからこそ、男性とのツーショット写真の流出では北川以上に厳しい目が向けられた。本人は間髪を入れずにブログで経緯をつづり、たまたま知り合いの男性と二人で映り込んでいる写真だけがネットにアップされたと説明。その真偽はともかく、小田の文章が言い訳に終始しているように見えたため、ファンはさらに疑惑を深めることになった。

 ただ実際、他に決定的な証拠が出たわけではなく、本来なら卒業しなければいけないほどの事案ではない。小田は早くから確固たるアイドルとしての矜持を持っていたので、スタッフにも忌憚なく意見を言える数少ないメンバー。それだけに『アイドル・小田さくら』として、自身が起こしたスキャンダルが許せなかったのではないか。あくまでも推測ではあるが、今回の卒業も自身で決断して、自分の意思であえて派手な発表にしなかったのではないだろうか。卒業時期は『2026年』とまだ時間があるが、それまでに信頼を回復し、改めてファンが気持ちよく送り出せる状況を作ってから卒業日を決めるつもりではないか」

 羽賀と横山の今秋での卒業&引退が発表されたことでもファンに激震が走っているが、前出の記者は今後の小田の活動にモー娘。の未来が懸かっているとの見方を示す。

「生田が卒業した後の新体制のモー娘。では、アイドルファン以外の一般層から一定の認知度があるのは小田と牧野だけと言っても過言ではない。バタバタとメンバーの卒業が決まっているのも厳しい流れ。そんな切羽詰まった状況の中で、グループの精神的支柱だった小田が自身の卒業までの期間に『モー娘。イズム』を残された後輩たちに継承できるのかが、今後のモーニング娘。の命運を握っているはずだ」

(文=佐藤勇馬)

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佐藤勇馬

1978年生まれ。新潟県出身。SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。著書に『ケータイ廃人』『新潟あるある』がある。

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最終更新:2025/07/12 09:00