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「純子の部屋」純子の「デジタル時代の生歌サバイバル」#10

Kolokolは「怒りを音に変える」挑戦と涙の数が育てた“実戦型アイドル”

Kolokolは「怒りを音に変える」挑戦と涙の数が育てた実戦型アイドルの画像1
「純子の部屋」純子(左)&佳凪きの(右)
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 ミュージシャンをはじめ多くの人が“歌”で自己表現を追求する日本のエンタメ業界。指先ひとつで音楽も歌も半自動的に生まれるこのAI時代で、人間の歌や声が生み出す価値を、声楽家・歌唱指導者が分析していく本連載。

 今回は、大阪を拠点に活動するアイドルグループ・Kolokolの佳凪きのゲスト回の後編をお届け。すべて喜ぶファンの姿を見るため、そして自分を好きになるため——歌との向き合いと生粋の“ドルオタ”だからこそ貫きたいアイドル道。悔しい時も悲しい時も一緒に、怒りをバネに高くジャンプしてきた純子先生と佳凪さんの間で結ばれた想いと、そこから紐解かれる“佳凪きの”のやさしく気高い姿をとくとご覧あれ。

Kolokol「ただ生歌だけじゃダメ」

大阪拠点はお金がかかる!活躍の裏側にある危機感

——Kolokolは大阪拠点のアイドルグループですが、東京での活動も活発ですよね。長距離移動をはじめ、大変なことも多いのではないでしょうか。

佳凪 基本的には、大変なことの方が多いです。やっぱり東京に比べると大阪はアイドル市場が小さいので、東京ならたくさんのお客さんが来てくれるのに、大阪だとやっぱり動員数は減ってしまう……というのが現実です。

純子 やっぱり東西でお客さんの動員数は結構違ってくるよね。東京出張の時、はじめて渋谷で観た時は、お客さんの数と熱気がほんまにすごかった。

佳凪 そうですね。あとは、大阪拠点だと移動費や宿泊費といった金銭面の負担もあります。東京で活動しているアイドルさんならMVや活動費に割けるところが、私たちの場合は遠征でお金がかかってしまうので、活動費に制限がかかってしまいやすいです。

——確かに、遠征が多いということは、それだけグループや運営の金銭的負担も大きくなるということですよね。しかし、こういったお金の問題は本来運営側が抱える問題だと思います。そこをアイドル自身が気にしているというのは、なかなか珍しいのでは?

佳凪 お金の話はメンバーともよく話しますよ。今はありがたいことに新幹線移動で、ホテルの部屋も一人ひとり別の部屋を取ってもらっているんですが、「Airbnbで一軒家を借りてみんなで宿泊すれば、お金を浮かせられるんじゃない?」とか「行き帰りの新幹線を車移動に戻すのも良いんじゃないか」って意見を出し合ったり。

純子 あんたら昔はよく車で移動してたよね。私も、よく富士山の麓にある合宿所へ出張していて、行きは新宿まで一人で新幹線で、そのあとは複数人でバスに乗って移動するのですが、帰りはみんなで車で帰るんですよ。車内でワイワイ話すのも楽しいし、疲れもあるから、気がついたらもう大阪に着いてるんですよね。

佳凪 うんうん。車移動も楽しいですよね。

純子 もちろん新幹線に比べたら大変な部分もあるけど、車移動ならではの良さもあるよね。

——快適な環境を自ら捨ててまで、節制に取り組もうとしているとは驚きました。佳凪さんをはじめ、メンバー皆さんが主体性を持って、グループの運営についてまで考えるようになったきっかけみたいなものはあるのでしょうか?

佳凪 特にきっかけというのはなくて、もともと気を遣うメンバーが多いからだと思います。自然と、全員分の新幹線代を考えて「これ赤字じゃないの?」って気になっちゃうというか。

純子 メンバーが運営目線で気にしてるのは印象的でした。レッスン前後にも、メンバーで話し合ってるのをよく見ていたし。

佳凪 結局は自分に返ってくるから。こうした金銭的負担を少しでも減らすことができれば、もっと良いステージの装飾ができる、衣装が増やせる、楽曲制作やMV制作に使えるお金が増やせる。その結果、ファンの方々により喜んでもらえるようなものを届けられるので、少しでも節約したいなって思ってます。

——すべてはファンのため、ですね。

純子 こういう考え方が素晴らしいですよね。比較的東京のアイドルの子たちは、自主的に運営側の負担や課題について考える子が多い印象で、Kolokolは大阪のアイドルグループやけど、考え方には東京のアイドルの子たちに近いなと思っています。きっと毎月東京に行く機会があって、東西での動員数の違いも見ているからこそ、危機感があるんやなと。

——「結局は自分に返ってくる」というのも、まさに危機感を常に感じているからこその考えですよね。

純子 自主練でも、よくお互いのパフォーマンスを真剣に見合って、細かい振りや立ち位置のズレ、改善点を指摘しあってるんですよね。ここまで細かいところまで練習・修正に努めることができる子たちは限られていると思いますし、結果的にはそういう子が大きなステージや良い環境でライブが出来るようになっていくのかなと感じています。

 何かしら結果を残しているアイドルには、グループや運営、制作人をひっくるめて“ファミリー感”があるなと思います。常にお互いのことを考えて行動していて、誰かに対して陰で悪口を言うようなこともしないし、ダメなところは本人に直接注意を投げかけてます。Kolokolはまさにそうで、ちょっと厳しいお父ちゃん的存在がプロデューサーの中田祐希さんで、コンポーザーの西羅和貴さんや私のような彼女らを我が子のように愛でる存在もいて、みたいな。こういった環境で仕事ができるのは、とても光栄ですね。

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この衣装時から純子先生のKolokol指導がスタート

泣くたびに化ける——“怒り”を原動力に成長し続ける

——過去に純子先生は、Kolokol主催アイドルイベント〈超Eden〉(2025年1月に大阪・Gorilla Hallにて開催)を例に挙げ、コロナ禍〜明けにかけてのグループの飛躍を称賛していましたね。間近でサポートしていた純子先生から見て、グループにどのような変化があったと感じましたか?

純子 Kolokolは、コロナ前・中・後と成長を続けてきたグループだと思います。まずコロナ前は、きのちゃんが言っていたように(※前編を参照)生歌であることだけを強みとする自分たちから、生歌かつ歌が上手いグループになりたいと志して頑張ってきました。

 そして、アイドルにとって緊急事態宣言後、ライブそのものを実施することが厳しい状況となったコロナ禍では、これまでと同じ形態での活動がライブハウスと共に大きく制限され、映像での配信が主流になりました。当時“ソーシャルディスタンスを保つ”ということを目的に、なんばHatch(※大阪市・浪速区にあるライブハウスで1500人以上が収容可能)のような大きな会場を借りることができるようになりましたが、この時は突然大きなキャパでの対バンに、メンバーの力量の差が大きく現れてるのが映像からしっかり見て取れました。

 この頃はまだきのしか指導してなかったので、“共鳴”を一番にレッスンしてました。顔面の上半分、主に鼻腔共鳴を倍音で高める「マスケラ」と呼ばれる部分を鍛え、”声の下地・芯を作る期間”やったと思います。

——コロナ禍で活動を縮小されるのではなく、その環境を生かして成長に繋げたと。

純子 そうです。そしてコロナ渦から、メンバー全員の個人レッスン、グループレッスンへと繋げていただきました。はじめは藤本さきから連絡があり、めちゃくちゃやる気の塊のような子で、会ったこともなかったのにありえへんくらいのレッスン日程や量を掲示してくれました。その後の高橋あきほ、真嶋このみとの出会いも未だに鮮明に覚えています。

——そこからKolokolというグループ全体への指導がスタートしたのですね。

純子 はい。この頃は遠征などができない分、集中的にレッスンを行うようにして、全員の歌唱への理解、解釈、普段の練習の仕方をひたすらやってもらってました。

 私は恥知らずな人間なので、上手くなるためにはその場で思いついた突拍子もない、ワケのわからないことをやってもらうようにしているのですが、グループ練習ではきのちゃん以外の子たちははじめてで。最初は「純子何言ってるんや……」と引かれてましたが、それらの指導が全て身体で歌うという事に繋がる、ということをライブで実感してもらってからは、それが当たり前になりました。

——「その場で思いついたことをやる」というのも、その時のその人に必要なレッスンであって、それがしっかりと結果につながっているという。コールアンドレスポンスぐらいフットワークが軽く、でも熱量は高く……という反射神経と対応力が求められるという、そのランダム性も含めて純子の部屋・純子ならではのレッスンだなと思います。

純子 そうですね。それから半年ほど、きのちゃんを含めて、Kolokolというグループそのものの歌唱力のフェーズが上がったなと感じるようになりましたね。

 そして、コロナ後の制限が解除されつつある頃、TIFへの初出場やPassCodeさんのオープニングアクトと続きますが、TIFではメインステージを賭けた争奪戦に負けてしまうという結果に。ここもグループの変化において、見逃せないハイライトです。普段人前では泣かないきのちゃんも珍しくわんわんと泣いてましたから。

佳凪 極力人前で泣きたくないのでいつもは我慢するんですけど、あの時はどうしても涙が止まらなかったです。純子先生ともメンバーともめちゃめちゃレッスンしたのに、って悔しくなりました。

純子 うんうん。他にも、良いライブができなくて泣きながら抱きついてきたこともあったよね。

佳凪 このライブはいつも以上に頑張りたい、結果を残したいって思って挑んだのに、上手くできなくて涙が出ました。

純子 Kolokolは泣くたびに化けるんですよ。たくさん泣いて、悔しい思いをするたびに、彼女らは歌が上手くなる。きのちゃんは特にそうやと思います。

——泣くほど化ける、ですか。佳凪さんご自身はどう思われますか?

佳凪:純子先生のおっしゃる通りやなって思います。私自身も、Kolokolは悔しさや怒りがパワーになるグループやと思っていて、その気持ちをバネにしてきたなと。さっき話したこと以外にも、実はとあるイベントに出演した時に、2ステージの間でめちゃめちゃ悲しい出来事があって、あまりに悔しくて、メンバー全員で泣きながらブチギレして、そのままライブに出たことがあります。その時も、結果的にはすごく良いライブができたという。

——ブチギレのままライブに!?

純子 当時、メンバーの藤本さきから泣きながら電話がかかってきたのですが、もう本番15分前で時間もなく、「音程とかそんなものどうでもいいから、とにかく衝撃とかムカつきとか怒りを全部ぶつけてこい!! 」と伝えました。

 実際にライブを観たのですが、これがめちゃめちゃ良かった。滅多に褒めない方であるプロデューサーの中田さんも、その時は「マワループの神が降りてきた」とツイートをされてました。お世辞でもなんでもなく、メンバーの総力をまっすぐ食らったのだと思うと、凄くドラマチックな展開ですし、私は安心したのと同時に彼女たちの”商業音楽が芸術へと重なる瞬間”を間近で観ることができたのが嬉しかったです。きっかけはどうあれ、こういう体験をさせて貰ったのはKolokolが初めてでした。そこで改めてアイドルってすげぇなと。この一件から、またKolokolは大きく変化したし、ここでさらにアイドルグループとしてのフェーズが上がりました。

佳凪 周囲からも「今までで一番良かった」と言っていただけたので、「やってやったぜ」っていう気持ちになりました。そこでKolokolって実は“怒り”が原動力になってるんかな、って思いました。

純子 ほんまにそう。彼女たちは神秘的・ファンタジックなイメージが強いと思いますが、本当の彼女たちは“怒り”を原動力に、少年ジャンプ作品のように
ろを積み重ねてきたわけです。

——なるほど。“おとぎ話のような世界観”というキャッチコピーはありますが、Kolokolの楽曲やパフォーマンスからは、すごくファンタジー要素を感じながらも、人間らしさが滲み出ていて、それが何にも変えられない魅力だと思っていました。怒りを原動力に成長してきた個々の想いやパワーが発揮されていたから、この人間らしさが生まれていたのだと思うと、とても腑に落ちます。

純子 わかります。空想じゃなくて、実在するものとしての力強さがあるなと。コロナというパンデミックは我々が生まれてから初めての経験だったわけで、そういう訳のわからない状況下で目まぐるしく変化していく中、その変化をすべて取り入れて成長を続けてきたのがKolokolだと思います。

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この頃には東西で“曲がいい”、“歌が上手い”なKolokolが広まっていた

ドルオタだからこそ悲しみがわかる。Kolokol解散しません」宣言の理由とは

——佳凪さんといえば、二次元オタクであり、かつご自身がアイドルでありながら、大のアイドルオタクでもありますよね。そんな佳凪さんのよく聴く音楽や音楽遍歴をぜひ伺いたいです。

佳凪 基本的にはずっとボカロとアニソンとアイドルソングばかり聴いてます。小さい頃は嵐さんが好きでよく聴いていましたが、小学4年生くらいから『けいおん!』とボカロに出会いまして。そこからはもうオタクロードまっしぐらです。

純子 ほんまガチオタやんな。彼女たちの妹分であるAxelight(大阪拠点の3人組アイドルグループ。Kolokolと同じ〈we-B studios〉所属)の「be my light」もSNSでシェアしていて、妹分の楽曲までちゃんとチェックしてるっていうのもびっくりした。アイドルはいろんなグループを聴くの?

佳凪 そうですね。ライブもよく観に行きますね。

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【Axelight】

——ちなみに一番好きなアイドルはどなたですか?

佳凪 解散しているのですが、クロスノエシス(2019年結成、〈ekoms〉所属の東京拠点のアイドルグループ。2023年に解散)さんがずっと大好きです。Kolokolにも近い“聴かせる・魅せる”アイドルグループで、私が今もアイドルを続けられているのはクロノスさんのおかげです。

純子 もう解散してるのに?

佳凪 解散したショックが大きすぎて、「大好きなものがなくなるってこういう感情なんだ」って気づきました。だからこそ、自分たちを好きでいてくれるファンの人たちには、こういう悲しい思いをさせたくないなって思うようになりました。

純子 わーなんて素晴らしい。あんたアイドルの鏡やな!

——この連載でも「歌がうまい・魅力のあるグループなのに解散してしまう」という現状について度々話してきました。佳凪さんは過去には「Kolokolは解散しない」と発言されていたこともありますが、自身がアイドルオタクだからこその想いもあったんですね。

佳凪 「解散しない、したくない」と思う理由はメンバーそれぞれにあると思いますが、私個人としては大きな理由になりますね。のめり込んで大好きになったクロノスさんがいたからこそ感じたことだし、Kolokolもできる限り長く活動を続けて、一秒でも長くファンのみなさんを救えたらいいなと思っています。

自分を好きでいるため、ファンの人たちに喜んでもらうため、ずっとアイドルでいたい

——長い長いアイドル戦国時代が続いていて、昨今ではYouTuberやタレントもアイドル化しています。それでも佳凪さんが生粋の「アイドル」であり続ける理由とは何でしょうか。

佳凪 元々私は自分のことが好きじゃないし、ネガティブな性格なんですけど、唯一自分の歌声だけは好きなんです。きっとアイドルじゃなくても歌は歌えると思うのですが、アイドルでいる限りは、自分が好きな歌を続けることができて、それを誰かに届けることができて、喜んでくれる人がいる。自分を好きでいるためにも、ファンの人たちに喜んでもらうためにも、できる限りはずっとアイドルでいたいです。

——ファン思いであることはインタビューの節々からも感じていましたが、「自分を好きでいるためにも」というのはグッときますね。歌を続けていきたいという想いには、純子先生の影響もあるのでしょうか?

佳凪 はい、ものすごく大きいです。

純子 えー、ほんまに?

佳凪 元々自分の歌声は好きだったんですけど、“歌声が好き”と“歌が上手い”は全く違うものだと思っていて、自分の歌声は好きだけど上手いとは思っていなかったです。周りにも「歌声が好き」と言ってくれる人はいたけど、「歌が上手いのは誰か」という話になると、やっぱりメンバーの真嶋このみちゃんの名前が挙がるし、「あ、自分は“歌が上手い”という枠には入れていないんだ」って。

 でも純子のレッスンを通して、「歌上手くなったね」って褒めていただくことが増えました。上手くなったことも嬉しいし、純子の指導が認められてるって思うとより嬉しかった。

純子 東京でもいろんな人からきのちゃんやKolokolの歌唱力を褒めてもらえるし、「きのちゃんが好きでずっと歌を聴いてきましたが、すごく上手になりましたよね」っていうアイドルの子もおったよ。運営さんも「きのちゃんの進化がスゴイ」って言ってた。

佳凪 えー、めっちゃ嬉しいです。

純子 私自身も“Kolokolの歌の先生”という称号をありがたく付けさせてもらいながら、全国で活動させてもらってます。

——“歌が好き”から“歌が上手い”まで繋いだのは純子先生のサポートあってこそだったという。これは指導者冥利に尽きますね。

純子 ね、ありがたい話ですよ。

佳凪 でもほんまに、純子のレッスンを受けるようになって、半年〜1年くらい経った頃からファンの人たちや運営の方々に褒めていただけることがめっちゃ増えました。

純子 客観的にちゃんと理解してますね。この連載でも何度も言ってきましたが、歌唱にまつわる変化は、半年単位で成果が出てくるものです。なので、今きのちゃんが言った「半年〜1年」っていうのは、的確に変化を実感してる証拠です。

 歌声が好き=歌が上手いじゃないことに早い段階から気づいていたことも含めて、やっぱりきのちゃんは頭が良いし、耳も良いんやろなと思います。

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夢はフルオーケストラ。唯一無二のアイドルグループを目指して

——アイドルを愛し、アイドルを貫く佳凪さんですが、これから佳凪きのとして、そしてKolokolとして目指したい未来とは何でしょうか。

佳凪 唯一無二のアイドルになりたいです。そのためにも、他のアイドルさんがやってることとはまったく違うことをやりたい。私たちが7年間もの間バンドセットを一切やってこなかった理由は、他の方々がすでにやっているからというのと、私たちには合わないと思っていたからです。

 じゃあ私たちができる唯一のことは何だろうか、と考えた時に、「フルオーケストラでライブをやりたい」というのがメンバーの総意でした。これまでどのアイドルさんたちもやってこなかったフルオーケストラで、大きなホールでライブをするのが、今のKolokolの目標であり夢です。

——アイドルがフルオーケストラでライブというのはとても新しいですね。楽曲の世界観が会うのはもちろん、みなさんの歌の力も最大限に発揮されそうです。純子先生から見ても、フルオーケストラライブはKolokolにぴったりな舞台だと思いますか?

純子 彼女らの音楽にフルオーケストラは絶対に合う、と声を大にして言えます。そして、すでにその基盤はできていると思います。これまでのレッスンを通して、2000人もの観客に対して生歌で響かせるためのクオリティ、技術を与えてきましたし、彼女たちはそれをものにしてきました。なので、とにかく早くやってほしい。「フルオーケストラでライブをしたアイドル」ってギネスに載ったらめちゃめちゃ面白いんちゃう?

佳凪 確かに、それ面白そう。

純子 やっぱり何事も最初に取り組んだ人が一番強いです。なので、Kolokolには初めてを追求し続けていってほしいなと思います。

大好評で幕を閉じた一回きりのアコースティックライブ

ライブ情報
Kolokol 東名阪ツアー〈MUSEUM〉
6月13日 名古屋ell.FITS ALL 「Motif 」※終了
6月20日 東京Spotify O-WEST 「Utopia 」※終了

7月21日 大阪BIGCAT「Principal 」
開場 16時00分 / 開演 17時00分
チケット購入URL:https://eplus.jp/kolokol

リリース情報
「Berserkers」
2025年6月11日(水)発売

■プロフィール
佳凪きの
アイドルグループ「Kolokol」のメンバー。広島県出身、兵庫県在住。好きなものは、アニメ、アイドル、オタクコンテンツ全般、食べること、銭湯、温泉、BL、絵を描くこと。ライブ・ラジオ・配信・note・YouTubeなど多彩なチャネルを通じて、自らの世界観を発信し、グループの魅力を支える重要なポジションにある。

X: https://x.com/kn_klkl
Instagram: https://www.instagram.com/kn_klkl/
note:https://note.com/kn_klkl
Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCVTJMxHXjIr1yH9IQn_YYsQ

Kolokol オフィシャル・ウェブサイト: https://kolokol-official.com/
Kolokolライブスケジュール: https://lit.link/klkl

関西アイドル”音の仕掛け人”らが明かす舞台裏

宮谷行美

音楽メディアにてライター/インタビュアーとしての経験を経た後、現在はフリーランスで執筆活動を行う。坂本龍一『2020S』公式記事の執筆や書籍『シューゲイザー・ディスクガイドrevised edition』への寄稿の他、Real SoundをはじめとしたWebメディアでの執筆、海外アーティストの国内盤CD解説などを担当。

宮谷行美

「純子の部屋」純子

声楽家、教員。大阪音楽大学音楽学部声楽科卒業。
音楽科一種教員免許取得。学生より学外コンクールへ精力的に参加しKOBE国際学生音楽コンクール初入賞。その後中国音楽コンクール銀賞、サンテレビ賞、中国国際音楽コンクール国際部門1位(杭州にて)他多数。安藝榮子、R・ハニーサッカー、中川牧三に師事。主に宗教声楽・現代音楽・オペラからアニメ・ゲーム音楽まで取り扱うジャンルは多彩で、個性的な見た目とは相反する実直で技巧的、的確な表現方式を得意とする。
演奏活動に加え多種多様な後進の歌唱指導にも力を入れアーティスト、タレント、俳優、アイドル、YouTuber、TikToker、2.5次元ミュージカル俳優等の育成輩出、プロモーションに携わる。
ファーストサマーウイカ、おじゃす、矯正ちゃん、Kolokol、Axelight、AVAM、サクヤコノハナ、Quubi、yosugala(汐見まとい)、INUWASI、PRSMIN、Merry BAD TUNE.、YOLOZ、ありぃくん(uijin・作詞家・プロデューサー)、ゆりにゃ(TikToker、YouTuber)等多数指導。
大阪を拠点とし全国へ出張を重ね声楽をベースとした様々なジャンルの歌唱指導へ柔軟に対応しながら個性を伸ばすレッスンを展開している。

X:@matinee_poetic

「純子の部屋」純子
最終更新:2025/07/20 18:00