佐藤健率いる『グラスハート』が“リアル世界デビュー!”で 今後、芸能界に与える影響は…

8月17日放送の『Golden SixTONES』(日本テレビ系)に俳優・佐藤健、宮﨑優、町田啓太、志尊淳が登場し、人気グループ・SixTONESのメンバーとゲーム対決に挑んで話題となった。
豪華すぎるゲストに森本慎太郎も思わず「今日は2時間SPですか?」と驚きの表情を浮かべ、視聴者もその関係性が気になったようだ。
佐藤ら4人はNetflixシリーズ『グラスハート』に登場する劇中バンドTENBLANK(テンブランク)のメンバー。
同作は佐藤が企画、主演、共同エグゼクティブプロデューサーを務めたことでも注目されたが、8月1日にはファーストアルバム『Glass Heart』をリリースし、世界デビューも果たしている。
タイトルソング『Glass Heart』の作詞作曲は、ロックバンド・RADWIMPSの野田洋次郎が手掛けていることからその本気度がうかがえる。
佐藤といえば、映画『るろうに剣心』シリーズをはじめ、数々のドラマや映画
に出演して俳優としての活躍は誰もが知るところだろう。
その一方、株式会社CMサイトがインターネットリサーチした「歌が上手い30代俳優ランキング2023年版」では松下洸平に次いで2位にランクインするなど、ファンの間では“歌うま俳優”としても認知されている。
テレビ誌ライターは語る。
「元所属事務所のアミューズのファン感謝祭では、神木隆之介らとたびたび歌を披露していましたが、近年とくに耳目を集めたのが2021年放送の『佐藤健&千鳥ノブよ! この謎を解いてみろ!』(TBS系)への出演です。佐藤は番組から指定された課題曲の中から、『RADWIMPS』の『スパークル』を選び、美しい高音で歌い上げました。地上波ではめったに聴けない佐藤の歌声にノブも『上手いんかい!』とツッコミを入れて、採点結果も91点と高得点でした」
多数のヒット作に出演し、今やすっかりトップ俳優といった印象の強い佐藤だが、じつは“歌手歴”も意外と長いという。
スポーツ紙の芸能担当記者は振り返る。
「佐藤さんは『プリンセス・プリンセスD』や『仮面ライダー電王』(ともにテレビ朝日系)といった若手俳優の登竜門的ドラマに出演していたデビュー直後には、劇中のキャラクターとして挿入歌などを担当。CDデビューも果たしています」
今回、佐藤はTENBLANKのメンバーとしてついに表舞台での歌手活動をスタートさせることになったが、今後はドラマや映画の“劇中”から新たなアーティストが飛び出す流れが加速しそうな気配だという。
「本田翼さん演じる元高校教師の主人公がボーイズグループの寮母となり、一緒にトップアーティストになるという夢に向かっていく様を描いた22年放送のドラマ『君の花になる』(TBS系)では『8LOOM』がデビューしています。また、26年1月期放送予定のTBSドラマ『DREAM STAGE』は、かつて問題を起こして業界を追放された日本人の男性プロデューサーと、とある韓国の弱小芸能事務所に所属する落ちこぼれの練習生7人が、世代や国籍を越え共に夢を追う物語だといいますが、7人のグループ名は『NAZE(ネイズ)』に決定済み。ドラマからの世界展開を目指していくようです」(前出のテレビ誌ライター)
こうした流れに対し、芸能ジャーナリストの平田昇二氏は語る。
「過去にも00年放送のフジテレビ系連続ドラマ『愛をください』で主演を務めた菅野美穂さんが役名の蓮井朱夏名義でリリースした『ZOO 〜愛をください〜』が50万枚を超える大ヒットを記録したり、06年放送のTBS系連続ドラマ『タイヨウのうた』で山田孝之さんとともに出演した沢尻エリカさんが同作で演じた“Kaoru Amane”名義のシングル『タイヨウのうた』で歌手デビューして音楽チャートで1位に輝くなど、ドラマなどの映像作品の中で誕生し、現実世界でデビューする歌手やグループは昔からいました。ただ、近年はテレビ離れにより地上波ドラマが視聴率で苦戦する中、ドラマが頻繁に映画化されたりと昔に比べると一つの映像コンテンツとしてだけでなく、より広いビジネス展開が求められる傾向にあります。また、NetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信サービスは世界をターゲットに広い市場をもっていることなどもあり、今後は映像作品発のアーティストが増えていくかもしれませんね」
TENBLANKの活躍いかんでは、新たなブームを巻き起こすことになるかもしれない。
(取材・文=サイゾーオンライン編集部)